大樹町にある「そばや・一秀」はユニ-クな店主が経営する蕎麦屋です。
お客はあまり来ない方が良いという。その理由は、お客が大勢来ると、お客とゆっくり蕎麦談義が出来なくなるからという。それ故に、NTTのタウンペ-ジに電話番号が掲載されず、軒先に暖簾も出していないのです。私がこの店の存在を知ることができたのは、大樹町の「そば祭り」が新聞の催事欄に掲載され、そのお問い合わせ先として電話番号が記載されていたことがキッカケです。しかし、店舗の隣には、蕎麦打ち体験の出来る「そば道場」を併設している。蕎麦好きのご主人の気持ちを窺い知ることができます。大樹町の「そば祭り」を、蕎麦道場の人々と主導もしているそうです。ただ、店内は、6~8人用の木製テ-ブル1卓と、窓際にある4人分のカウンタ-だけですが、その店内が非常に乱雑で、テ-ブルの上などが、書籍や広告が散らばっているのには驚きです。
その店主が造る蕎麦は、10割の手打ちの田舎蕎麦です。細切りであるが、コシの強い、風味豊かな蕎麦らしい蕎麦です。
汁にも相当気を使っています。辛口であるが、出汁に使った「鰹節」の香りを感じ取ることが出来ます。
蕎麦が出来る前に提供される「そば団子」は蕎麦の香りが強く、絶品でした。ただし、当店のメニュ-には、冷たい蕎麦には珍しい「水蕎麦」と「ざる」、「冷やかけ」「おまかせ冷やかけ」。温かい蕎麦は、「温かけ」、「おまかせ温かけ」だけの6品目だけです。天麩羅等の揚げ物やその他の丼物などは一切出していません。これも変人店主ゆえの事かな?
【豆資料館・ビ-ンズ邸】
ビ-ンズ邸は、十勝で生まれ育った「豆畑拓男」、通称Mr・ビ-ンズの家です。
Mr.ビ-ンズは、十勝の大平原を開拓し、豆栽培で成功した家で生まれ、新種の豆を探しに世界各地へ旅に出ました。豆の魅力を多くの人に知ってもらおうと、自宅を開放しています。
内部は、研究室、資料展示室、前室、リビングル-ム等が解放されています。
【旧農家住宅】
この浜野家のは、富山県から移住した畑作農家で、明治41年河西郡売買村大字売買村戸鳶に入植し、苦労しながら大正末期にこの住宅を建てたが、下台であったので度々洪水に見舞われたため、昭和11年、高台に(上売買東3線)に移築し、昭和63年まで使用されていた。
建築様式は、北陸地方古くから伝えられれている「ワクノウチ造り」を取り入れ、構造材は近くの原始林から切り出したものである。
現在は蕎麦屋「花・はな」の店舗として再利用されている。
清水町の中央公園の近くにある「韋駄天」。
清水町産の蕎麦粉を9:1で手打ちしている田舎蕎麦です。細切りですが、コシが強く、風味もあり、旨い蕎麦でした。
「きのこ天そば」を注文しました。清水町産の「ひらたけ」「たも茸」「原木椎茸」で構成されている天麩羅は、ボリュ-ムがあり、調理も上手で旨い天麩羅でしたが、「舞茸」や「しめじ」などの天麩羅も食べたくなりました。ただ、「椎茸」は油を吸収しやすく、油切りが不足していると、油っこくなり、食感が悪くなります。
この「きのこ天そば」を食べて思うことは、やはり無理して山の中の蕎麦屋で「エビ」は不要ということです。
汁は1種類でした。そのため、天麩羅と蕎麦の両方の事を考えるとその中間の汁になってしまいます。別々であれば、各々の味を生かせるのに、残念です。
「旅が好きで、温泉が好きで、蕎麦も大好き」という帯広生まれの須藤さん。雑誌記者や釧路新聞の記者などをしながら、全国各地の蕎麦巡りをしてきた。記者を辞め、一時、池田町営の牧場の家で調理人として勤めたが「いずれは蕎麦屋を始めたい」との思いが強く、平成9年2月、東京・池袋の「生粉打ち亭」で修行し、その年の6月、念願の「伊織」を開店した。「落ち着いて食べていただこう」と、玄関で靴を脱ぎ、障子張りの民家風の部屋で蕎麦を頂くスタイルにした。
蕎麦は2種類を打つ。並み粉の細打ち蕎麦は、師匠の関係から茨城県の石臼一本挽きした蕎麦粉を取り寄せている。「香り豊かで、もちっとした食感がある」と店主。田舎蕎麦用蕎麦粉は、長野県から仕入れており、太打ちで、黒っぽい蕎麦である。両方とも10割で、冷水で打つという。当日は並粉の手打ちでした。
つけ汁に使う醤油は、新潟の薄口醤油と、生粉打ち醤油、再仕込醤油の3種類。薄口と生粉打ちに火入れして、冷ましてから再仕込み醤油を入れる、半生返し。これにハチミツとミリンを合わせ、2週間寝かせる。
出汁は、昆布、干し椎茸、本節でとり、返しと合わせて火にかけ、冷水で冷やして一晩寝かせる。蕎麦の個性が強いので、それに負けないように辛汁に仕上げている。
天麩羅はカラッと揚がり、胡麻油の香りがして大変旨い天麩羅である。
本格生粉打ち蕎麦の評判が口コミで広まり、帯広や札幌からの来客も多い。
メニュ-には冷たい蕎麦7種類と温かい蕎麦7種類。その他に、そばがき、玉子焼き、ぬき、板わさ、そばご飯などがある。蕎麦、天麩羅、ぬき、いずれも一級品でした。
池田町の千代田にある「十勝ワインブドウ園」には、収穫されずに残っているブドウがあります。
これは「アイスワイン」用のブドウです。「アイスワイン」の製造はブドウの収穫時期を2ヵ月程度遅らせることで、ブドウを乾燥させ、更に自然の状態で凍結させることで、結果として得られる果汁の糖度を上げ、高品質の超甘口ワインを造るもので、凍結したブドウの糖度は通常の約倍になる。
凍結した果実のまま圧搾し、低温で通常よりも長く醗酵させ、出来上がるワインの量も通常の約8分の1と少量のため、高価なワインとなる。
同じ方法で造られる貴腐ワインは「白」であるが、このワインは「赤」のため商品名は貴腐ワインとならない。
商品名→「山幸アイスワイン」。昨年の生産数量→200ml 642本。昨年の販売価格4200円。