道彦の散歩道

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06/28 「鉄火丼」と「ネギトロ丼」

2013年06月28日 | 食・レシピ

【鉄火丼】
「鉄火丼」とは、丼に入れた酢飯に、ワサビ醤油につけたマグロの切り身を載せ、もみ海苔を散らしたもの。「づけ丼むとも呼ばれる。
「鉄火丼」の「鉄火」の語原は、元々真っ赤に熱した鉄を指す語である。マグロの赤い色とワサビの辛さを「鉄火むに喩えたもので、気質の荒々しい者を「鉄火肌」や「鉄火者」と言うのと同じである。
賭博場を意味する「鉄火場」に由来し、手に酢飯が付かず、鉄火場で博打をしながらでも手軽に食べられることからとする説もあるが、「鉄火」の付く食べ物には「鉄火巻き」や「鉄火味噌」もあり、これらに共通するのは「赤い色」と「辛さ」で「鉄火場」も「手軽さ」も関係ないため、この説は間違いである。
ただし、「鉄火場」の「鉄火」も同源で、熱した鉄のように博徒が熱くなるからという。

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【ネギトロ丼】
「ネギトロ丼」とは、脂身を多く含むペ-スト状のマグロに刻んだネギをちらしたものを、丼に入れた飯の上に載せたもの。
元々は大型の寿司店で、賄いや隠しメニュ-として供されていた。本来の「ネギトロ」とは骨の隙間にある赤身(中落ち)や、筋の多い部位や皮の裏などの脂身をそげ落としたもののことであり、本マグロを一本丸ごと買い付けるような店でしか出せない寿司種だったからである。
ネギは野菜の葱で「トロ」は「脂身のとろっとした部分の略ず合わさったものとされるのが一般的。しかし、中落ちをそぎ取ることを「ねぎる」という符牒で呼んでいたことからという説もある。
現在流通している大量生産品は、キハダマグロやビンチョウマグロなどの安価な材料に魚脂や植物油などの油脂や調味料、着色料などを加えて味と食感を向上させた「人工ネギトロ」がほとんどである。
消費者団体などが「食用油を加えたものはネギトロと言えない」と問題視したこともあるが、そもそも「本マグロの中落ち」を使った本来のネギトロは高価で稀少なこともあり、偽物とも本物とも区別の付かないネタになりつつある。

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