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ジョセフ・ロージー監督『夕なぎ』

2007-12-17 16:33:53 | ノンジャンル
 スカパーの260チャンネル「洋画★シネフィル・イマジカ」で放送されたジョセフ・ロージー監督の'68年作品「夕なぎ」を見ました。
 ナボリの島に自分の名前を付け、そこの邸宅で大勢の召使いに囲まれているミセス・ゴーフォース(エリザベス・テイラー)。彼女の家に向かう船に乗せてもらったフランダース(リチャード・バートン)は、船長に彼女を紹介してくれ、と言われますが、彼女のことを知らないと言うと、荷物を海に放り込まれ、それを追って飛び込みます。ゴーフォースは回想録を秘書のブラッキーに口述筆記させ、自分が有名になったのは5人の億万長者と結婚したからだと語ります。番犬に襲われたフランダースは、ゴーフォースの名を叫び続け、ゴーフォースに追い返されそうになるところをブラッキーの口利きで客として迎えられます。彼女が呼んだカプリの魔術師は、フランダースが過去に財産を持つ老婦人と晩年を付き添うことにより、莫大な財産を稼いできたことで、「死の使い」と呼ばれていることをダンフォースは知りますが、孤独な彼女はフランダースを受け入れ、悩みを語り、慰めてもらいます。そして最後にフランダースは彼女がこの夏で死ぬという情報を得てやってきたことを告白し、意識が朦朧としている彼女から装飾品を外していき、毒を盛って殺す、という話です。

 テネシー・ウィリアムズの原作・脚本で、エリザベス・テイラーとリチャード・バートンが実生活で夫婦だった時に撮られた映画です。邸宅の構造が見事で、その非科学的な造型は、鈴木清順監督作品を彷佛とさせるものでした。2人の会話でなりたっているような映画なので、そうした映画が苦手な人にはあまりオススメできませんが、逆にそうした映画が好きな方にはオススメです。