道彦の散歩道

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毎日の事件事故の記録

11/25 逸品⑤

2014年11月25日 | 日記

【ミルクジャム】

こんがりと焼いたトーストに塗って囓ると、口の中に濃厚なミルクの風味が広がる。練乳よりもコクが深く、優しい甘みで、コーヒーや紅茶にも合う。

「十勝しんむら牧場」は、穀物飼料をなるべく使わず牧草中心の放牧酪農に取り組む。土づくりから拘って育てた牛のミルクが自慢だ。フランスの農村部で作られていたジャムにヒントにして、2000年に商品化した。

材料は、道産ビートを原料とする砂糖と、牧場で絞った牛乳だけ。
専用釜で量が3分の1ほどになるまでじっくりと煮詰め、トロリと仕上げる。
放牧の牛乳は季節や天候によって脂肪分などの成分が変わるため、スタッフの目で確認しながら、火力や材料の配合などを加減している。

プレーンのほか、バニラやメープル、ショコラ、抹茶など9種類の風味を取り揃え、季節限定のサクラなどもある。年14万本を売る、同牧場の看板商品だ。地元産の菩提樹蜂蜜を使った「ハチミツミルクジャム」も今月、発売した。

同牧場の新村社長は「牛乳の美味しさと多様な魅力を伝え、豊で楽しい食卓を演出したい」と話している。

上士幌町の同牧場に併設の「クリームテラス」や、さっぽろ地下街の「きたキッチン」、ネット通販などで販売している。

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【さかなみそ・にしんのおかげ】

昔から和食に欠かせないのが「みそ」。麹と塩、大豆を原料にした伝統的な醗酵食品だ。近年は、大豆の代わりに水産物を原料に使った「さかなみそ」の製造が、道内で広がりつつある。
水産加工の現場では、身に傷ついた、という理由で商品価値が損なわれた原料を有効活用てせきる上、自社で扱う水産物の付加価値向上につなげられる利点があるためだ。

「さかなみそ」は、道立総合研究機構食品加工研究センター(食品研)が、2003年から約6年かけて開発した「新しい調味料」だ。

着想のヒントになったのは当時、道内で商品化の動きが出ていた「魚醤」。大豆の代わりに魚を原料にして造った醤油だ。醤油は味噌と同様、大豆のタンパク質を麹に含まれる酵素で分解し、さらに酵母などによって醗酵させたもので、代用品の水産物はタンパク質を豊富に含む。「魚のみそだって造れるはずだ」。そう考えた食品研の浜岡研究主任らが、研究に着手した。

とはいえ、「さかなみそ」の開発は一筋縄ではいかなかった。通常の味噌造りの場合、醗酵を促すため、大豆が約2倍の重さになるまで水分を吸わせるが、魚は最初から水分が豊富だ。水分量が多すぎると醗酵が安定せず、酸味が増すなど味が損なわれるため、このコントロールに苦労した。

試行錯誤の末、浜岡氏らは、醗酵前に魚を蒸す時間を調整したりする方法を考案した。魚種によって対応は異なるが、08年頃から基本技術や原材料の配合割合を水産加工業業者らに公開した。

「さかなみそ」は通常の味噌に比べて強い旨味が特徴だ。代表的な旨味成分の「グルタミン酸」の含有量は一般に家庭で使われている「赤色米みそ」に比べ、鮭で造った味噌の場合は1.8倍程度に達するという。

そうした技術の提供を受けてニシンの味噌を製造しているのが、岩内町の「一八興業水産」だ。商品名は「にしんのおかげ」。麹と塩とニシンを原料にし、瓶詰め商品として09年から販売しており、これまでに累計600万円の売上を記録した。

同社の主力商品は、身欠きニシンと数の子。特に身欠きニシンは関西や北陸への出荷が中心だが、魚離れなどによる慢性的な消費低迷で需要が落ち込んでいる。在庫を抱えることも多くなり、「ニシンの良さを伝えられ、手に取りやすい商品を作らなければ」と悩んでいた頃、「さかなみそ」と出会った。

アラスカからの輸入する冷凍ニシンからは身に傷が付くなどして商品価値が無くなる冷凍ニシンが1%程度出る。
それらを味噌に加工すれば、魚はミンチにするので傷や折れは関係なくなる。地元の海洋深層水を使用したり、地元産のニシンとブレンドするなど工夫を凝らして商品化にこぎつけた。

「さかなみそ」の知名度はまだ低いが、現在、釧路市の「釧路フイッシュ」も12年から、スケソウダラを原料にした「廣助」、「鱈助」の2種類を、伊達市の中井商店では「キンキ」を使った「みそ」を開発中だ。

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