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ケン・ローチ監督『明日へのチケット』

2007-12-29 18:55:29 | ノンジャンル
 WOWOWでイギリスの監督ケン・ローチの'05年作品「明日へのチケット」を見ました。
 舞台はイタリアを走る列車の中です。顧問をしている会社の会議に出席した薬学教授は、子供の頃に聞いたピアノを弾く少女を回想しながら、列車の手配をしてくれた会社の中年の美しい女性に惹かれます。列車を待つ間、彼女と親しく話し、彼女は電話番号を教えてくれて、いつでも電話して下さい、と言ってくれます。教授はノートパソコンで礼状を途中まで書きますが、消去してしまいます。
 白髪の太った気難しい女性と若い男が乗り込んで来ます。若い男性が席を離れると、別の男性が座り、中年女性が使っている携帯電話が自分のものだと言って言い合いになりますが、結局男性の間違いと分かります。列車が駅に停まり、中年女性が座っている席を予約している男たちが乗って来ますが、中年女性は頑として席をどこうとしません。車掌のはからいで中年女性は個室に案内されます。若い男性は何年か前に住んでいた村の10代の女性2人に出会い、昔の恋人のその後を聞きます。若い男性がコーヒーを買いに行くと、先程もめごとを起こした男性と出会い、自分が兵役奉仕で将軍の妻の付き人をしていることを教えます。中年女性のあまりの気難しさに、若い男性はキレて部屋を出て行きます。中年女性は彼を追いますが、見つかりません。彼女は1人で列車を降ります。
 スコットランドのセルティックのユニホームを着る3人の青年は、チャンピオンズリーグのセルティック対ローマを見に行く途中です。食べ物を分け合って食べている貧しい家族がいると、サンドイッチをあげに行きます。若い3人の女性と親しくなり、女性の家に行くことになり、携帯電話の番号も交換しますが、途中の駅で降りた彼女たちには恋人が待っていました。1人が列車の切符を失くし、62ユーロ払わなければ警察に突き出すと言われます。そんな金を持っていない彼らは、さっきサンドイッチをあげた家族の少年が盗んだことを暴き出します。家族の娘は家庭の悲惨な事情を話しますが、3人は聞く耳を持ちません。しかし、結局同情した1人が切符をあげ、終点のローマで警察に引き渡されるまでのスキをついて逃げ出し、セルティックの応援歌を歌うのでした。

 ケン・ローチというと私が大学生だった20年ほど前から活躍している人で、少年と鷹の友情の話とか、地味な映画を撮る人という印象が強く、このところWOWOWで新作がいくつも放映されていたのですが、見ていませんでした。今回、たまには見るかと思って見てみたら、すごく明るくなっていて、最後のエピソードなどとてもすがすがしい気持ちにさせてくれました。ケン・ローチ監督の作品はこれからはもれなく見ようと思います。皆さんにもオススメです。

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