徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

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書評:中山七里著、『鑑定人 氏家京太郎』(双葉社)

2023年05月04日 | 書評ー小説:作者サ・タ・ナ行

商品説明
民間の科学捜査鑑定所〈氏家鑑定センター〉。所長の氏家は、女子大生3人を惨殺したとされる猟奇殺人犯の弁護士から再鑑定の依頼を受ける。容疑者の男は、2人の殺害は認めるが、もう1人への犯行は否認している。相対する警視庁科捜研との火花が散る中、裁判の行く末は――驚愕の結末が待ち受ける、圧巻の鑑定サスペンス!

氏家鑑定センターの所長・氏家京太郎は、中山七里の他シリーズ(『作家刑事毒島』や『御子柴礼司』など)にちょくちょく登場していますが、本作では題名の通り氏家鑑定センターを中心にドラマが繰り広げられます。

氏家は以前、警視庁科捜研に所属していたが、同僚や上司とそりが合わず、ある事件をきっかけに辞職して、民間の鑑定センターを立ち上げます。すると、彼を慕う科捜研のスタッフがごっそり科捜研を抜けて、氏家鑑定センターに転職したため、科捜研に残った職員たちからかなり恨みを買っています。
猟奇殺人犯の謎の解明に努めるうちに、こうした過去の確執も明らかにされていき、人間ドラマとしての深みがあります。


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