道彦の散歩道

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ
毎日の事件事故の記録

11/30 世界の料理(36)

2013年11月30日 | 食・レシピ

【ナチョス】

「ナチョス」は、通例溶かしたチーズをかけたトルティーヤ・チップスをベースとするテクス・メクス料理を指す。単数形のナチョとも呼ばれる。
一般的なトッピングの例としては、牛肉や鶏肉の挽肉、チリコンカーン、ハラペーニョのスライス、フリホレス・レフリトス、サルサ、サワークリームなどがある。まれにチーズを使用せずに作ることもある。

『概要』

ナチョスは1943年にメキシコのコアウイラ州ピエドラス・ネグラスのレストランで働いていたイグナシオ・アナヤによって創り出されたとしているるリオ・クランで川の対岸にあるテキサス州イーグルパスからピエドラス・ネグラスに買い物に訪れた12人のアメリカ合衆国の航空兵の夫人達が昼食時にルドルフォ・デ・ロス・サントスの経営するレストラン「ザ・ブィクトリー・クラブ」を訪れた。調理師が不在だったため、「ナチョ」の愛称で知られるウェイター長だったアナヤが手早く揚げたトルティーヤをとろけるウィスコンシンチーズとハラペーニョで覆った軽食を用意し、飲み物と共に供した。
それが思いがけず人気を博したためにその後正式メニューにも加えられたとう。当初彼が考案したこの新しい料理の名前は、「ナチョス・エスペシアレス」であった。1954年にイーグル・パスで印刷された広告には、「元祖ナチョ・スペシャルの店」という記述がある。

後に水素添加した植物油をチーズに加えたチーズソースが発明され、工場製のトルティーヤ・チップスを使用するようになつて準備が簡単になったナチョスは映画館や競技場などの売店のメニューとして徐々に人気を博していった。
このチーズソースはトルティーヤ・チップスの上にかけるものであるが、チーズのディップとしてそのままつけて食べるために使用されることがよくある。しかし、チーズソースは本格的なメキシコ料理でも伝統的なテクス・メクス料理でもなく、トランス脂肪酸を含むために健康にあまり良くないと考えられて以来、再び固形のチーズを用いたナチョスが人気を博するようになった。

『調理』

普通ナチョスは耐熱皿または天板にトルティーヤ・チップスを敷き、その上をおろしたチェダーチーズまたはモンテレージャックチーズで覆い、上記のようなトッピングを加え、オーブンか電子レンジでチーズが溶けるまで加熱して作るが、レストランではチーズソースまたはチリコンケソを小さなさコップに入れて、トルティーヤ・チップスとは別に供することもある。ナチョスはサワークリームやサルサと一緒に供されるのが最も一般的であるが、ワカモレのような他のディップと一緒に出されることも多い。

Img_3586

Img_3590

Img_3592

【ブリート】

「ブリート」は、小麦粉で作られたトルティーヤに具材を乗せて巻いたメキシコ料理、テクス・メクス料理およびアメリカ料理。

『概要』

メキシコ北部と隣接するアメリカ合衆国南西部では、単品の具を巻くのが一般的である。アメリカ合衆国の他の地域では、米、インゲン豆、レタス、トマト、サルサ、ワカモレ、チーズ、サワークリームなどをたっぷりと入れて巻いた、一つで十分食事になるぐらい大きなブリートが一般的である。具を巻く前に小麦粉のトルティーヤを柔らかくするため、軽く火で炙ったり蒸したりすることもある。

「ブリート」はスペイン語で「小さなロバ」を意味する。理由は細く巻いたトルティーヤがロバの耳に似ているからとも、ロバが背中に積んでいた毛布や荷物に似ているからとも言われている。

『メキシコのブリート』

「ブリート」はチワワ州シウダー・フアレスの伝統料理で、レストランや屋台で買って食べることができる。シウダー・フアレスには開店以来数十年になるブリートの老舗が幾つかある。
ブリートは朝昼晩いつでも食べられる。よく用いられる具には、バルバコア(じっくりと焼いた牛肉のバーベキュー)、モーレ、ウイニース(ソーセージを刻んでトマトとチレのソースで煮たもの)、フリホレス・レフリストとチーズ、デシェブラダ(牛の脇腹の肉をじっくりと焼いてほぐしたもの)、チレ・レイェーニヨ(チレにチーズなどを詰め、衣をつけて揚げたもの)、などがある。
チシェブラダのブリートには、甘口から中辛の「チレ・コロラド」、風味と激辛のサルサ・ベルデ風味がある。
テキサス州南部やニューメキシコ州南部のブリートもこれと同様で、ブリートを専門とする飲食店で食べる他、ほとんどのガソリンスタンドで手作りのブリートを売っている。
ブリートはメキシコ中央部と南部ではタコ・デ・アリナ「小麦粉のタコの意」、北部風レストランでは女性形の「ブリータ」と(雌ロバ)と呼ばれている。ソノラ州とその周辺には、ブリートを油で揚げた「チヒチャンガ」という料理がある。ブリートはメキシコ北部以南ではあまり知られていなかったが、アメリカやカナダからの観光客の流入や、アングロアメリカから帰還したメキシコ人が増えたため、あまり伝統に固執しない飲食店では食べられるようになってきている。

『アメリカ合衆国のブリート』

アメリカ合衆国で最も有名なブリートは具が多い大型のブリートで、メキシコではなく米国で生まれたと考えられている。よく見られるブリートのバリエーションのひとつに、ブリートにエンチラーダ風のソースをかけ、とろけるチーズをおろしてかけたウェット・ブリートがあり、タコベルではエンチリートという名で売られている。メキシコ料理店やテクス・メクス料理店では、とろけたチーズに覆われたブリートを特に「ブリート・スイソ(料理用語ではチーズやクリームをかけた料理)と呼ぶ。
タコベルのブリートの形はメキシコのものに近いが、中身は米国風である。
アメリカ合衆国には、独特のブリートで有名な都市がいくつかある。中でも有名なのはサンフランシスコ風ブリートである。

Img_3562

Img_3564

Img_3565


11/29 世界の料理(35)

2013年11月29日 | 食・レシピ

【ビーフストロガノフ】

「ビーフストロガノフ」とは、代表的なロシア料理のひとつである。

『起源』

16世紀初頭にウラル地方で成功した貴族ストロガノフ家の家伝の一品であったとされるが、考案者と生まれた時代については諸説存在する。

有名なものとしては、アレクサンドル・セルゲーエヴッチ・ストロガノフ(1733-1811)の時代に生まれた説が挙げられる。年老いたアレクサンドル・セルヴッチは歯の多くが抜け落ち、好物のビーフステーキが食べられなくなってしまった。彼のために食べやすい大きさに切った牛肉を柔らかく煮込み、かつ牛肉の風味を生かした料理が考案されたとう。

20世紀のロシアの料理研究家ヴィリヤム・ポフリョキンはこの料理について、アレクサンドル・グリゴリヴッチ・ストロガノフ(1975-1891)の時代に生まれたと主張した。ポプリョキンは、アレクサンドル・グリゴリエヴッチがオデッサに住んでいた時代に開催していた「開かれた食事会」ために、コックが作ったものであると述べた。考案当初のこの料理は名前は無かったが、アレクザドル・グリゴリエヴッチの没後、料理を気に入ったオデッサの人間は彼を偲んで料理に「ストロガノフ」の名を付けたという。今日、ビーフストロガノフの起源について言及される際、このポフリョキンの説が歴史的に正しいものとされることがしばしばある。

考案された時代については、16世紀末にはすでにロシアで食べられており、コサックの首領イェルマークの食卓にものぼっていたという俗説が存在する。
20世紀初頭にロシアの料理本にビーフストロガノフが載せられ、ソ連時代に一般に普及した。

『作り方』

牛肉の細切りとタマネギ、マッシュルームなどのキノコをバターで炒め、若干のスープで煮込む。仕上げとしてスメタナ(サワークリーム)をたっぷり入れる。その酸味により肉のしつこさが消え、食べやすくなる。煮込むと酸味が飛ぶのであくまで最後に使う・バターライスや白飯、パスタ、揚げジャガイモと共に食される場合が多い。ストロガノフ家で提供されていたオリジナルのビーフストロガノフは、煮込む前に肉をワインを加えた湯で蒸し、マッシュルームとケッパーを加えたものだったという。ウクライナ風では色は白く、ビーフシチューというよりむしろクリームシチューに味も色も近い。

Img_3892

Img_3893

【プーティン】

「プーティン」は、フライドポテトにグレイビーソースと粒状のチーズカードをかけたファーストフード形式の食べ物。代表的なカナダ料理である。また、アカディア人のダンプリング状の伝統料理の総称でもある。

『ファストフード』

プーティンは1950年代後半、ケベック州で生まれた。厳密な発祥地には、諸説がある。カナダ内のほとんどのショッピングセンターのフードコートで食べることが出来る。叉、ステーキなどと一緒に付いてくることもある。クレイビーソースがかかっているためフォークを使って食べる。

『アカディア人のプーティン』

プーティンには、塩味のものと甘いものがある。ジャガイモを摺り下ろして作ったダンプリング状のプーティンや、小麦粉で作った団子状のプーティンはスープに入れて煮る。ニューブランズウィック州南東部、モンクトン付近の伝統料理「プーティーヌ・ラペむは、摺り下ろしたジャガイモとマッシュポテトを混ぜて作ったソフトボール大の団子の中に塩漬けの豚のばら肉が入り、メープルシロップ、モラセス、ケチャップ等をかけて食べる。
ダンプリングはフランスの伝統料理ではないが、ドイツにはクネーデル等によく似た料理が存在するため、フランス系移民がアカディアでドイツからの移民と接触した結果、アカディア人の料理に取り入られたと考えられている。

甘いプーティンはデザートになる。プーティーヌ・ア・トゥルー、プーティーヌ・アン・サックは、小麦粉を水で捏ねて作った生地で果物を包んで蒸した菓子である。プーティー・オ・パンはブレッドプティングのことで、四角いフルーツパイもプーティンと呼ばれる。

アカディア人のプーティンは、アカディア人が多い地域以外ではほとんど知られていない。現在アカディアと呼ばれる地域では、ニューブランズウイック州北東部カラケットの近くをはじめとする、アカディア人の昔の生活を再現したテーマパーク等でプーティンを食べる事が出来る他、缶詰のブーティーヌ・ラペもスーパーマーケットなどで市販されている。

Img_2159

Img_2160


11/28 蕎麦・二天

2013年11月28日 | 食・レシピ

タウン誌に掲載されていた音更町の「蕎麦・二天」に初見参。
店内はカフェのような明るい雰囲気で食事ができます。昼食時の入店だったので、サラリーマン、OL、家族連れで混み合っていました。

蕎麦・上士幌産「キタノマシュウ」を使い、2:8での手打ちでしたが、メニューには、黒=匹ぐるみ、白=更級の2種類があり、両方を楽しめる品もありました。私は「黒」で天麩羅を注文。
細切りのコシのある蕎麦でしたが、茹で上がった後の「水切り」が不十分でした。

蕎麦汁・少し甘みが強かったです。そして熟成が足りなく、まろやかさが感じられない汁でした。

天麩羅・エビと野菜、カニの天麩羅が、カラッと揚がっていましたが、天汁が薄味で、パンチ不足です。ただ、蕎麦汁と天つゆを別々にすることには感心しました。最近の蕎麦屋では中々ありません。

Img_4658

Img_4662

Img_4663


11/28 世界の料理(34)

2013年11月28日 | 食・レシピ

【タコス】

「タコス」は、メキシコやテクス・メクス(アメリカ南部料理)におけるサンドイッチに似た軽食向けの料理である。

『メキシコのタコス』

メキシコを代表する料理のひとつで、特にこの料理に使用されるトウモロコシの平焼きパン「トルティーヤ」はメキシコ料理に欠かせない、まさに国民食と言えるものである。
タコスを専門とする飲食店はスペイン語で「タケリーア」という。

トウモロコシの生地(トルティーヤ・マサ)を薄くのばして鉄板で焼いたトルティーヤに具を盛り、好みでライムの汁を搾ってかけたり、サルサをかけて食べる。
具は多岐にわたる。主に「カルネ・アサダ」という牛肉の小さめのサイコロ・ステーキ、「カルニータ」という焼いた豚肉を細長く引き裂いた肉などの上に、刻んだ玉葱、シラントロなどが盛られる。牛タンの煮込み、牛の脳、臓物の塩焼き、豚の頭、鶏肉、羊肉や山羊肉、豚肉を薄くスライスしてドネルケバブのように回転させながら焼いた「アル・パストール」、チョリソなど、具の種類を挙げたら切りが無い。
肉類以外にも、メキシコ料理につきもののフリホレス・レフリトスや、チーズ、キノコ、「カラバシータ」というズッキーニに似た瓜の花なども使われる。

具の内容には地域色が出ることも多く、例えば、バハ・カリホォルニアなどでは、白身魚のフライなどが使われ、薬味としてキャベツの千切りが使われる。昆虫食の盛んな地域では、昆虫を具にすることもある。
食べる時間帯によって具の内容が変わるとも言われ、例えば、朝には卵とジャガイモ、揚げた豚の皮の「チチャロン」のチリソース煮込みタコスなどが好まれる。

『アメリカのタコス』

現在のアメリカで最も人気のあるタコスは、1940年代の後半に発明された「ハードタコ」である。ハードタコはトルティーヤを隙間を空けて半分に折り曲げ、「トスターダ」のように油で揚げた硬い「タコシェル」に炒めた牛挽肉、レタス、トマトを隙間に詰めて食べる。タコシェルは大量生産の既製品が普及しており、北米の至る所で食べることが出来る非常にポピュラーな料理であるが、ピザなどと同様にアメリカ料理のひとつとして定着しているために、本場のタコとアメリカ生まれのタコが異なることを認識していないアメリカ人も多い。

また、ハードタコに呼応する形で広まった「ソフトタコ」は、ブリートなどに用いられる小麦粉を原料とするトルティーヤにハードタコと同じ具を包んで食べるスタイルである。

Img_3566

Img_3571

Img_3575

【セビチェ】

「セビチェ」は、中南米で食べられる魚介類のマリネてである。ペルーやメキシコなどの名物料理。

小骨を良く取り除いた生の魚を1-2センチ角くらいに切る。これに、みじん切りにしたタマネギとトマトを加え、レモンをたっぷり絞って混ぜ合わせる。シラントロやパセリなどの香草やアヒ・アマリージョ(唐辛子)などの香辛料を好みで加える。オリーブオイルを加えることもある。塩て味を整えて完成となる。

具材には、メロ(マジェランアイナメ)やペヘレイなどの白身魚、エビ、タコ、イカ、ホタテ、ハマグリなどの貝類が使われる。稀ではあるかウニも使われる。

香辛料としては、アヒ・アマリージョの他にアヒ・リモ、もっと辛いロコトやハラペーニョを刻んだものが用いられたり、ニンニクを加えたりするともある。

中南米の太平洋やカリブ海に沿った、新鮮な魚介類が捕れる地方で広く食べられている。中でもペルーのセビチェは有名である。前菜として供されることが多いが、サツマイモ、ユカ、トウモロコシ、ジャガイモなどを添えてメインディシュとすることもあり、また、酒のつまみとしてもよく食べられている。メキシコではトルティーヤを揚げたトスターダと供される。

Img_3579

Img_3580


11/27 世界の料理(33)

2013年11月27日 | 食・レシピ

【ドミグラスソース】

「ドミグラスソース」は、西洋料理の基本的なソースのひとつで、黒に近い褐色をしている。ブラウンソース(ソース・エスパニョル、ソースブリュンヌとも)を煮詰めて風味付けしたものである。「デミグラスソース」とも言う。古典的なフランス料理でよく用いられていた。日本における洋食でも広く用いられている。

『名称』

フランス語では普通「ドミグラース」と言うが、フランス語で「ドミ」は半分という意味。「グラス」は通常は氷と言う意味だが、料理の名前に使ったときは煮凝りまたは煮詰めるという意味になる。「ドミグラスソース」とは煮詰めた濃厚なソースと言うことになる。

『調理法』

小麦粉をバターで色付くまで炒めて一度冷やしたもの(ルー)に、牛(特に仔牛)の肉や骨と野菜(ミルポアと呼ばれる玉葱、人参、セロリの組合せを使うのが一般的)を煮込んで作った出汁(フォンド・ヴォー)を入れ、アクを取りながら、半量程度になるまで煮詰め、更にマデラワインなどで風味をつける。出汁を煮詰めてからルーを加える方法もあるが、動物の体内にある自然のゼラチン質と塩分が煮詰まることによってとろみと塩気を与えてくれるため、いずれの場合もルーを使いすぎないようにすることが美味しいドミグラスソースを作る秘訣である。料理店の中にはルーを一切使わずにドミグラスソースを作る店もあるが、その場合はとろみを出すために出汁を十分の一程度まで煮詰める必要があり、作るのに手間と時間がかかる。

オーギュスト・エスコフィエによれば、ドミグラスはエスパニョールソースというブラウンソースをさらに煮詰めて作ったものである。

家庭向けに簡便な缶詰もある。また、業務用としても缶入り、チューブ入り、レトルトパックの製品があり、これらも広く利用されている。

「ドミグラスソース」を用いる主な料理としては、ハヤシライス、ハッシュドビーフ、ビーフシチュー、ビーフステーキ、ハンバーグステーキ、オムレツ、オムライス、かつめし、トルコライスなどがある。

Img_2119

Img_2120

【ロコモコ】

「ロコモコ」は、ハワイの料理のひとつ。日本の丼物に近い。日本語化して「ロコモコ丼」と呼ぶこともある。

『概要』

白飯の上にハンバーグと目玉焼きを乗せ、グレイビーソースをかけたものが基本である。

近年誕生した店の中には、テリヤキチキンやマヒマヒなどハンバーグ以外の具材を用い、それに合わせたソースなどのアレンジを加えた「~ロコモコ」と称する例もある。こうしたバリェーションを持つ新しい店では、レタスなどの生野菜が追加されることがある。
元々は学生向けの安価なファーストフードだったが、ハワイの郷土料理としての色彩も濃くなってきている。

『起源』

ロコモコのルーツは完全に明らかになっていない。ハワイ大学のジェームズ・ケリー教授の研究によれば、これは1949年にハワイ島のヒロで小さなレストランを営んでいた日系人のイノウエ夫人によって発案されたとしている。日本の伝統的な流儀で、白米をよそった丼に焼いたハンバーガー・パティを載せ、自家製のグレービーをたっぷりとかけて若者向けの安価な食事として出したという。
ロコモコは今ではハワイにおいて非常にポピュラーな料理となっている。ハワイ以外の地ではほとんど知られていなかったものの、ファミリーレストラン等のメニューに加わることで、漸次その知名度は上がってきている。

Img_2436


11/26 世界の料理(32)

2013年11月26日 | 食・レシピ

【グリーンカレー】

「グリーンカレー(ゲーンキャオワーン)」は、日本で「タイカレー」と呼ばれるタイ料理。正確にはカレー料理ではなく、タイ料理の「ゲーン」と呼ばれる多様な汁物の中で、香辛料を利かせた料理を外国人向けに便宜上カレーとして胡椒している。「ゲーン・キャオ・ワーン」とはタイ語で汁物・緑・甘いを意味する。

『概要』

他の多くのゲーンと同様に数多くの香辛料やハーブをすり潰したペーストを炒めてココナツミルクやナムプラー、砂糖、具になる野菜(豆ナス、タイナス、赤ピーマンなど)、肉、エビや魚を加えて煮込んで作る。
コリアンダー(パクチー)やキダチトウガラシの一種プリック・キー・ヌーを未熟の青い時に収穫して加えるなど緑色のハーブ類を用いているため緑色となる。
タイ国内の食品会社によって既製品のペーストがレトルト食品の形で商品化されており、海外にも輸出されており、タイ国内外でよく知られている。

Img_2519

Img_2521

我が家の「タイカレー」

Img_2430_2

【レッドカレー】

「レッドカレー(ゲーン・ペッ)」は、日本ではタイカレーと呼ばれるタイ料理のひとつである。ゲーン・ペッとはタイ語で「汁物・辛い」を意味する。

香辛料やハーブ(ニンニク、コリアンダー、エシャロット、唐辛子、ガランガル、ガピ、コブミカンの果皮、レモングラス)をすり潰したペーストを炒めてココナッツミルクやナムプラー、砂糖、具になる野菜(豆ナス、タイナス)、タケノコ、バジリコ、肉を煮込んで作る。白飯や素麺にかけて食べる。

香辛料のペーストに完熟して赤いキダチトウガラシの一種プリック・キー・ヌーを加えているため、赤色となる。
タイ国内の食品会社によって既製品のペーストが食品化されており、海外にも輸出されている。ココナッツミルクと具を加えるだけで気軽に調理できるタイ料理のひとつとなっている。

Img_2443

Img_2444

【イエローカレー】

「イエローカレー(ゲーン・ガリー)」とは、グリーンカレー、レッドカレーと並ぶタイの三大カレーのうちの一つ。タイ料理店やタイカレーのレトルトでは定番のメニューで、レッドカレーやグリーンカレーと区別するためにその色にちなんでイエローカレーと呼ばれることが多い。ただし、タイには黄色をした様々なタイプのカレーが存在する。

『特徴』

最も一般的なイエローカレーはタイ語で「ゲーン・ガリー」と呼ばれるものである。イエローカレーは他のタイカレーでも使用されるココナッツミルクに加えてより濃厚なココナッツクリームを使用するため、他のカレーと比べて濃厚でクリーミーな味わいがある。また、香辛料の風味や辛味が抑えられ、タイ国外の人々には特に好まれる傾向がある。

ただし、ゲーン・ガリー以外にも黄色タイカレーは他にも存在する。例えば英語でゴールドカレーと呼ばれる「ゲーン・ルアン」はゲーン・ガリーと比べてより明るい黄色をしているものの、よりスパイシーで辛さも激しい。
さらに英語でジャングルカレーと呼ばれる「ゲーン・バーむも黄色味を帯びているが、ココナッツミルクが入らないためとろみがない。英語でオレンジカレーと呼ばれる「ゲーン・ソム」も黄色っぽいが、酸味がある。このように色だけで多様なタイカレーを判別するのは少々紛らわしい。

イエローカレーに特徴的な素材はターメリックで、これにより独特の黄色味がつく。他にはクロガラシの種、クミン、ナツメグ、ナンプラー、ヤシから穫れる砂糖、コブミカンの葉、ココナッツミルク、ライムジュースなどが主にベースとして用いられる。
具材はアヒル肉、鶏肉、エビ、魚、各種野菜などから適当に選ばれ、多くの場合は白飯かカノム・ジーンという細いライスヌードルとともに食される。

Img_2446

Img_2449

【インドカレー】

インド料理は香辛料を多用するため、外国人の舌にはそのほとんどが「カレー」のように思える。特に煮込み料理のサーグ、サンバール、コルマ、ダールなどはよく「カレー」と呼ばれる。
しかし、インド料理にはそれぞれ固有の名称があり、「カレー」という料理はない。ただし、インドの観光客向けのレストランやインド国外のインド料理店では便宜上、メニューに「◯◯カレー」という表記をしていることも多い。これは旧宗主国のイギリス人がインド料理をカレーと総称して世界に伝えたことが主な理由である。

インド固有の言語には「カレー」という言葉はない。ただし、ドラヴィダ語族には野菜・肉・食事るおかずなどを意味する「カリ」という言葉があり、それが英語で「カリー」と表記されるようになったと言われている。

Img_2538

Img_2450


11/25 コンビニコーヒー

2013年11月25日 | 食・レシピ

大手コンビニが、「いれたてコーヒー」を巡り、熱い販売競争を繰り広げている。きっかけは、最大手「セブンイレブン」が今年から展開している「セブンカフェ」。発売から7ヵ月で累計1億杯を突破する大ヒットとなっており、セブンの「一人勝ち」を阻止しようと、他チェーンも知恵を絞る。

「セブンカフェ」は今年1月開始。レジで注文してコーヒーカップを受け取り、店頭に設置している専用機器にカップを置いて、ボタンを押して抽出するセルフ方式だ。
「ハイグレードなアラビカ豆100%使用!一杯ごとにペーパードリップ」という特徴に加え、ホット、アイスともレギュラーサイズはそれぞれ100円という、「お手頃価格」が消費者に受入られている。

都心部の店舗では、出勤前や昼食時に、一杯100円のコーヒーを求める男性会社員やOLで、カウンター前が混雑するほどの人気ぶり。「朝の一杯」や「食後のコーヒー」は習慣化するだけに、リピート率も高い。ドトールやプロント、カフェ・ベローチなど低価格コーヒーチェーンやマクドナルドなどファストフード店のテイクアウト需要を一部奪っている模様だ。

実は、「いれたてコーヒー」分野では、セブンは最後発だった。それが導入後の展開が早く、一気にトップランナーに躍り出た格好。話題をさらわれた他のコンビニチェーンも指をくわえて見ているわけにはいかない。

ローソンは12月10日から、店舗のコーヒーカウンター「マチカフェ」で、「イエローブルボン」と呼ばれる稀少豆を使ったコーヒーを、240万杯の数量限定で販売。「対面販売」に拘り、価格はMサイズ180円。接客レベルが高く、コーヒー知識が豊富なスタッフを認定する社内資格制度「ファンタジスタ」を設けており、来年からは「ファンタジスタがいる店」というフレーズを掲げる。現在5500店舗のマチカェを、来年2月までに8000店舗に広げる。

ドイツ製のエスプレッソ抽出式マシーンを使用している「ファミリーマート」は、11月26日から、ブランド名を一新、従来のMサイズにSサイズを加えたほか、女性に人気の「カフェラテ」用に、トッピングパウダーを無料で提供する。

この分野で先行したのは「サークルKサンクス」。専用のカートリッジを使用して一杯ごとに抽出する方式で、2009年から販売を始めた。今年6月からは、従来130円だった「オリジナルテイスト」を100円に引き下げ、巻き返しを図っている。

月刊誌「日経トレンディ」、今年のヒット商品の第一位に「コンビニコーヒー」を選んだ。今後もコーヒー販売を巡るバトルは激しさを増しそうだ。

Img_4635

Img_4637


11/25 世界の料理(31)

2013年11月25日 | 食・レシピ

【グラタン】

「グラタン」は、フランスのドーフィネ地方が発祥の地といわれる郷土料理から発達した料理である。食材を加熱する際に焼きすぎてしまったものが発祥とされ、「オーブンなどで料理の表面を多少焦がすように調理する」という調理法、およびその調理法を用いて作られた料理の両方を意味する。この調理法を用いたものはすべてグラタンであり、デザート用に作られるものなどもある。

『フランス料理としてのグラタン』

オーギュスト・エスコフィエ著「料理の手引き」では、以下の4種類に分類されている。
◎グラタン・コンプレー加熱していない食材の上にソースをかけて焼く。
◎グラタン・ラピットー下処理として食材を加熱してからソースをかけて焼く。その際、下処理した際の煮汁をソースに溶かし込む。
◎グラタン・レジェーマカロニやニョッキなどのパスタにソースを絡めて、溶かしバターとパン粉で焦げ目をつける。日本でもよく食される「マカロニグラタン」はこの調理法に分類される。
◎グラッサージュー底の浅い鍋に食材と煮汁のフォンを入れ、落とし蓋をした後オーブンで加熱。その後ソースに煮汁のフォンを加え平皿に食材を森、ソースをかけた後オーブンで焼き色がつくくらい焼く。

日本の洋食店でも良く目にするマカロニグラタンは、先の「料理の手引き」にも掲載されており、調理手順は、マカロニと刻んだマッシュルームとベシャメルソースを混ぜ、バターを塗ったグラタン皿にのせて、おろしチーズとパン粉をふってオーブンで焼くもので、日本における調理法とわとんど変わらない。

『日本におけるグラタンの概要』

日本で一般に知られている洋食のグラタンは次のもの。

「ベシャメルソースを用いたグラタン」
主にベシャメルソースと具(魚介類、肉、野菜、マカロニ、米、コンビーフなど)を絡めて、耐熱皿に盛り、チーズをかけて器ごとオーブンで焼いた料理。
現在では冷凍食品などでも広く提供され、冷凍食品として販売されているものは、冷凍のままオーブンで焼くものと、電子レンジで解凍するものがあるが、共通しているのは表面にこんがりと焦げ目をつけることである。

「オニオングラタンスープ」

オニオングラタンスープは、タマネギを炒めてコンソメを注ぎ、耐熱カップに入れてフランスパンを一切れ浮かべ、チーズなどをかけてオーブンで焼いたものである。

Img_2083

Img_2085

【キャセロール】

「キャセロール」は、家禽類や猟の獲物などの硬い肉を野菜や調味料と共にとろ火で煮込んだ料理のこと。野菜のみのものもある。
この料理に使われる鍋はキャセロール・ディツシュ、あるいは単にキャセロールと呼ばれ、ぴったりとした蓋わもち、オーブンや暖炉を用いて調理する。また、北米の、刻んだ野菜や肉、パスタ、米、チーズなどをキャンベル・スープ・カコンパニー社の濃縮スープなどと混ぜ合わせ、耐熱容器に入れてオーブンで焼いた家庭料理の総称である。

料理用語の元々の意味は「鍋で」または「鍋入り」で゛あり、料理の給仕方法を指す場合に「調理に使用した鍋のまま」というニュアンスが付加される。

北米でキャセロールに人気が出た理由として、20世紀初頭に安価な耐熱容器が国内で大量生産されるようになったこと、第一次世界大戦中に食料が一部配給制なって節約が奨励され、キャセロール料理で冷蔵庫整理や比較的高価な肉などを節約できたこと、また、1916年にキャンベル社が小冊子でクリームソースなどを手作りする代わりに自社のスープ缶詰を使う事を提案したことが挙げられる。
1929年に始まった世界恐慌も、キャセロール人気に拍車をかけた。北米では今日も気取りのない家庭の味として親しまれており、一品持ち寄りパーティーにも人気がある。

Img_3520

Img_3522_2


11/24 世界の料理(30)

2013年11月24日 | 食・レシピ

【アイスバイン】

「アイスバイン」は、ドイツ料理を代表する家庭料理である。ベルリンの名物でもある。

『概要』

塩漬けの豚スネ肉を、タマネギ、セロリなどの香味野菜やグローブなどの香辛料とともに数時間煮込んで作る。
ザワークラウトやジャガイモとともに供されることが多く、マスタードをつけて食べるのが一般的。

アイスバインという名前は、元々ラテン語の「座骨」からきた語。ドイツ語のバインは脚。なお、アイスは「氷」を意味するが、この料理では氷は関係ない。使用する岩塩が氷のようだとする説もある。

『作り方』

1.ピックル液を作る。水1リットルに対して食塩大さじ2杯を溶かし、コショウ、ナツメグ、ガーリックパウダーを加え、よくかき混ぜる。
2.ジッパー付きのビニール袋にスネ肉を入れ、ピックル液を満たして密封する。冷蔵庫に1週間ほどおく。
3,肉を取り出してピックル液を水で洗い流す。少し削って味見する。塩辛すぎるようなら一晩ほど薄い塩水に漬けて塩抜きをする。
4.鍋に水を満たして肉を入れ、強火にかける。湧いてきたら弱火にし、浮いてくる灰汁はこまめに取り除く。
5.約3時間で出来上がり。

Img_3328

【シュバイネハクセ】

「シュバイネハクセ」は、ドイツ料理のひとつで、ローストした豚脚である。特にバイエルン州で好まれる。オーストリアではシュバイゼと呼ばれ、通常最初にキャラウェイシード、ニンニクとともにマリネか下茹でされ、皮がパリパリになるまでローストされて、マスタード、ホースラディシュ、唐辛子を添えて提供される。

豚脚から作るドイツ料理にはアイスバインもあるが、こちらは塩漬けにしてから茹でて作られる。

Img_3326

【シュニッツェル】

「シュニッツェル」は、ドイツ、オーストリアの肉料理。イスラエルでも盛に食べられる。

『歴史』

「ヴィーナー・シュニッツェル(ウイーン風仔牛のヒレ肉)」は、北イタリアを起源として、15-16世紀ごろにウイーンに伝わったとされる。他の説によると、1857年にヨーゼフ・ラデッキー元帥により伝えられたとされる。

『概略』

一般には「仔牛のカツレツ」のことと言われるが、実際には牛肉以外に、豚肉でも鶏肉でもよい。イスラエルでは鶏や七面鳥の胸肉で調理されるが、豚肉で調理されることはまず無い。豚の方が向いているという意見もある。

薄く切った肉をさらにステーキハンマーで叩いて薄くし、小麦粉をたっぷり付け、溶き卵に潜らせてパン粉をつける。これをやや多めのバターかラードで揚げ焼きしたもので、日本の豚カツのように多量の油を使用する揚げ物ではない。

オーブンで焼いたジャガイモ、フライドポテト、あるいはポテトサラダとカットレモン、スライスレモンなどを添えて食べる。米を添えることもあるが、これは1980年代以降に流行したもので、純粋主義者から見ると邪道と考えられている。
オーストリアでは酸味のあるコケモモ、ラズベリーなどのジャムを添えることも一般的である。スウェーデンではグレイビーソースを添え。

『西欧での事情』

起源は祝い料理であり、17~18世紀には黄金色を増し豪華に見せるためパン粉に金粉を混ぜることがあった。今ではオーストリアで最も人気のある料理となり、祝日に限らず、あらゆる場合に食べる。オーストリアにはシュニッツェルだけを出すファーストフード店すら存在する。

多くのレストランで、豚肉で作ったより安価なシュニッツェルを出す。七面鳥で作った変わり種も最近では広まってきた。しかし、オーストリアのレストランでは、仔牛以外が使われている場合、その食材を明記するよう規則で定められている。

Img_3329

【ヴァイスブルスト】

「ヴァイスブルスト」は、白いソーセージの別名がある、ドイツ・バイエルン州の伝統的なソーセージで、よく挽いた仔牛肉、新鮮な豚肉のベーコンから作る。

通常は風味付けにパセリ、レモン、ナツメグ、タマネギ、ショウガ、カルダモンが様々なバリエーションで使用される。それらを混ぜ合わせて新鮮で清潔な豚のケーシングに詰め、それぞれ10~12センチのソーセージに形づくられる。

ブアイスブルトスは非常に傷みやすいため、早朝に準備して、朝食と昼食の間のスナックとするのが伝統的な食べ方である。
「ソーセージは教会の正午の鐘を聞くことを許されない」という諺がある。
伝統的には、ヴァイスブルストを正午までに供するのは肉を燻さないために過ぎるとも言えるが、そのために新鮮なソーセージが毎日作られることになる。最新冷蔵技術をもってしても、夏場はソーセージは夕暮れ前に味が落ちる。今日でさえ、バイエルンっ子はブァイスブルストを正午までに食べる。

ヴァイスブルストは、沸騰する前のお湯、ブイヨン、あるいは白ワインで約10分間温められ、グレーを帯びた白い色になるまで茹でる。このように変色するのは、着色料としての亜硝酸塩がヴァイスブルストに使用されていないためである。

ヴァイスブルストは、茹で汁とともに大きなボウルに入れてテーブルに運ばれる。そうすると冷めにくい。
ヴァイスブルストの伝統的な食べ方は、ソーセージの両端を切り落とし、皮から中身を吸い出すというやり方である。
より上品に食べる一般的な食べ方としては、ソーセージの皮にだけ横に裂け目を入れ、肉をフォークで「転がし出す」、またはソーセージをばらばらに引き裂いて中身を食べるというものである。
ヴァイスブルストはよくバイエルン風の甘いマスタードを添えられて供され、白ビールと共に食す。

Img_3336


11/23 世界の料理(29)

2013年11月23日 | 食・レシピ

【サルティン・ボッカ】

「サルティン・ボッカ」は、仔牛肉、鶏肉、豚肉などに、生ハムとセージを乗せたり並べた料理で、単品あるいはワイン・オイル・塩水のマリネと共に盛り付けられる。好みによってはケッパーをトッピングする。
イタリア・ローマを代表する料理であるが、スイス南部、イタリア、スペイン、ギリシャでポピュラーな料理である。

「サルティン・ボッカは、イタリア語で「口に飛び込む」の意味で、短時間に簡単に出来ることから命名された。

この料理の最も有名な調理法は、ローマ風サルティンボッカで、薄切りの仔牛肉に、ブロシュット(または生ハム)セージの葉を巻き上げたものを、マルサラ酒や白ワインとバターで仕上げたものである。

Img_3677

Img_3678

【バーニャ・カウダ】

「バーニャ・カウダ」は、イタリア・ピエモンテ州を代表する冬の野菜料理である。ピエモンテ語で「バーニャ」はソース、「カウダ」は熱いを意味する。

テーブルの上でアンチョビ、ニンニク、オリーブオイルを混ぜ合わせたディップソースを温め、ジャガイモ、カブ、セロリ、カリフラワーなどの野菜を浸して食べる。フォンデュに類似した料理である。

日本にティラミスを紹介した北イタリア料理の第一人者、室井克義によって日本に紹介された。

Img_3528

Img_3529

【アランチーニ】

「アランチーニ」は、シチリアとナポリ名物のライスコロッケ。形がオレンジに似ていることから「アランチーニ(小さなオレンジ)」と呼ばれる。
ナポリのものは「アランチーニ・ディ・リゾ」とも称される。ローマでは「スプリ」と呼ばれる。

『シチリア』

シチリアのアランチーニの大きさは直径8~10センチほど。湯炊きしたジャポニカ種の米に溶き卵とおろしたカチョカヴァッロまたはパルミジャーノ・レッジャーノチーズ、塩、コショウを混ぜたものに詰め物をし、小麦粉をまぶしてから溶き卵にくぐらせ、パン粉をまぶして揚げる。シチリア半島南東部では、球状ではなく円錐形にして揚げる。

中身は色々で、例えばアランチーニ・アッラ・カルネには、トマトソースで煮た肉とグリーンピースの詰め物が入り、アランチーニ・アル・ブッロにはモッツァレラチーズが入る。この他ほうれん草やパンチェッタを入れる事もあり、シチリア内でも、中の具が地方独特のものである事もある。

『ナポリ』

ナポリのアランチーニはピンポン玉大でシチリアのものより小さく、中に何も詰めないことが多い。米を湯炊きして溶き卵ねおろしたパルミジャーノまたはペコリーノチーズ、塩、コショウ、トマトピューレと混ぜたものを丸め、パン粉をまぶした揚げる。

『ローマ』

スプリはローマ生まれのライスコロッケ。「スプリ」はフランス語の驚きのイタリア語訛りが語源で、中に思いがけないものが入っていることからきていると言われる。
スプリを半分にしちたときに中のモッツアレッラが糸を引いて伸びる様子が糸電話に似ているためである。その形はツェッペリンに似ていると言われ、基本的にはアランチーニと同じであるが、スプリにはサフランが入っていない。
また、スプリには具としてモッツアレッラが入っているが、アランチーニは具としてチーズが入っていなくカチョカゥ゛ァッロが練りこんである。ローマでは、街のいたるところにあるピザ屋の定番商品でもある。

Img_3679

Img_3682


11/22 世界の料理(28)

2013年11月22日 | 食・レシピ

【カルパッチョ】

「カルパッチョ」は、生の牛ヒレ肉の薄切りに、チーズもしくはソースなどの調味料をかけた料理の総称である。

『概説』

イタリアの画家であるヴィットーレ・カルパッチョが薄切りの生牛肉にパルミジャーノ・レッジャーノをかけた料理を好んだことから、その料理は彼の名前を取って「カルパッチョ」と呼ばれたという説がある。
また、彼の独特の赤色を基調とした作風が、皿に並べられた薄切りの生牛肉の色彩に類似しているためにその名があるとする説もある。
1963年、ヴェネツィアでのカルパッチョ生誕500年回顧展の期間中に、同地のレストラン「ハリーズ・バー」で考案された料理との説も知られている。
前の2つの説がヴェネッアの伝統料理であるとの前提に立っているのに対し第3の説は近年の創作料理であると主張している。
本国イタリアでは第3の説が定着している。「ハリーズ・バー」のオーナーシェフで、カクテル「ペッリーニ」「ロッシーニ」の考案者として知られるジュベッセ・チプリアーノが、ヴェネツィアで開催されたカルパッチョ生誕500年回顧展に因で、カルパッチョ絵画の特徴とされる美しい赤と白の対比を、生牛肉とマヨネーズベースのソースで表現したものとされる。
生牛肉にニンニク、オリーブオイル、グラナ・バターノチーズ、アルバ産白トリュフをかけたピエモンテ州ランゲ地方の伝統料理にヒントを得たとの記述もある。

日本においては、生の牛ヒレ肉の代わりに、赤いマグロやカツオの刺身を使用したカルパッチョが和洋折衷の代表例となっており、その創作者はレストラン「ラ・ペットラ・ダ・オチアイ」の落合努だといわれている。

Img_3674

Img_3675

Img_3676

【オッソ・ブーコ】

「オッソ・ブーコ」とは、ミラノおよびロンバルティア州を代表する料理のひとつで、仔牛の骨付きスネ肉を厚さ4センチの輪切りにし、トマト、白ワイン、ブイヨン、香味野菜などと煮込んで、グレモラータを加える。名称を直訳すると「穴のあいた骨」となるのは、調理中に骨の中央の骨髄が縮んで穴ができるためである。

オッソ・ブーコはイタリアにトマトが伝わる前から作られていたため、古いオッソ・ブーコのレシピにはトマトが入らず、アンチョビをすり潰したものをグレモラータとともに加えた。

Img_3671

Img_3672

【ラザニア】

「ラザニア」は、平たい板状のパスタの一種、またはそれを用いたパスタ料理。アメリカでは、平らな板状ではなく、トタン屋根のように波打っているものが広く使われている。
料理の場合は、イタリア語で「オーブンで焼き上げたラザニア」を意味するラザーニャ・アル・フォルノと呼ぶこともある。深さのある耐熱容器に、ベシャメルソース、ミートソース、ラザニア、チーズを何層か重ね、最上段のベシャメルソースに焼き色が付くようにバターを載せて、オーブンで焼いたもの。

イタリアから広まった料理であるが、現在ではイギリスやアメリカでも広く食べられている。
ラザニアはギリシャ語で壺を意味するラサノンが本来の語源となっており、直接の語源は古代ローマ人が使っていた料理用の浅い鍋を意味する言葉、ラサヌムである。ラサヌムで作るパスタ料理から転じて、ラザニアとなり、現在では鍋を指すことはない。イギリスでは、複数形で料理とパスタ料理を指す一方、アメリカでは単数形でそれらを指す。

数種類のチーズを使うレシピが一般的であり、リコッタチーズ、モッツァレラチーズ、それにパルメザンチーズの3種類を混ぜて使うるラザーニャ・アッラ・ポロネーゼは、パルジャーノ・レッジャーノのみで作られる。他にほうれん草と卵を使ったラザーニャ・ヴェルデが知られている。

13世紀のレシピが存在している。これはパスタを使ったオーブン料理であり、現在ほど洗練されたものでなく、当時ヨーロッパでは知られていないトマトを使っていないなど、幾つかの差があるが、多くの点で現在と同じような料理である。イタリアでは代表的なおふくろの味でもある。

Img_3233

Img_3234


11/21 世界の料理(27)

2013年11月21日 | 食・レシピ

【ランプレドット】

「ランプレドット」は、イタリア・フィレンッエの伝統料理で、牛の第四胃をメインに、トマト、パセリ、セロリなどを塩コショウで煮込んだもの。
仕上げの味付けにはサルサソースなどが使われる。「ランプレドット」は牛の第四胃を呼ぶ名でもある。

そのまま食べることもあるが、パニーノ(サンドイッチ)の具とすることも多い。パンは無塩で作られたトスカーナパンが使われる。

Img_3244

Img_3245

【ニョッコ・フリット】

「ニョッコ・フリットむとは、モデナの名物料理。薄い揚げパンで、生ハムなどと一緒食べられる。

『概要』

トルタ・フリッタはエミリア=ロマーニャ州の揚げパンで、それがモデナでは「ニョッコ・フリット」と呼ばれる。
同じものだが、ボローニャでは「クレシェンティーネ」、パルマでは「トルタ・フリッタ」と呼ばれる。

Img_3241

Img_3242

【ピカタ】

「ピカタ」は、イタリア料理のひとつ。ピッカータとも呼ばれる。
薄切りの肉などに食塩、コショウなどで下味をつけてから小麦粉をつけ、パルメザンチーズを混ぜた溶き卵をたっぷり絡ませてソテーしたもの。

豚や仔牛のヒレ肉やロース肉、鶏の胸肉などが用いられることが多いが、タラやカジキなどの白身魚や豆腐、ズッキーニなどのピカタもある。

Img_3236


11/20 世界の料理(26)

2013年11月20日 | 食・レシピ

【ポレンタ】

「ポレンタ」とは、コーンミルクを粥状に煮たイタリア料理である。粗挽きのトウモロコシの粉を、沸騰した湯やだし汁に振り入れて煮ていき、鍋の底が焦げ付かないように捏ねながら煮上げる。
同様の料理は南ヨーロッパや東ヨーロッパの山岳地方に広く分布し、クロアチア語では「ジュガンツィ」、ルーマニア語では「ママリンガ」、ハンガリー語では「プリスカ」と呼ばれる。

『歴史』

小麦の生産に不適な北イタリアの寒冷な山岳地帯で主食とされてきた。原型は古代ローマの粥「プルス」または「プルムントゥム」で、元来はファッロ(小麦類)や黍を粗挽きにしたものやクリの実の粉を主に材料としたが、15世紀のヨーロッパ人のアメリカ大陸到着後、イタリアに生産性の高いトウモロコシが持ち込まれて普及してた結果、材料が置き換わった。初めは農民の食事だったが、のちに一般に好まれる料理になった。

『製法』

調理の際は塩、オリーブ・オイルやバターなどを加えて味を調える。プリモ・ピアットとしてパスタやリゾットの代わりに、出来た物にそのままソースやおろしたチーズなどをかけたりして食べる。冷めて固まったポレンタは、薄く切って焼いたり、油で揚げて食べることもある。
伝統的には1時間かけてかき混ぜながら作るものであるが、インスタント食品のポレンタもスーパーマーケットなどで入手可能である。

ポレンタとソーセージ

Img_2163

揚げポレンタとフライドチキン

Img_2164_2

【ラビオリ】

「ラビオリ」は、パスタに肉や野菜、チーズを詰めて茹でたイタリア料理。2枚の薄い生パスタを小麦粉を水で溶いたもので貼り合わせて、調理済みの具を詰めて茹で、さらにその上にトマトソースやクリームソースをかけて食べる。ヴェジタリアンは、肉の代わりにほうれん草やリコッタチーズを詰める。また、ジャガイモもラビオリの具に良く使われる。

サルデーニャ島ではモンゴウイカをさいの目切りし、オリーブオイルで炒め、白ワインで風味付けし、オリーブオイルで炒めたアーティチョーク・タマネギを加え、生クリームを加え茹でたラビオリを加え、摺り下ろしたカラスミを振りかけた料理が存在する。

Img_3223

Img_3227

【ブルスケッタ】

「ブルスケッタ」は、イタリア料理の軽食のひとつ。おつまみや前菜として用いられる。元来はイタリア中部の郷土料理である。名称はローマ地方の方言で「炭火であぶる」を意味する「ブルスカーレ」に由来する。

最も簡単なブルスケッタは、オーブンで軽く焼いたパンにニンニクをこすりつけ、オリーブ・オイルをかけて塩とコショウを振ったものである。
赤ピーマンやトマト、豆などの野菜、チーズ、ハーブ、肉などをトッピングすることも出来る。

ニンニクはパンにすりつけて香り付けのみするものから、みじん切りまたは薄く輪切りにしたものを乗せる。あるいはガーリックオイルをかけるなど、レシピにより様々である。イタリア風ガーリックトーストと呼ばれることもあるが、ガーリックトーストとの違いはオリーブ・オイルを使用することと、外側がカリッとしたパンを用いることである。

Img_2123

Img_2125_2


11/19 世界の料理(25)

2013年11月19日 | 食・レシピ

【ハモン・セラーノ】

「ハモン・セラーノ」は、スペインで作られる生ハムである。「ハモン」とはハム、特に熟成したものいいい、「セラーノ」は「山の」という意味である。

塩漬けにした豚肉を長期間気温の低い乾いた場所に吊して乾燥させる。主に改良種の白豚の後脚から作られ、イベリア半島原産の黒豚であるイベリコ豚から作られる「ハモン・イベリコ」とは種類が異なる。
「ハモン・セラーノ」は鮮やかなピンク色で柔らかい食感と塩味が特徴。アラゴンのテルエル産、グラナダのトレベレス産などが有名。

薄く切ってそのまま、または生ハムメロンのような果物とともに前菜として食べる他、食材としても広く用いられる。スペインにおいて「ハモン」とはこのハモン・セラーノなどの生ハムを指すことが多く、他の多くの国でハムとして認識されているハムは「ハモン・コシード」あるいは「ハモン・ヨルク」として区別されている。

スペイン中の市場や食料品店でハモンがまるごと吊り下がっている光景を目にすることができる。酒場のカウンターには台に載せられたハモン・セラーノやハモン・イベリコが陣取っており、日本人に取ってのマグロと同じように、スペインの人々にとっては特別な食材といえる。

Img_2244_2

Img_2245

【ハモン・イベリコ】

「ハモン・イベリコ」は、スペインのみで作られる黒豚イベリア種の生ハムである。スペインでは「パタ・ネグラ」と呼ばれることも多い。

『概要』

「ハモン」とはスペイン語で「ハム」、「イベリコ」とはスペイン語で「イベリア半島」という意味で、豚のイベリア種の生ハムのことである。単独で用いられる場合は例外なくスペイン産で、牛肉のような濃い赤色ときめ細かい脂肪(サシ)が特徴である。

白豚から作られるハモン・セラーノとは区別される。生産数はハモン・セラーノより非常に少なく、その飼育にも手間がかけられ、出荷されるまでの熟成期間も長いため、本物は非常に高価である。前脚で作られる「パレータ」は、脂肪が少なく比較的熟成期間が短い。

『ハムの表記』

イベリコ豚の生肉を塩漬けにした後、余分な塩分を洗い流し、気温の低い乾いた場所で約2年から4年吊して乾燥、熟成させる。主にイベリア半島西部に広がるデエサと呼ばれるオークまたはコルクの林で放牧されたイベリコ豚はドングリの実などを食べて育つ。
ドングリを主体に育った豚の中で許可を得たものだけが「ハモン・イベリコ・デ・ペジョータ」と名付けられ、味、品質ともにより優れているとされる。
一級品のベジータ以外のハムは単に「ハモン・イベリコ」、または豚のランクによって呼ばれる。ドングリで体重を増やしきれず飼料が与えられた豚から作られたハムは「ハモン・イベリコ・デ・レセボ」として出荷される。

Img_2246_2

Img_2247

 


11/18 世界の料理(24)

2013年11月18日 | 食・レシピ

【プロシュット】

「プロシュット」は、イタリアでは豚のモモ肉のハムを指すが、日本では特にイタリア産またはイタリア式の燻製しない生ハムのことを指す。
イタリアでは、非加熱のものは「プロシュット・クルード」、加熱したものは「プロシュット・コット」と呼ばれることがある。
名称はイタリア語で「とても乾いた物」という意味である。豚のモモ肉を塩漬けにした後、乾燥したところに吊るし、熟成させる。自家製のものは暖炉近くに吊すことがあるが、意図的な燻製は行わない。ピョダギヘジャング通していない生ハムであるため、近年まで個人が日本に持ち込んで輸入することに制約があった。

基本的に加熱せずに薄切りにしたものをそのままか、他の食材に和えて食す。イタリア料理では、いろいろな種類のハムの盛り合わせ「プロシュット・ミスト」として、また「生ハムメロン」などメロンやイチジクにそえて、前菜として供することがある。

「プロシュット・ディ・パルマ」

プロシュット・ディ・パルマは別名「パルマハム」とも呼ばれる。イタリアのパルマ近郊で作られているプロシュットで、生ハムの一種である。金華火腿、ハモン・セラーノと並んで世界三大ハムの一つに数えられている。

DOP(保護指定原産地表示)の一つになっており、産地保証による品質管理のため、この名称を使用する条件は厳しく運用されている。
世界中で食べられているパルマハムのほとんどは、パルマ市内から車で数十分のところにあるランギラーノという地区で作られており、大小を含め200程のハム工場がある。
日本においても2006年10月に、パルマハム協会が特許庁に地域団体標章として出願し、登録査定された。

「プロシュット・ディ・サン・ダニエーレ」

プロシュット・ディ・サン・ダニエーレは、イタリアのフリウーリ地方のサン・ダニエーレの29社により作られているプロシュトで、生ハムの一つである。
DOPの一つとなっており、産地保証による品質管理のため、この名称を使用する条件は厳しく運用されている。
イタリアの生ハムといえば世界三大生ハムの一つとされるプロシュットディ・パルマの方が有名だが、値段の点から言えばサン・ダニエーレの方が高く、別格として扱われている。

『プロシュット』

Img_2230

『プロシュット・ディ・パルマ』

Img_2237

Img_2236

『プロシュット・ディ・サン・ダニエーレ』

Img_2240

Img_2241

『プロシュット・トスカーノ』

Img_2231_2

Img_2232