久しぶりの雨になった12日の土曜日は横浜の「原三溪市民研究会」に行きました。
発足して丸2年。
当所の目的『原三溪翁伝』出版にむけての活動は無事終りをむかえました。
10月に待望の発売となります。
『原三溪翁伝』 藤本實也著 A5判・936頁 定価16800円 思文閣出版
原三溪が昭和14年(1939)に亡くなり、
横浜の経済界の重鎮らが発起人となって三溪の評伝出版にむけて委員会をつくった。
そこで『開港と生糸貿易』『富岡製糸所史』『日本蚕糸業史』の著者であり、
横浜在住の農学博士藤本實也氏に執筆を依頼。
昭和20年(1945)に原稿が完成。
しかし戦後の混乱期となって出版にいたらず、原稿は60年の間眠ったままとなる。
その幻の原稿が横浜開港150年という節目にやっと本になりました。
原稿用紙3600枚、936頁というボリュームですが、
それだけ原三溪の実像にせまる評伝となっています。
一般に知られている生糸貿易で成功した事業家で三溪園を作った人という面だけでなく、
横浜の経済人としての貢献、関東大震災後の復興委員長としての活躍、
美術愛好家として活動等々、多才な人物像が丹念に描かれています。
ぜひ、多くの方に読んでいただきたいとおもう。
そこで、この原三溪市民研究会は当初の目的の出版は達せられたので、
今後どうするかという話し合いをしました。
解散をしてしまわないで、せっかく2年間一緒にやって親しくなった方々と、
これからはこの『原三溪翁伝』を自分たちももっと読み込んで学び、
市民に原三溪のことを普及する活動をしていこう、ということになりました。
これからも私の月に一度の横浜通いは続きます。