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アメリカに穏健主義回復の気配

2007-12-07 18:45:28 | ノンジャンル
 12月5日の朝日新聞の朝刊に、アメリカで穏健主義が復興しているという記事が載っていました。イラク戦争で大きく傷ついた威信を回復するために、11月にジョセフ・ナイ・ハーバード大教授とリチャード・アーミテージ元国務副長官を中心とする超党派の専門家が、ブッシュ政権の軍事力偏重を批判し、ハードパワーとソフトパワーを併用した「スマートパワー」の重要性を説く報告書を発表したことから、大統領選を経て穏健な国際主義が復活するかどうかに関心が集まっている、ということです。
 この記事にはグラフも載っていて、主要国の対米好感度の変遷のグラフでは、'99年から'06年の間に、日本は77%から62%へ、イギリスは83%から56%へ、フランスは62%から38%へ、ドイツは78%から37%へ、といった感じで、右下がりのグラフになっています。大国では唯一ロシアは上がったり下がったりです。
中国に関しては掲載されていません。途上国では、トルコとパキスタンが載ってますが、トルコが52%から12%と大きく好感度を下げているのに対し、パキスタンは'99年から'02年にかけては23%から9%に減ってますが、その後は27%まで増えています。トルコに関しては、アメリカが人権政策でトルコを非難しているのでその影響かと思いますが、パキスタンで'02年以降好感度が増しているのはなぜなんでしょう? イスラム教徒の敵のはずなんですが、パキスタンに派遣した米軍が金を落としてくれるからでしょうか? 信仰も金には勝てないのでしょうか? その辺の事情はよく分かりません。とにかく、アメリカの強硬政策、孤立政策が世界の共感を失っているのは確かだと思います。
 ちなみに「米国の外交政策をどう見るのか」という25ヶ国での世論アンケートの結果も出ていて、イラク戦争に対して賛成20%、反対73%、地球温暖化に対して賛成27%、反対56%、イランの核問題に対して賛成28%、反対60%、北朝鮮の核問題に対して、賛成30%、反対54%、とのことです。個々の政策についても世界の支持が得られていないということで、こんなことは戦後初めてのことではないでしょうか? ブッシュの罪は重いということです。
 新聞にも書いてあるように、大統領選を通じて、穏健な国際主義が復活すれば、こんなにうれしいことはありません。ぜひそうなってほしいものです。その為には民主党の大統領が誕生するのがいい、と私は思うのですが、どうなんでしょうか? これからの大統領選を見守りたいと思います。