日本の和楽器のひとつ小鼓の体験教室に参加したミモロ。
初めて小鼓に触れて、大感激。

「日本人(ネコ)なのに、和楽器を習う機会が学校の音楽の時間にないのは、不思議だよね~」と、改めて思います。
さて、大倉流小鼓の吉阪一郎先生に、小鼓の構造などを教えていただいたミモロ。いよいよ初打ち…。
鼓に結ばれた調緒に指を入れて、打つ位置に構えます。

左手に持った鼓を右の肩に…「斜めに構えるんだ~」とミモロは、真剣なまなざしで先生の様子を見つめます。

「え~よくわからない…」とミモロは、すぐそばで、構えをみることに…。

「こんな感じかなぁ~」

「まぁ、そんな感じですね~」と先生。
では、打ち方へ…
右手を脇にさげて、そのまま軽く鼓の皮へ。


コーンと、部屋に心地よい音が響きます。
ミモロもマネして…コーン「わ~鳴った~」
「おや、初めてなのによく鳴りましたね~。なかなか最初は鳴らないんですよ~ミモロさんは筋がいい」と褒められたミモロ。
では、もう一度…
張り切って、右手を鼓に…スカー。「あれ、どうしたんだろ…音が出ない…」
どうも1回目は、まぐれだったようで、その後、何度打っても、最初のような響く音が鳴りません。
「強く打とうとしないで、手のひらを鼓の縁に当てて、その反動で、指が皮に当たるように…」

コーン、ポンポン…吉阪先生の鼓からは、音の高さや響きが異なる様々な音が…。
左手で、調緒のにぎりを微妙に調整し、音の高さなどを変えてゆきます。

「ミモロさん、もっと体の力を抜いて…」
鳴らない鼓に、ついつい力が入ります。
「はい…」何回かに1回、ポーンといういい音が…

「同じ音を続けてなるようになるのって、大変…」
洋楽器のように演奏の時、体を動かすことがない鼓。きちんとした基本姿勢と基本動作を、しっかり身に着けないとなりません。
「なんか左腕、つりそう…」肩から腕の筋肉痛が起こってきました。
「右手の手のひら、真っ赤になっちゃった~」とミモロ。
「鼓は、打つ場所を見ないで演奏する楽器。だから、体で覚えないとね…」と、先生。
なるほど、楽器の中でも、手元が見えない楽器です。
ミモロのように、「いい音を鳴らしたい…」と欲が出ると、一向にいい音は鳴りません。
心を鎮め、体の力が抜けてこそ、いい音が鳴るのです。
「プロでも、いい音がならないことがあるんですよ」と。
鼓は、能や歌舞伎のお囃子などで、その音を聞く機会があります。
「能と歌舞伎の鼓は、実は、違うんです。歌舞伎の囃子は、楽器の数も多く、オーケストラのような感じ。笛、三味線、太鼓など、さまざまな楽器が合わせるように演奏します。でも、能の鼓は、合わせるというのではなく、それぞれが独自に演奏する感じで、お互いの呼吸や間が、自然に合う…合わせる感覚とは違うんです」と。
「へぇ~これが鼓の楽譜…」


割とシンプルな感じ…。「600年同じスコアで演奏されているんです」と。つまり、室町時代と同じ演奏をしていることに…。「すごい~」と、感動するミモロです。
「よ~」っていう声を出すのも、鼓の特徴。ミモロの場合、まだ、打つ方に意識が全部行って、とても声が出せる状態ではありません。
「では、本日は、この辺で…お稽古を終わりにしましょう」と吉阪先生。
「ありがとうございました」と最初の挨拶と同じように、ご挨拶を…。

「ミモロさん、なかなか筋がいいですから、鼓続けてみては?」と先生の温かなお言葉。

「あの~おうちでお稽古できるかな~。本物の鼓持ってないし…」と、五人囃子の鼓しかもっていないミモロ。
「お稽古は、ここに来たときにするんです。鼓は、お貸ししますから、なくても大丈夫ですよ」
吉阪先生の鼓のお教室は、京都だけでなく、大阪(天満宮)、三重(松坂)、東京(表参道)で毎月2回行われています。
「京都以外でも、鼓お稽古できるんですね」
「そう、京都は、毎月3回ですが、他は2回。すべて予約による個別指導で、30分くらいお稽古します。今は、小学生から80歳くらいの方まで、幅広い年齢層の生徒さんが通ってらっしゃいます」御月謝は、1万円くらいだそう。
毎月、京都以外の場所にも出稽古をなさり、昨年は、市川海老蔵さんの「源氏物語」の舞台でも演奏するという多忙な日々をすごされたそう。
「お稽古の時、お菓子いただけるのかなぁ~」と思うミモロ。お菓子より、鼓でしょ!

「鼓、演奏できたら、素敵だな~」と、上手に演奏する姿を想像します。
*吉阪一郎先生の小鼓のお教室に関しては、2013ws@senuhima.comまでお問い合わせください。お稽古体験も申し込めます。京都のお教室は、壬生寺の近くです。
「吉阪先生、ありがとうございました」

鼓について、いろいろ教えていただきました。「今度、能を鑑賞するとき、小鼓の見方が変わるね~」と、いっそう親しみを覚えたミモロでした。

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