ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

明智光秀が、最後の夜を過ごしたのは、娘が暮らした城、長岡京市の「勝竜寺城」。

2024-09-09 | 歴史・史跡
「このお城で幸せな時間を過ごしたんだって~短いけど…」と、ミモロが見上げるのは、細川忠興と妻の玉(ガラシャ)の像です。


ミモロが訪れているのは、京都の西、東海道線のJR長岡京駅から徒歩15分にある「勝竜寺城」。

細川藤孝が築き、後の肥後の細川家の元となったと言われるお城です。

ここでは、織田信長の勧めで結婚した細川藤孝の息子忠興と明智光秀の娘玉(後のガラシャ)が2年間の新婚生活を過ごしたところ。仲睦まじい二人のの間には2人の子供も生まれました。

城内のお庭を巡るミモロ。京都は9月になっても猛暑日続き。「喉渇いた~」と水飲み場へ。

実は、このお水は、「ガラシャのおもかげ水」との標示が…ここにあった池に姿を映したと伝えられ、その水が飲めるようになっています。「冷たい…」と熱中症対策の水を飲むミモロ。「まぁ、特別美味しい~ってわけじゃないけど…」美味しい水は期待しすぎかも。


趣ある庭園だったと思わせる姿の中に、井戸も残っています。

利休の高弟として知られる忠興。ここでも茶会が催されたと…。

さて、幸せな暮らしを育んでいた玉に、突然、人生を激変させる事態が勃発。それは、父親の明智光秀が、主君である織田信長を京都の本能寺で討った「本能寺の変」です。
毛利攻めをしていた羽柴秀吉は、その報を知り、急遽京都に猛スピードで戻ります。そして光秀と相対することになったのが、「山﨑・勝竜寺城合戦」で、大敗し、この城へと逃げ込みます。

「あの~玉さんは、どこにいたの?」とミモロの鋭い質問。
いろいろな資料を見ると、細川忠興は、天正9年(1581)に丹後へ移っていますから、玉さんも一緒に行って、「本能寺の変」が起きた天正10年には、このお城には、いなかったことになります。
光秀は、娘婿である細川忠興にも加勢を依頼しますが、それに応じることなく、玉は、逆賊の娘として離縁され、幽閉されてしまいます。
「う~お父さん、恨んだよね~きっと…」とミモロ。確かにそうかもしれませんね~。

ミモロは、さらに敷地内を歩きます。

城の7mの高さがある西土塁からは、天王山や宇治川、木津川などが一望でき、かつては、ここに天主があったとも言われます。

ここ「勝竜寺城」に退却した光秀。かつて娘が暮らしていた城を見て、いかなる思いが胸にこみ上げたでしょう???

細川家からの加勢を断れた光秀は、この城で最後の夜を過ごします。
そして、夜陰に乗じて、城の北門から脱出、滋賀の坂本を目指すことに…

「ここから、山科方向に移動して、藪の中で討たれたんだね~」と、なんともしんみりしてしまうミモロです。


ところで、「勝竜寺城」は、近世の城郭の魁と言われる城。今までの土塁の城から、石垣を組み上げた城郭への移行が見られます。
使われる瓦は、大津の坂本城などと同じ木型で作られたもの。この城の築城には、信長の命により、滋賀エリアの石工や瓦職人などの集団が派遣されていたそう。

石垣の積み方に、高い技術が伺えるそう。

石垣の片隅に積まれたたくさんの石仏…「これ、お城を守る仏様??」とミモロは合掌。

この石仏は、実は、石垣の材料に集められたもの。その時代、石垣をもつ城は珍しかったため、それに使う石材が不足して、身近で調達できる石仏や墓石などが転用されたのです。
「う~罰当たりだね~」と思うミモロですが、石材の調達に石碑や墓石、石仏が使われるケースは、その後もいろいろな城で見受けられます。「まぁ、リサイクルってやつ???」

寛永10年(1633)に廃城となり、その後、あまり関心を持たれなかった城に調査が入るのは、昭和になってから。その歴史的価値が見直され、平成4年には、現在の「勝竜寺城公園」として整備され、公開に。

「なんかいろいろな思いになるね~」とミモロ。

「ここから、攻撃してことなかったかも…」と言いながら、塀から外を覗きます。


「長岡京って、なかなか興味深い場所だね~」と。これからもまたリポートしたいと思っています。


*「勝竜寺城公園」京都府長岡京市勝竜寺13-1 開園時間9:00~18:00(冬は~17:00)入園無料 最寄り駅JR長岡京駅徒歩15分

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