徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

ドイツ情報、ヨーロッパ旅行記、書評、その他「心にうつりゆくよしなし事」

書評:アーサー・コナン・ドイル著、『英語原文で味わうSherlock Holmes4 恐怖の谷/THE VALLEY OF FEAR』

2019年11月08日 | 書評ー小説:作者サ・タ・ナ行


シャーロック・ホームズシリーズの4冊目『恐怖の谷』は、Porlockポーロックと名乗る男からシャーロック・ホームズに暗号文が届くところから始まります。それはBirlstoneバールストン館のDouglasなる人物に危険が迫っていることを警告するものでしたが、ちょうどやってきたスコットランドヤードのMacマック警部からその人物が前夜に殺されたことを知らされます。
この最初の暗号文を解くシーンはなかなか面白かったです。

この巻は、かの有名なProfessor Moriatyモリアーティ教授が初めて言及される巻でもあります。3巻と4巻の間に執筆された短編にはもしかしてすでにモリアティが登場してたのかもしれませんが。。。
とにかく、第1部でバールストンの事件が扱われて、ホームズが例によって解決して終わり、第2部でダグラスなる人物がワトソン博士に手渡した手記の物語が展開されます。第2部の方は舞台がアメリカということもあり、西部劇さながらで、違うサスペンスがあります。
そして最後のエピローグはシャーロック・ホームズの「モリアーティを倒すための時間をくれ」ーI don't say that he can't be beat. But you must give me time--you must give me time! という決意表明で終わっています。

BBCのBenedict Cumberbatch主演のドラマシリーズではモリアーティが最初から絡んでいたので、原作では全然登場しないなーと疑問に思ってたのですが、4巻でようやくご登場するわけですね。
私は実はドラマの方に登場するシャーロックのお兄さん、マイクロフトが結構好きなんですが、原作にはないキャラですよね。😅 

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ