ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

赤胴ミモロが伝える「東の講道館、西の武徳殿」と呼ばれた日本武道の聖地「武徳殿」と「剣聖 内藤髙治先生顕彰碑」

2022-04-01 | 歴史・史跡

ミモロは、京都に暮らして興味を抱いたのは、「平安神宮」の北西にある「武徳殿」という建物です。「ここは、剣道や居合道、柔道などの日本武道を修練する場所なんだよ~」と、今回は、剣道着で登場です。「赤胴ミモロだよ~」と、すっかりその気になっています。

「武徳殿」は、明治28年(1895)に、平安遷都1100年の記念事業の時に造営された「平安神宮」と時を同じくして、「大日本武徳会」という日本武道の振興を図る会の演武場として建設計画が上がりました。そして明治32年(1899)に竣工。その後、武術教員養成所(のちの武道専門学校)も開設され、「東の講道館、西の武徳殿」と称される日本の武道の中心的存在になっていきます。

「すごい場所なんだよね~」と、そこに立つミモロは、鼻を膨らませます。

裳階付きの切り妻造りの和風な外観の格調高い佇まいは、伝統的和風建築をベースに、明治以降の洋風建築の影響も受けた「近代和風建築」で、設計は、京都府庁も手掛けた建築家、松室重光によるもの。


北側にある場所は、玉座といい、大正2年に増築。御簾が下がる一段高くなっていて「皇室の方がおいでになる時は、そこに座るらしいよ~」とミモロ。

でも、実はこの玉座と車寄せは、大正期になって増築されたものだそう。

高い天井、広々とした板の間で床材は、剣道などで踏み込んで大丈夫なように強くなっています。その周囲には、観覧席のように畳み敷のスペースが設けられています。
「おうちのフローリングの床とは、違うね~ドンドン踏んでも大丈夫!」とミモロ。


戦後「武徳殿」は、GHQに接収され、この広い床では、ダンスパーティーやバスケットの試合が行われたそう。天井近くには、薄っすらとバスケットゴールを設置した跡が残ります。


接収解除後は、警察学校や音楽学校などの学校施設として利用され、武道とは無縁になったと思いきや、音楽学校の移転の折、全日本剣道連盟・京都府剣道連盟が、その保存を京都市に要請。ついに保存されることに。今や、京都市指定の有形文化財であり、平成8年には、国の重要文化財になりました。

現在は、「京都市武道センター」の敷地の中央に位置し、市の管理になっています。


さて5月2日~5日は、ここで、演武会が行われます。これは国内外から錬士六段以上の人たちが集い、その修練の成果を披露するのです。つまり、この床に上がれること自体、すごいことなのです。
「ドキドキしちゃうね~でも、今日は、赤胴ミモロだもん!」と、今回リポーターを仰せつかったので、特別立たせていただくことに。この日のために用意した剣道着姿‥ミモロ、凛々しい!!!


さて、敷地の南側にある「武徳殿南門」は、なんと幕末の京都守護職の御用屋敷の門。


「開門~」というと、外から厚い扉を叩きます。

きっといろいろな人が、この門の前に立ったことでしょう。
すでに屋敷は、取り壊され、往時をしのぶのは、この門だけに…。

さらに、ここを訪れたら、ぜひ見逃せないのが、敷地の西に位置する大きな石碑です。
そこには、「剣聖 内藤髙治先生 顕彰碑」と刻まれています。


完成当時は、顕彰碑の周囲は、まるで日本庭園のようで、五月には、池には菖蒲が、周囲には、サツキが彩る、美しい庭園だったそう。

今も、日本庭園の面影は留めるものの…「あれ?今は、お池ないの?」と周囲をキョロキョロ見渡すミモロ。残念ながら、今は、水を流せなくなったのだとか。

ところで、なぜ、5月5日に演武会が開催されるかというと、実はこの日、明治後期から昭和初期まで、日本の剣道に尽力し、大御所的存在であった剣聖 内藤髙治先生の偉業を後世まで伝える顕彰碑が完成した日(昭和40年)。碑前祭と共に行うことになったのだそう。

「あの~内藤髙治先生って、どういう方なの?」と。え?!赤胴ミモロなのに知らないの??剣道をする人なら、ぜひ知っていて欲しい先生です。

では、京都と深いかかわりをもつ内藤髙治先生について、少しお話していきましょう。

*「武徳殿」京都市左京区聖護院円頓美町46-2 京都市武道センター内 敷地内には入れますが、武徳殿へは一般の見学はできません。

*内藤髙治先生のご遺徳を偲び、その御偉業の探求と教えを伝承することを目的とする「剣聖 内藤髙治先生を顕彰する会」の活動はFBからどうぞ。

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コメント (2)
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