コロナの影響もあり、ゆっくり釜の前に座り過ごす時間が増えました。
この頃急に冷え込んできたからでしょうか、釜の煮えのつくのが遅いことに気が付きました。時間も炉を開いたころよりかかります。何気なく自服していた茶に変化を覚えました。
茶碗がどうも温かくないのです。薄茶はともかく、濃茶の厚い茶碗は・・・
当たり前といえば当たり前なのですが、湯の量、温める時間を加減することを忘れていたのかと気づかされました。
仙翁前会長の
「点前は、客のための主人の心入れ、心くばりの表れでなければならぬ」
の言葉が頭を過りました。
不自由ですが、ゆったりと自分を見つめられるこの時間は、茶の点前の意味を思い起こすよい機会になっているようにも思えます