8日は横浜へ原三溪市民研究会に行きました。
来年出版の運びとなった藤本実也著の『原三溪翁伝』。
先月、原稿が活字となって出来上がってきて、
それを手分けして、手書きの原稿と照らし合わせる校正をはじめました。
ひと月かけて、自分の担当の箇所を校正していくのが宿題でした。
60年以上前に書かれた手書きの原稿。
手書きゆえ癖があり読みにくいのと共に、難解な漢字や旧字の連続。
漢籍からの引用が多い豊富な修飾語。
おびただしい数の学者や芸術家の名前。
最後は漢文の碑文。
出版社の方が打ち込んだ活字でも、?とおもう文字がでてくる。
すべてを調べて読み仮名をつけ、文章の意味をとり、正しいかどうかも考えていく。
丁寧にやっていたら、えらい時間がかかってしまいました。
大学の図書館で7時間くらいすわりっぱなしで集中してやること数回。
まるでお尻に根が生えたようだ、と思いました。
広辞苑、逆引き広辞苑、明解国語、新漢語林、古語等のはいった
電子辞書は酷使しすぎて途中で電池切れです。
そんな苦労してなんとか宿題終わりました。
最後、校正した文章を「通し」で読んでみると、
なんと格調高いリズムのある日本語なのでしょう。
実に味わいがある文章ですよね、と一緒にやっていた方は言っていました。
本当に自分は言葉を知らない、とつくづく思うとともに、
今回こうやって勉強させてもらう機会に恵まれたことはよかったな、
と思うのでした。