道彦の散歩道

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毎日の事件事故の記録

05/31 「フライ」と「フライ(鉄板焼き)」

2013年05月31日 | 食・レシピ

【フライ】
「フライ」は、英語のdeep fryを指し、おもに魚介類や野菜などの食材に卵白やパン粉をつけて、多量の食用油で揚げる料理。またはその調理法。第二次世界大戦中の日本では、「洋天」と言い換えられていた。
同じ揚げる調理法でも、食材が野菜や魚介類の場合にはフライと呼び、豚肉・鶏肉・牛肉などの場合はカツと呼び分けるのが普通である。
豚カツを代表する「カツ」の調理法と同様であり、魚のフライを「魚カツ」・「フィッシュカツ」と呼ぶ店もあるなど、関連性が見られる。
また、「ソフトクリ-ムフライ」は、ソフトクリ-ムを油で揚げたもので、衣が断熱材の役割を果たすため外側は熱々に揚がっていても中はソフトクリ-ム本来の冷たさを保っている。
(カキフライ)

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(フライ盛り合わせ)

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【フライ(鉄板焼き)】
「フライ」は、埼玉県北部地域のご当地料理となっている鉄板焼き料理である。住民は単に「フライ」と言うと通常はこれを指す。
行田市は「行田フライ」として商標登録し、全国ブランド化事業を展開している。
「フライ」と呼びながら油で揚げることはなく、鉄板で焼くのが特徴。お好み焼きとクレ-プの中間の食べ物と形容される事もある。
やや緩めに水で溶いた小麦粉を鉄板の上で薄く伸ばし、店舗によって異なるが豚肉や長葱、干海老、切りイカなどのお好み材料を載せて焼く。黄身を潰した目玉焼き状の玉子を入れたり、キャベツを入れる店もある。
焼き上がりに醤油もしくはウスタ-ソ-スを表面に塗り、青海苔を振りかける。生地2つ折りにして、その中にウスタ-ソ-スを浸した揚げパン粉を挟む店もある。
「フライ」の命名者は行田市天満の古沢商店の初代店主と言われている。1925年に近くの足袋工場で働く女性工員に、休憩時のおやつとして出し始めたのがきっかけとされ、当時は「フライ焼きむと呼ばれていた。手頃な値段で手軽に食べられて、なおかつ腹持ちがよいことからファストフ-ドとして親しまれ、多くはこれら工員たちの手を経て地元家庭や市内飲食店に広まって行ったとされる。
後に「フライ焼き」から「フライ」へと名前が省略された。現在では熊谷市~羽生市間の秩父鉄道沿線と鴻巣市の旧吹上地区に50軒ほどの「フライ屋」があり、地元住民には馴染みの料理である。

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05/30 「カツレツ」と「チキンカツ」

2013年05月30日 | 食・レシピ

【カツレツ】
「カツレツ」(英語でカットレット)は、牛肉、仔牛肉・豚肉などの薄いスライス肉にパン粉をつけて、フライパンなどを使用し油で焼き上げたソテ-料理。当初は少量の油を使用していたが、多量の油で調理する「豚カツ」の調理法が開発されてその調理法も取り入れられている。
多くの国で食べられており、日本においては「豚カツ」の原型となった料理である。素材が魚介類・野菜の場合は「フライ」と呼び分ける事が多い。
明治時代に伝来したフランス料理のコ-トレットを語源とする料理である。似た料理(ル-ツ)として、イタリア料理のコトレッタ、ウイーン名物のシュニッツェル、ロシア料理のコトレ-ダなどがある。
明治時代に伝わったカツレツは、牛肉にパン粉をつけ、フライパンを用いて少量の油でソテ-するというものであった。その後、日本式の改変が進み、牛肉だけでなく豚肉を、多量の油で揚げる料理法が主流となった。
英語のカットレットがカツレツと呼ばれるようになった理由は、ッを小さく書かない旧かな表記法からの誤読であろうと想像されている。
歴史的な記録としては、1860年に福沢諭吉が発表した「増訂華英通話」訳の単語集に集録された「吉例鶏」が日本で最古のものであると考えられている。
カットレットという単語は本来、単に肉の小片、あるいは各種の材料を混ぜ合わせて成形した食材を指すものであり、フランス料理においてはパン粉の衣を付けて油で揚げる調理法を意味するものではない。
そのため諸外国ではオ-ブンで焼いたり衣をつけずに炒めるなどした肉料理がカットレットと呼ばれている場合もあうるので、海外のレストランで注文する際には注意が必要である。

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【チキンカツ】
「チキンカツ・チキンカツレツ」は、鶏肉に小麦粉・溶き卵・パン粉をまぶして、多量の食料油を用いて上げた料理。豚肉を用いる豚カツや牛肉を用いるビフカツなどと同様に、日本独特の多量の油で揚げる手法で「鶏肉」を調理したものである。
日本風のチキンカツは米国のハワイで非常にポピュラ-な総菜となっており、プレ-トランチの定番メニュ-として親しまれている。
明治時代に肉料理が食べられるようになり、牛肉から豚肉、鶏肉へと応用が広がるなかで、チキンカツも作られた。ただ、明治時代から昭和初期までは名称がまだ定まっておらず、例えば1931年の「料理する人の為に」には「ヒヨコのカツレツ」の名でひな鳥に餅皮を砕いたものを付けて油で揚げるものを載せており、レモン汁をかけて食べるとしている。チキンカツという呼称は第二次大戦後に広がったものである。

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05/29 「メンチカツ」と「コロッケ」

2013年05月29日 | 食・レシピ

【メンチカツ】
「メンチカツ」は、豚肉や牛肉の挽肉にタマネギのみじん切り・食塩・コショウなどを混ぜて練り合わせ、小判型に成形し、小麦粉・溶き卵・パン粉からなる衣をつけて油で揚げた日本の料理。
明治時代東京浅草の洋食店が「ミンスミ-トカツレツ」として販売したのが起原とされている。関東から関西に伝わった料理とされており、昭和初期に兵庫県神戸市の純神戸肉三ッ輪屋精肉店の二代目が、東京の洋食店「メンチボ-ル」(ミ-トボ-ル)をヒントに考案したものとの説もある。
「メンチ」の語源についてははっきりとして説は存在しない。よく使われる俗説としては、「ミンスミ-トカツレツ」はmince(挽肉)、meat(肉)、cutlet(フランス語のコ-トレット)を合成した和製英語とされ、のちに「ミンスミ-トカツレツ」が省略される過程で「ミンス」が「メンチ」に転じて「「メンチカツ」となったという説が一般的に広まっている。

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【コロッケ】
「コロッケ」は、主に茹でたジャガイモを潰したものを主体とし俵型や小判型に丸め、小麦粉・卵・パン粉を衣としてつけ、多量のラ-ドや食用油で揚げたもの。挽肉や蟹肉など魚介類やタマネギのみじん切り等野菜を混ぜる場合が多い。
ヨ-ロッパのクロケットから派生したコロッケ。明治後期には青森駅の食堂メニュ-に出てくるなど、名は全国に浸透していた。
大正6年の洋食の値段はトンカツ13銭、ビフテキ15銭、コロッケ25銭と、明治か大正にかけてのコロッケはトンカツやビフテキよりも高価な料理だったが、昭和に入り徐々に庶民的な現在のコロッケとなってきた。
豚カツ、カレ-ライスと共に、大正の三大洋食の一つとなっており、大正時代に普及して以来、家庭で調理されるほか、精肉店などでお総菜として販売されるなど、非常にメジャーな洋食とされている。
混ぜる具材によって様々な種類が存在する。ポテトコロッケ・ミ-トコロッケ・ツナコロッケ・野菜コロッケ・カレ-コロッケなど調理人の発想でどんな食材も利用できる。
文献にコロッケの作り方が登場するのは1872年。そこには現在のポテトコロッケの作り方が記されているが、当時はコロッケという名にはまだなっていない。
コロッケという名が登場するのが1887年でコロッケレシピも紹介されている。
コロッケの起原として有名なのは、フランス料理の仏(クロケット)である。フランスのクロケットは、ホワイトソ-スのアパレイユ(ミンチにした魚肉や鶏肉などとベシャメルソ-スを混ぜたもの)にパン粉をつけて調理したもので、ほとんど日本のクリ-ムコロッケと同じである。

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05/28 「豚カツ」と「串カツ」

2013年05月28日 | 食・レシピ

【豚カツ】
「豚カツ」は、スライスした豚肉に小麦粉・溶き卵・パン粉をつけ、多量の食用油で揚げる日本の料理。
明治時代にイギリスから伝わったカットレットをヒントにして、日本で新たに生み出された料理である。
特徴は牛肉でなく豚肉を使うことと、多量の脂を使って揚げる調理法で、肉の部位は主にロ-スまたはヒレである。
とんかつ専門店の多くが、茶碗飯・味噌汁・漬け物。生キャベツの裁切りをセットにした和定食スタイルで提供している。とんかつは箸で食べやすいように切り分けて供する。とんかつソ-ス、あるいは塩をかけて食べる。
とんかんつ専門店で、しじみ汁を供する例が多いことは、シジミが脂を分解するメチオニンやタウリンといった酵素を含む意味で理にかなっている。また、とんかつにキャベツの千切りを付け合わせるのは、消化吸収を助け、胃を炎症から守るビタミンUを摂取できて合理的だとしている。
1899年、東京銀座の洋食店「煉瓦亭」がメニュ-に採用した「豚肉のカツレツ」は、それまでのカツレツは違い、牛肉でなく豚肉を使い、ソテ-ではなく天ぷらのように大量の油で揚げ、温野菜のかわりに生キャベツの裁切りを添えて提供した。これが日本人の味覚に合うとして人気を得て、全国に広まったと言われている。
1929年、東京市御徒町の洋食店「ポンチ軒」が初めて「とんかつ」を販売る分厚いカツを箸で食べやすいように包丁で切り分け、茶碗飯と漬け物と味噌汁で食べさせるという和定食スタイルで客に出し、評判になった。2.5センチから3センチという厚い豚肉に十分に火を通す加熱調理法を考案した同店のコック島田信二郎は、「とんかつの発明者」と呼ばれているが、自分の料理を「とんかつ」と呼ばれる事を嫌っていたともいい、彼の真意は現在に至るまで謎のままである。

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【串カツ】
「串カツ」は、肉や野菜などを串に刺して、衣を付けて油で揚げた料理。地域によって、食材や調理法、飲食形態が異なる場合がある。
『関東地方』
関東地方においては、豚肉を3~4センチ角に切ったものと、玉葱もしくは長葱を切ったものを交互に串に刺し、豚カツの要領でパン粉をまぶして揚げたものである。豚カツと同様、千切りキャベツと共に皿に盛られ、ソ-スも皿の上からかけるのが一般的である。野菜は他の物を用いることもあるが、魚介類その他は用いない。
『中京地方』
名古屋など中京地方でどて煮とともに串カツを供する店で頼めば、どて煮の八丁味噌の煮汁に串カツを漬けてくれる。どて煮の汁に串カツを漬けて食べるのが名古屋めしの一つである味噌カツの始まりとの説もある。
『近畿地方』
近畿地方、特に大阪府においては、小振りに切った牛肉や魚介類、野菜を個別に串に刺して衣もまぶして揚げた料理を指す。関東、中京地方のものに比べ、様々な食材が串カツになる。大阪市浪速区新世界のカウンター形式の店が発祥の地とされ、大阪一円の下町の繁華街には串カツ店が多く存在する。
客席のステンレス容器に入った薄いウ-スターソ-スに漬けて食べるスタイルが多い。ソ-スは共用で、一度口をつけたものを再度漬けることはマナー上厳しく禁じられ、多くの店の店内で「二度漬け禁止」の掲示を出している。
胃もたれを防ぐためキャベツが備えられている店も多い。

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05/27 「バルサミコ酢」と「サラダドレッシング」                              

2013年05月27日 | 食・レシピ

【バルサミコ酢】
「バルサミコ酢」は、果実酢の一種。原料がブドウの濃縮果汁であることと、長期にわたる樽熟成が特徴である。
イタリアの特産でアチュ-ド・バルサミコや短縮してバルサミコとも呼ばれる。イタリア語でアチュ-ドは「酢」、バルサミコは「芳香がある」という意味。
色は茶色を濃くした黒色で、その名の通り独特の芳香があり、オリ-ブ・オイルとともにサラダにかけるなどイタリア料理の味つけや香り付け、隠し味に使われる。他の食酢にはない甘味があるため、デザ-トの味付けやトッピングに使われることもある。
伝統的なバルサミコ酢「アチュ-ド・バルサミコ・トラデッツオナ-レ」は、最低12年の熟成や、原料のブドウの種類、その他細かな製法か法律で定められている。
エミリア・ロマ-ニャ州のモデナまたはレッジョ・エミリアで作られた、12年物、25年物の2種類のみの、トラディツィオナ-レだけがDOPの指定を受けることが出来、日本では特にモデナ産が有名である。
これらは高価なため、高級レストラン以外で料理の調味に使われることは少ない。また、風味をできるだけ生かすため、火を通す料理に使われることも稀である。

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【サラダドレッシング】
「サラダドレッシング」は、サラダにかける液状の調味料。ドレッシングと略される場合がある。粘性は高いものから低いものまで様々であり、酢・油・塩をベ-スに、香辛料・ハ-ブ・酒等を加えて作られる。日本ではこのほか、醤油などが加えられることがある。
油脂を全く含まず、増粘多糖類でとろみをつけた、脂質を全く、あるいはほとんど含まない低カロリ-のサラダドレッシング、ノンオイルドレッシングも販売されている。
ただし、ノンオイルドレッシングはJAS規格上は「ドレッシングタイプ調味料」に分類される。
サラダドレッシングは、国・地域・各家庭・レストラン毎に味が異なるため、販売されているものの商品名称は「~風」を意味する言葉となる。
◎サウザンド・アイランド◎イタリアン・ドレッシング◎フレンチ・ドレッシング◎和風ドレッシング◎中華風ドレッシング◎ランチ・ドレッシング◎ヴィネグレット

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05/25 「マヨネ-ズ」と「タルタルソ-ス」

2013年05月25日 | 食・レシピ

【マヨネ-ズ】
「マヨネ-ズ」は、食用油・酢・卵を主材料として半固体状ドレッシング。卵は黄身のみを使用するものと全卵を使用するものがある。
当初はフランス料理の肉用のソ-スであったが、サラダをはじめ調味料として様々な料理に広範に利用されている。
日本のメ-カーが販売しているマヨネ-ズは全卵タイプのものも存在するが、最もシェアの高いキューピーの製品は卵黄タイプである。一方、世界では全卵タイプのものが主流である。また、日本人の好みに合うよう菜種油、大豆油等のくせのない植物油と米酢を主原料にしており、この点でも欧米のものとは風味が異なる。
欧米の人々には日本でマヨネ-ズを使用したピザが売られていることや何にでもマヨネ-ズを使用するマヨラ-の存在は奇異に映るが、日本製のものを使用すると理解を示すという。
マヨネ-ズには多くの食用油と不飽和脂肪酸や酢が含まれている。卵や酢の影響で油臭さを感じないよう工夫されているが、約70%が脂肪であって、カロリ-が高く1日あたり大さじ1杯以上のマヨネ-ズを食べることは、摂取者の体質にもよるが一般的にはカロリ-過多となり栄養学上好ましくないとされている。
マヨネ-ズには様々な製法があるが、家庭で作る場合の典型的な製法は次の通りである。
1・卵黄1個に対し、酢を大さじ1程度入れる。 2・それをハンドミキサーなどで十分に攪拌するる 3・卵黄1個に対し200cc程度の食用油を少しずつ加えさらに攪拌する。 4・塩や調味料・香辛料などを好みで加えて味を調製する。
「マヨネ-ズ」はランス語であるが、語源に関しては多くの説がある。
日本では1925年3月9日にキューピーが発売した、キューピーマヨネ-ズが日本におけるマヨネ-ズの元祖とされる。当初は馴染みの無さや価格の高さから売れ行きは芳しくなく、ポマ-ドと間違えられたこともあったという。
昭和30年以降、キューピー以外にもマヨネ-ズ製造へ参入するメ-カーが現れる。味の素は卵黄タイプのものを発売していたキューピーに対抗して全卵タイプのマヨネ-ズを1968年に発売する。

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【タルタルソ-ス】
「タルタルソ-ス」は、マヨネ-ズを元にしたソ-スの一種。
マヨネ-ズに、タマネギ、キュウリのピクルス、ケッパー、パセリ、チャイブなどの野菜と固ゆで卵などを共にみじん切りにして混ぜ込んだ白い濃厚なソ-ス。オリ-ブのみじん切りやホ-スラディシュ、ティジョン風マスタ-ドや酢を加えることもある。
エビフライ、カキフライ、などの海鮮類のフライに添えられることが多い。
油分の多いマヨネ-ズを元としていながら酸味や辛味の効いた様々な材料を盛り込んでいるため、フライなどの揚げ物をさっぱりと食べられることで人気がある。
フランスでタルタルステ-キの付け合わせとして作られたという説があり、タルタルステ-キとは主材料が重複している。

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05/24 「味噌」と「醤油」

2013年05月24日 | 食・レシピ

【味噌】
「味噌」は、穀物を発酵させて作られた日本の発酵食品である。古くから使用されいきた日本の基本的な調味料の一つでもあり、日本の味として日本国外に知られている。
味噌は副食材が豊富になった今日でも調味料としてみなされる事もあるが、古くから日本の食生活における主要な蛋白源てあり、特に江戸時代中盤以前は「おかず」的な扱いをされていた。
主な原材料は大豆で、これに麹や塩を混ぜ合わせ、しやすく発酵させることによって大豆の蛋白質が消化しやすく分解され、また旨味の元であるアミノ酸が多量に遊離する。製造に際しては、麹が増えると甘味が増し、大豆が増えると旨味が増すとされる。温暖多湿という日本の国土条件の中、職人技により製造されるが、現在的な食品の衛生基準との間で伝統を守りづらくなっている。
味噌は非常に種類が豊富であり、その地域、種類により赤味噌、白味噌、合わせ味噌などと区別される事がある。
味噌の原型となる日本の歴史は古く、弥生時代だとされる。現在のように調味料として認識されるようになったのは、江戸時代になってからであり、味噌は各地の風土・気候を反映されていて、熟成方法などが異なり全国に多様な味噌をもたらした。
赤味噌・白味噌の違いは、大豆や麹の蛋白質と糖分によるメイラ-ド反応により生まれ、主に熟成期間に由来する。
赤味噌は、1年以上熟成させたものであり、そのため塩分濃度が高い。熟成期間が長いので、メイラ-ド反応が進み褐色の色が付く。
白味噌は塩分濃度が低く熟成期間が数ヶ月と短い。熟成期間が短いので色が白く材料の麦などの粒子が残るものもある。その他メイラ-ド反応を抑えるために、大豆を蒸すのではなく茹でたり、麹の種類や、量を調節するなどの方法がとられる。
各地で製造される味噌の原材料には、米味噌、豆味噌、麦味噌があり、近年では、雑穀のアワ、ヒエ、キビを使った味噌が一部の自然食品店などで販売されている。

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【醤油】
「醤油」は、主に穀物を原料とし、製造技術により発酵させて製造する液体調味料であり、日本料理における基本的な調味料の一つとなっている。「醤油」の名のついた調味料は東アジア各国の民族料理にも広く使用つされているが、それぞれの文化によって材料など製法が異なる。
日本の醤油は独自の発展を経て明治時代の中期に完成を見た。日本の醤油は大豆、小麦、塩を原料とし、麹菌、乳酸菌、酵母による複雑な発酵過程を経て生成され、その過程でアルコ-ルやバニリン等の香気成分により香り、大豆由来のアミノ酸による旨味、メチオノ-ルによる消臭作用と、小麦由来の糖による甘味を持つ。なお、醤油の赤褐色の色調は、主にメイラ-ド反応らよるものである。
千葉県が主要な産地とっており、ほとんどの場合は薄口醤油が生産され醤油の代表となっている。
醤油という語は15世紀頃から用例が現れる。文明6年成立の古辞書「文明本節用語に、「奨醤」(シヤウユ)と読み仮名が振られているのが文献上の初出である。漢字表記の「醤油」は和製漢語で上記から約100年後の文献に登場している。
醤油のル-ツは醤(ひしお)であるとされている。醤は、広義には「食品の塩漬け」のことを指す。日本における最古の歴史は弥生時代だとされる。
現在の醤油の種類としては、たまり、こいくち、うすくち、さいこみ、しろが日本農林規格で分類されている。

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05/22 「ケチャップ」と「ウスタ-ソ-ス」

2013年05月22日 | 食・レシピ

【ケチャップ】
「ケチャップ」とは、野菜または魚などを原料にした調味料。トマトを用いた物は「トマトケチャップ」と呼ばれる。
「トマトケチャップ」は、現在ケチャップを代表するものとなっており、単に「ケチャップ」と言えば「トマトケチャップ」を指すことが多く、これは海外でも同じ傾向である。
基本的なトマトケチャップの作り方は完熟トマトを加熱してこし、さらに低温で煮詰めてトマトピューレを作る。それに砂糖、食塩、酢、オ-ルスパイス、クロ-ブ、シナモンなどを加える。タマネギ、セロリ、その他の野菜がしばしば加えられる。
米国のトマトケチャップ消費量は4000万リットルで、世界でほかの国と比べて抜きん出て多い。一説によると世界のトマトケチャップ生産量の半分は米国の若年層により消費されている換算になる。加熱調理用に使う習慣はなく、ほとんどが卓上調味料として消費される。
日本でも好まれる調味料の一つであり、洋食には欠かせない。洋食にはトマトケチャップを加熱調理用に使う調理法が確立されており、チキンライス、オムライス、ナポリタンなどトマトケチャップを使った日本独自のメニュ-がある。
歴史的に「ケチャップ」とい言葉は、必ずしもトマトケチャップのみを意味してきた用語ではない。過去にはキノコなどで作られたソ-スや魚醤などを含むソ-ス全般を指していた言葉であった。
魚を塩漬けにして発酵させた食材を福建語で「鮭汁(Kechiep)」と言い、これがケチャップの語源だと言われている。

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【ウスタ-ソ-ス】
「ウスタ-ソ-ス」は、野菜や果実などのジュ-ス、ビューレなどに食塩、砂糖、酢、香辛料を加えて調整、熟成した液体調味料。
日本語で単にソ-スと言った場合、一般にはウスタ-ソ-スまたはウスタ-ソ-ス類のことを指し、またその中でも特に粘度の低いものに限定して使われることが多い。
日本のウスタ-ソ-スの味は独特で、フランス料理に使われるブラウンソ-スが独自に発展したものであると言われている。
ルネサンス期、宮廷ではソ-ス研究がされ、17世紀には一般家庭でも独自のソ-スが作られるようになった。19世紀初頭に英国のウスタ-シャ-州・ウスタ-の主婦が、食材の余りを調味料とともに入れて保存したままにしたところ、ソ-スが出来ていた。このことがウスタソ-スの始まりとされている。
一口に「ウスタ-ソ-ス」と言っても、日本で使用されているウスタ-ソ-スは、英国産の物とは材料も異なり別物である。
日本産は果実と野菜、スパイスが主原料であるのに対し、英国産は主原料に、皮ごと丸ごとモルトビネガ-に漬け込んで発酵させたタマネギとニンニクの他に、アンチョビも使われており、そのため魚醤に似た味がする。日本産が揚げ物やキャベツの千切りなどにかけて食べるのに対し、英国産は、シチュ-やス-プ等に数滴落として風味をつけたり隠し味として使用されることが多い。

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05/21 「酢」と黒酢」

2013年05月21日 | 食・レシピ

【酢】
「酢」は、食品に酸味を付与または増強し、味を調え、清涼感を増すために用いられる液体調味料のひとつ。日本農林規格では「食酢」と称する。
酢酸を3-5%程度含み、その他の乳酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸などの有機酸類やアミノ酸、エステル酸、アルコ-ル類、糖類などを含む。
一般的には、原料になる穀物または果実から酒を醸造し、そこへ乳酸菌(アセトバクタ-)を加え、酢酸発酵させて作る。
フランス語で酢を意味するVIinaigreが単純にVIn aigre(酸っぱいワイン)に由来していること、また、漢字の「酢」と「酒」が同じ部首をもつことから判るように、酒との関連が強く、有史以前、人間が醸造を行うようになるのとほぼ同時に酢も作れるようになったと考えられている。
文献上では紀元前5000年頃のバビロニアですでに記録に残されている。日本には応神天皇の頃に中国から渡来したとされる。律令制では造酒司で酒とともに造られており、酢漬けや酢の物などの調理に用いられていた。後には酒粕を原料とする粕酢や米や麹を原料とする米酢が造られるようになる。
酢を基本として他の調味料などと合わせて調味したものを合わせ酢という。
すし酢、甘酢、二杯酢、三杯酢、土佐酢、芳野酢、白酢、梅酢、ヴィネグレットソ-ス、酢味噌、黄身酢なとである。
なお、ポン酢は元来オランダ語に由来する語で、柑橘系の果汁をベ-スにしたものであり、本来酢は使用しないものである。

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【黒酢】
「黒酢」は、酢の一種。黒色を呈するのが特徴である。
醸造酢の一種であり、米黒酢の分類になる。主原料には米・米麹・水を用いるものだけを黒酢という。必須アミノ酸を多く含む。日本の黒酢が米だけから作られるものが主流であるのに対し、中国産のものにはコ-リャンや大麦なども使われている為に香酢としている。
日本では1975年に鹿児島県福山町の坂元醸造が壺つくりの米酢を「くろず」と命名して全国販売したのが最初である。
製法には薩摩焼の54リットルの黒い陶器で地下水・蒸し米、混ぜ米麹、振り麹を職人が毎日育てており1年から3年もの長い時間をかけてゆっくり発酵・熟成したものだけを黒酢として出荷する世界でも非常に珍しい醸造方法。
含有されているクエン酸が疲労回復、アミノ酸がダイエットに効用があるとされ、健康食品の一つとしてブ-ムを呼び、大々的に様々な商品が開発され発売されている。
鹿児島県福山町などが産地である。壺を使い屋外で時間を掛けて発酵させる昔ながらの製法により生産されているイメ-ジがあるが、2003年の黒酢に関するJAS法制定後、速醸法や連続法と呼ばれる発酵方法によって、24~48時間以内に造られるものが主流となった。連続法で造られた酢はアミノ酸の含有量などは福山産とは比較にならない程低い。
JAS法改正で1リットル当たり使用する米の量を180g以上使用すれば黒酢と商品名を名乗ってもよいことになったので、連続法で造られた安価な黒酢が市場に大量に出回っている。福山町で生産される黒酢は「本場の本物」の認証を受けているが、他の黒酢にはそれらの認証はない。

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05/20 「黒砂糖」と「和三盆」

2013年05月20日 | 食・レシピ

【黒砂糖】
「黒砂糖」は、サトウキビの絞り汁を煮詰めて作る黒褐色の砂糖。甘味料として用いる。一般に黒糖、マスコヴァドや、産地の奄美大島から称される大島糖なとど呼ばれている製品を含む呼び方である。
「黒砂糖」と呼ばれているものは大きく分けて3種類あり、それぞれ製法は異なる。
『黒糖』
サトウキビの茎の絞り汁を加熱し、水分を蒸発させ濃縮したものを冷やし固める。酸性を中和し、不純物を沈殿させやすくするために、絞り汁に石灰を混入するが、糖分の分離精製をしておらず、砂糖の分類としては「含蜜糖」に当たる。
『加工黒糖』
黒糖に蔗糖、廃糖蜜などを加えて成分を調整したもの、もしくは粗糖(ザラメ)に糖蜜を混ぜた再製糖である。2012年4月1日から「黒砂糖」や「黒糖」と商品表示ができるのは、サトウキビの絞り汁を使った商品に限られる。黒糖や粗糖や糖蜜を混ぜた商品は誤認を避けるため「加工黒糖」に改まる。
『テンサイ糖』
テンサイについては糖分を高度に精製する必要があることからサトウキビと同じような黒糖を作るのは難しいとされてきたが、2006年に北海道網走市の業者によって甜菜黒糖が製品化市販され食品材料としても供給されている。サトウキビ由来の黒糖とは異なる。オリゴ糖などの特徴的な成分を含有する。現在においても1社のみが生産している。
日本では沖縄県や鹿児島県などサトウキビ栽培が盛んな地域では一般的な甘味料として流通しているが、その他の地域ではミネラル分を豊富に含むことから健康食品として扱われることも多く、主に健康食品売り場や郷土産品売り場などで見掛けられる。
黒砂糖はその色から「黒」と形容されているが、これは型に流し込んだブロック状の塊の状態でのことであり、取り出して粉砕し、粉末にすると褐色となる。ただし、糖分を多く含むことから白砂糖と比べると固まりやすく、大抵はブロックを砕いた程度の状態で販売されている。これを砕いたりすり潰したりあるいは煮溶かして料理や菓子の材料にしたり、コ-ヒーや紅茶に入れる甘味料として使われる他、飴のように直接口にして風味を楽しめる。

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【和三盆】
「和三盆」とは、主に香川県や徳島県などの四国東部で伝統的に生産されている砂糖の一種である。黒砂糖をまろやかにしたような風味を持ち淡い黄色をしている。
「三盆」の名は精糖工程のひとつから来たもので、高級砂糖を意味する。中国から輸入されていた砂糖を唐三盆と呼び、その後日本でも作られるようになったものを「和三盆」と呼ぶようになった。
日本では江戸時代に砂糖の存在が既に知られていたが、サトウキビの栽培地は南西諸島に限られており、作られる砂糖も黒砂糖が一般的であった。
やがて徳川吉宗が享保の改革において全国にサトウキビの栽培を奨励すると、高松藩が特産物創生と財源確保を目的してこれに応じた。
その後徳島藩でもサトウキビが育てられるようになり、領内各地で栽培できるようになった。しかし、精糖の方法については不明だったため、他国おける秘伝扱いの情報を収集し、高松藩とほぼ同時期の1800年代前半に精糖方法を確立させた。
徳島県で生産されている和三盆を「阿波和三盆」、香川県で生産されている和三盆を「讃岐和三盆」と呼ぶ。
「和三盆」は精糖の作業が複雑な上寒冷期にしか作ることができず、白砂糖から和三盆を作ると全量の4割程度に目減りし、途中で原料の追加もできないため、砂糖としては最も高価である。
このため現在は和三盆の代わりとして、白砂糖に成分の似た粗糖を使って類似の砂糖を工業的に製造した、和菓子用の加工糖も販売されている。

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05/19 「胡椒」と「唐辛子」

2013年05月19日 | 食・レシピ

【胡椒】
「胡椒」は、唐辛子、マスタ-ドと並ぶ、世界三大香辛料のひとつ。「同じ料理に三度使う」と言われるほど、高い汎用性を持つことから、別名を「スパイスの王様」とも言われている。
「胡椒」は、インドのマラバル地方を原産地とするコショウ科の熱帯性つる植物で、大きなものは5~10メ-トルに達し、他の木に巻き付いて生長する。1本の木から毎年2キロ近い胡椒を採ることが出来る。
胡椒は風味が飛びやすく、特に挽いた後はすぐに香りが逃げてしまうとも言われる。ゆえに、本当にその風味を楽しみたいのであれば、粒のままで保存しておき、使用のたびに挽くのが良いとされている。
日本語の「胡椒」という言葉は、「胡」がシルクロ-ド、「椒」がシルクロ-ド、「椒」が「ヒリヒリ辛いもの、香辛料」という意味で、「シルクロ-ドを経て運ばれてきた香辛料」という意味になる。
一般に知られる胡椒の種類は、現在は黒胡椒、と白胡椒、そしてグリーンペッパ-、ピンクペッパ-、名が胡椒などがある。
熟していない緑色の未を歌ごと天火に干すと「黒胡椒」となり、塩漬けしたり、あるいは乾燥機を使って短期間で乾燥させると、果皮が緑色のままのグリーン・ペッパ-になる。
赤く熟した実を水に浸して取り除き、核だけを乾燥させたのがいわゆる「白胡椒」と言われるもので、この赤い実をやはり塩漬けや乾燥機などの方法で乾燥させると、見事なピンク色の「ピンク・ペッパ-」となる。
これらの胡椒は産地によって名前が付けられており、有名なところでは、インド産のマラバル胡椒、デリチェリ-胡椒、アレッピ-胡椒、マンガロ-ル胡椒、インドネシア産のランポン胡椒、ムントク胡椒、マレ-シア三のサラワク胡椒、ブラジル産のブラジル胡椒などがある。
ちなみに、日本に輸入されているのは、ほとんどがマレ-シア・サワラク州産出のサワラク胡椒である。

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【唐辛子】
「唐辛子」は、ナス科唐辛子属の多年草または低木。また、その果実のこと。メキシコ原産で、果実は香辛料または野菜として食用にされる。
「トウガラシ」は、「唐」から伝わった「辛子」の意味である。ただし、「唐」はばくぜくんと「外国」を指す言葉で、中国経由というわけではない。
草丈は40~60センチ。茎は多数に枝分かれる。7-9月ごろ白い花を付ける。花の後に上向きに緑色で内部に空洞のある細長い5センチほどの実がなる。果実は熟すると赤くなる。品種によっては丸みを帯びたものや短いもの、色づくと黄色や紫色になるものもある。
辛味成分カプサイシンは種子の付く胎座に最も多く含まれる。唐辛子の種子にはカプサイシンは含まれていない。カプサイシンは果皮にも含まれるが、胎座ほど多くは無い

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05/18 「ワサビ」と「からし」

2013年05月19日 | 食・レシピ

【ワサビ】
「ワサビ」は、アブラナ科ワサビ属の植物。日本原産。食用。独特の強い刺激性のある香味を持ち、日本原産の香辛料として、以前から、欧米や東南アジアで認知度の高まりを見せているが、東欧では自産のセイヨウワサビが伝統的に出回っているため、ワサビを知るのは日本に興味を持つ人に限られる。
また、日本においてはセイヨウワサビを使った練りワサビが一般的に使われているが、そのワサビを日本独特のものだと誤解している人も多い。
ワサビの名が付く近縁な植物、特にセイヨウワサビと区別するため本ワサビと呼ぶことがある。
地下茎を摺り下ろしたすりわさびの事をワサビと呼ぶこともある。寿司屋の符牒に「なみだ」、「さび」がある。寿司や刺身の世界的な普及に伴って、英語、フランス語、台湾語、広東語、韓国語などでそのままWASABIいう発音で借用されている。
日本の主要な産地は静岡県、長野県、東京都奥多摩、島根県、山梨県、岩手県等である。また、台湾南部、ニュ-ジ-ランド、中国雲南省などでも栽培されている。

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【からし】
「からし」は、アブラナ科の植物であるカラシナ及び近縁種の種子から作られる香辛料。黄色もしくは黄土色で、独特の刺激臭と辛味を持つ。カラシナ類の種子を原料とした調味料は世界各地に存在するが、日本では一般に「和がらし」と「洋がらし」に大別される。
『和がらし』
セイヨウカラシナの種子を粉末にした「粉からし」を水またはぬるま湯で練って作られるもので、通常はそれ以外の成分を含まない。日本で単に「からし」と言う場合には、主に和がらしを指すことが多い。
『洋がらし』
「洋がらし」という言葉は、からしに酢や糖類、その他の香辛料を加えて調整された複合調味料。いわゆるマスタ-ドの意味で用いられる場合と、和がらしに比べて辛味を抑えた粉からしや練りからし製品を指す場合がある。
『マスタ-ド』
マスタ-ドは製法や用途の異なる様々な種類のものが販売されているが、酢などを加えられているため酸味や甘味が強く、一般に辛さは控え目である。

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05/17 「ピクルス」と「浅漬け」

2013年05月17日 | 食・レシピ

【ピクルス】
「ピクルス」は漬物のこと。ただし日本では、主に欧米風のものを指し、日本風の漬物やキムチ、ザ-サイなどはピクルスと呼ばない。PICKLESは複数形で、漬物の意味では複数形を使う。
代表的なピクルスは、塩漬けにしたキュウリなどの野菜を、酢、砂糖などからなる漬け液に漬け込んだもの。乳酸菌により発酵させる。酢を使うことで発酵させる工程を省略することもある。野菜の塩漬けを作る際に、何らかの原因で発酵したものがピクルスの起原とする説がある。
『アメリカ』

米国では、ガーキンスなどのキュウリのピクルスが市場の大半を占めており、ピクルスと言えば、キュウリのピクルスを指し、ハンバ-ガ-によく用いられる。スパイスを効かせた砂糖液に漬け込んだり、ディルというハ-ブと一緒に漬け込んだり、ディルとニンニクを漬け込んだものがある。ホットドッグのトッピングとしてよく使われるレリッシュピクルスは、砂糖液に漬け込んだものを刻んだものである。ピクルスの漬け液には砂糖・酢・塩の他に蜂蜜や、唐辛子などの香辛料を混ぜることも多い。
オリ-ブのピクルスはマティ-ニの必需品である。
『イギリス』
英国では、主にタマネギをピクルスにする。また、鶏卵のピクルスもあり、これらはフィッシュ・アンド・チップスを売っている店でよく売られている。

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【浅漬け】
「浅漬け」とは胡瓜、大根、茄子などの野菜を調味液に短時間漬けた漬け物のことである。即席漬け、一夜漬け、お新香などとも呼ばれる。また、調味法として酢漬けや糠漬けなどの漬け物を短時間で引き上げたものを浅漬けと言う場合もある。
「新生姜」は、それまでの古漬けと違い浅漬けのはしりとなったものである。漬け物専門店で多くの浅漬けが売られている。また、切った野菜を塩で揉み、昆布、唐辛子などと共にタッパーや袋に入れておくだけで出来るため、家庭でもよく作られる。また、野菜にまぶすだけの調味液も市販されている。加工食品としても人気があり、漬け物生産量も多い。
葉野菜などは、水分が減るために旨味が凝縮されるとともにカサが減るので多量の野菜を摂取しやすくなる。また、発酵が伴わないので野菜の色が抜けて汚くならない。
乳酸菌で発酵させる漬け物は乳酸が雑菌の多くを死滅させるが、浅漬けは発酵を伴わずペ-ハ-も5程度と、発酵させた漬け物に比べて酸性が弱いものが多い。
地方の特産物となっているものもあり、日本各地で作られ食べられている。北海道の松前漬けは醤油と味醂で漬けている。
白菜に調味液を加える浅漬け方式で製造される日本のキムチもある。酸味が少なくあっさりとした風味になるので、日本で人気があり、市販の調味液を使うことによって家庭でも短時間で簡単に作ることができる。
マリネは、魚・野菜などを酢に漬け込む浅漬けの一種である。

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05/16 「するめ」と「あたりめ」

2013年05月16日 | 食・レシピ

【するめ】
「するめ」とは、イカの内臓を取り除き、乾かした食品。
スルメイカを干して乾燥させたところから付いた名前。ただし、ケンサキイカを使ったするめが最高級品とされているため、スルメイカを使ったするめが「二番するめ」で、ケンサキイカを使ったするめが「一番するめ」と呼ばれる。
その他、シリヤケイカなどコウイカを使ったものは「甲付するめ」、胴を開かずに乾燥させるミズイカやアオリイカは「袋するめ」や「おたふくするめ」と呼ばれる。
日持ちが良いため「幸せが続く」という意味からや、イカの足は本数が多く「お金」は「お足」とも言ったことから、古くから縁起の良い食品として扱われ、結納など祝儀に用いられた。
結納品などに用いられる際、「寿留女」と当て字表記され、「寿」は長寿、幸福、「留」は嫁ぎ先に留まる、「女」は良妻であるように、といった意味が込められている。

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【あたりめ】
「あたりめ」は、「するめ」の「する」を嫌って言い換えた言葉。
「する」は、博打でお金が無くなる意味の「する(擦る)」、財布やお金を盗む意味の「する(掏る)」に通じ、縁起が悪い。
するめは、結納品にも用いられる縁起物として扱われるものなので、縁起の悪い言葉を避け、「当たり」に換えて「あたりめ」と呼ぶようになった。

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05/15 「はちのこ」と「いなごの佃煮」

2013年05月15日 | 食・レシピ

【はちのこ】
「はちのこ」は、クロスズバチなどの蜂の幼虫。岐阜県、愛知県、静岡県、山梨県、栃木県、長野県などの山間部を中心に食用とされている。古い時代ではタンパク源が少なく常食された。
クロスズメバチのほか、ミツバチ、スズメバチ、アシナガバチなども食べられている。近年は高級珍味として缶詰、瓶詰めでも販売されている。
猟期は秋、長野県では「蜂追い」と呼んでかっては子供の遊び、現在では半ば大人のレジャー化している。クロスズメバチの場合、地中に巣を作るため、まず巣を発見しなければならない。
蜂の巣を見つけ出すためには、蜂の行動経路や営巣場所となりやすい場所を注意深く観察し、飛翔する蜂を手掛かりに巣の場所を予測して見つけ出す方法と、エサを運ぶ蜂を追跡する方法がある。
巣が発見できたら煙幕花火などを使って巣を燻し、蜂が一時的に仮死状態になっている間に地中から巣を掘り出す。
幼虫は、膜を張った巣の中にいるので、ピンセットを使い、膜を剥がし取り出す。味は淡泊で炒ったものは鶏卵の玉子焼きを想起させる味である。
調理方には、甘露煮、佃煮、炒め、蒸し焼き、炊き込みご飯、素揚げなどがある

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【いなごの佃煮】
「いなごの佃煮」は、バッタの仲間であるイナゴを利用した佃煮。山形県の内陸部、群馬県、長野県、福島県など、海産物が少ない山間部を中心に多く食用される。
また、長野県にはイナゴを炒めた「なご炒り」という料理もある。
秋に田んぼなどで大量に発生するイナゴを集め、数日飼って糞出しを行ったのち、必要に応じて、ギザギザのある後ろ脚や羽を取り除き、ざるに入れて水洗いし、大鍋で長時間熱湯で煮る。醤油や砂糖などの調味料を加え、更に数時間煮続けることで佃煮となる。

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