【カタラーナ】
「カタラーナ」は全国の有名メーカーで販売されている。ここに紹介するのは、札幌の「スウィーツ・ラ・ヴェリテ」の製品。
一般的な製品とは異なり、牛乳は使わず旨味成分際立つ、厳選した濃厚な生クリームを100%使っている。
厳選した生クリーム、卵、砂糖、バニラビーンズを使ってシンプルな素材ながら、絶妙なバランスで仕上げている。また生地を1日寝かせることで、生地全体をなじませ、滑らかな味わいを引き出している。
その日の気候や湿度を見ながら火加減を調製。一つ一つ人の手で作っているからこそ、機械には出来ない独自の美味しさを保っている。
一度目は表面を焦がさないようにパリッと焼くことで内部の美味しさを保ち、二度目は香ばしさを出す為に焼き上げる。
カタラーナはオープン以来、店舗でいつも売り切れ状態が続いた大人気のスイーツであった。全国から来店する客から「こんなプリン食べたことがない」、「是非お土産に持って帰りたい」、「贈答にしたい」との声が多数あり、10年かけて「北海道アイス焼きプリン」の商品化が実現した。
●プレーン味
バニラ7ビーンズ以外はすべて北海道の新鮮な食材にこだわり、なかでも生クリームは乳脂肪分45%の高めの濃厚なカタラーナに仕上げてある。
●キャラメル味
プレーンの配合を変えず、同じ分量のまま混ぜていただけのグラニュー糖と生クリームでキャラメルを作り、それを焼き上げた一品。プレーンより更にサッパリ感が増したカタラーナである。
●ショコラブラン味
ホワイトチョコレートを日本の大東カカオ社の絹ごしのような滑らかさのソワブランを使用し、チョコの甘味、キャラメルの苦味、中に入っているラズベリーの酸味が三味一体となった新しいタイプのカタラーナ。
●抹茶小豆味
工場長が付きっきりで蒸し加減、茶炉の温度、室温、葉茎選別具合を徹底管理している。福岡県八女郡星野村の抹茶を贅沢に使用した和を感じさせるカタラーナ。
●胡麻味
添加物を一切使っていない黒胡麻100%のベーストを使用。口に入れると胡麻の風味が全体に広がる。胡麻好きにはお勧めの一品。
【ハスカップジュエリー】
「ハスカップジュエリー」は、ケーキメーカー「もりもと」のこだわりのお菓子。
青い空と緑の田園風景が広がる岩見沢市、栗沢町上幌地区のハスカップ畑。
あたり一面が山に囲まれ、盆状の形状をなすこの地域は寒暖の差がはっきりしており、農作物が元気に育つ。「もりもと」のロングセラー菓子「ハスカップジュエリー」に使われるハスカップも、この畑から収穫される。
上幌で収穫された1年分のハスカップは、いったん苫小牧の冷凍倉庫で保管され、加工される日を静かに待つ。急速冷凍で品質が守られるのはもちろん、果実の水分が多いハスカップは冷凍保存にも適している。
凍ったままの実を一粒口に入れると、冷たさの中にもその味わいがはっきりと感じられる。フルーティーな甘酸っぱさが際立ち、どこかにかすかな土の香り。酸味が強いぶん、ジャムなどに加工たとき、キリッと味が引き立つのである。
このハスカップジャムを使った代表的なお菓子が「ハスカップジュエリー」で、昭和53年の誕生から今まで愛され続けている。
ジャムになるハスカップは千歳の工場まで運ばれ、凍ったままの状態で2次選別にかけられる。目の粗い網の上で、一粒ずつ丁寧に人の手で選り分ける。収穫時の1次選別で見逃してしまった汚れなども、ここですっかり綺麗にされる。
煮練攪拌機という大きな鍋に、一度におよそ14キロのハスカップが皮ごと入れられる。
砂糖や水飴などを加えて煮詰めること1時間余り、水分を飛ばし、クッキーの生地に染み出さない硬さに仕上げるまでには、じっくり煮込む必要があるのだ。鍋の中でくつくつ音を立てるハスカップは、濃厚な紫に変わり、どちらかというと黒に近い色合い。
時間が経つにつれ、豊かなとろみが生まれ、この果実ならではのさわやかな酸味が香り立つ。ジャムはこの後適度な硬さを出すために1日寝かされ、翌日のお菓子作りで出番となる。さらに、使う直前には水分が出ないように手でやさしくほぐされ、ジュエリーファンを魅了してやまないあの独特の粘りが完成する。
ハスカップのエッセンスが凝縮されたピュアなテイストは、北国の初夏の輝きそのものなのである。