熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

どこに向かう 日本の原子力政策

2016-08-29 18:40:01 | Weblog
NHKが26日(金)深夜に放送した討論番組「解説スタジアム」を見ました。
その内容は衝撃的でしたね。
思わず見入ってしまいました。

この番組では、NHKの解説委員7人が、「どこに向かう 日本の原子力政策」というタイトルで議論したのですが、日本の原発政策のデタラメと行き詰まりを赤裸々に語っていました。

ある解説委員は、「アメリカは、地震の多い西海岸には設置しないようにしている。日本は地震、津波、火山の原発リスク3原則が揃っている。原発に依存するのは問題だ」と日本の国土は原発に適さないと指摘していました。

再稼働が進んでいることについても、「規制委員会が慎重に審査しているとしているが、審査の基準が甘い。アメリカの基準には周辺住民の避難計画も入っているのに、日本は自治体に丸投げだ。こんな甘い基準はない。安易な再稼働は認めるべきじゃない」と正面から批判していました。

「規制委員会は(再稼働にお墨付きを与えておきながら)『安全性を保障するものではない』としている。だったら地元住民はどうすればいいのか」「政府は責任を取ると口にしているが、(事故が起きた時)どうやって責任を取るのか。カネを渡せば責任を取ったことになるのか。災害関連死も起きている。責任を取れないのに、責任を取ると強弁することが問題だ」と強調し、
「もんじゅ」を中核とする核燃料サイクルについても、「破綻している」「やめるべきだ」とバッサリ斬り捨てていました。

その通りですね。

最後に解説委員長が「福島原発事故では、いまだに9万人近い方が避難生活を強いられている。安全神話は完全に否定され、事故を起こすと、いかに手に負えないかを知ることになった」と締めくくっていました。

よくぞNHKは、日本の原発政策を全面否定する内容を放送したものだと思いますね。

深夜23時55分~午前0時49分という視聴者が少ない時間帯だったから、自由に討論ができたのか、あるいは、上層部は腐っていても番組を作る現場はジャーナリズムを失っていないのかも知れません。

いずにしろ、安倍政権にショックを与えたことは間違いありません。

本来なら参院選の前に放送すべきだったのだろうが、いったん再稼働した高浜原発が裁判によって止まり、鹿児島県知事が川内原発の停止を九州電力に要請したタイミングで放送した意味は大きいと思います。

NHKについては、会長の資質や御用委員の存在で、私の期待はかなり低下していましたが、この番組のようなジャーナリズムの神髄を見せてくれる番組を放送してくれるのなら、アッパレを差し上げたいですね。

これからのNHKの番組に期待しています。







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