七月に入ると暑さも一層増してきます。
今はその暑さを凌ぐのに、冷房を入れることが唯一の解決策になっているように思います。
仙翁前会長が記された茶の湯歳時記を読み直してみると
以前はどの家庭も六月の終わりか、七月になると障子を
仕舞い、用意してある御簾に換えた。
とありました。
襖や紙障子で仕切られた空間が、細く仕上げた竹で編んで作られている御簾に換えることで、室内が広くなり、廊下から縁や庭までが一つの部屋のように感じられ、その上に庭に打ち水をすることで、涼感を楽しんだことが伝わってきました。
ふと、以前の教場は襖を簀戸にすることで、通気性を良くしていたことを思い出しました。
最近は衣替えをしても、カーテンを夏ものになどと変化させる心のゆとりもなくなっているのではと、茶席の設えから日本人の知恵の豊かさを感じました。
家にいる時間を楽しむ工夫、振り返ると何か思いつくかもしれませんね
良い週末をお過ごしください。