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伊集院光『のはなし』

2007-12-10 15:51:39 | ノンジャンル
 昨日、お向かいの御主人が亡くなって、これからお通夜にいかなければなりません。そばに親戚が全然いない状態で暮らして来たので、葬式とかお通夜とかマナーが全然分からなくて、本を見て即席で覚えたのですが、うまくいくでしょうか? 今から落ち着きません。

 さて、伊集院光氏のエッセイ集「のはなし」を読みました。メールマガジンに掲載された週3回、5年に渡って書いた約750編から80編を抜き出して題名の50音順に並べて作った本です。
 伊集院光氏はニッポン放送の「オールナイト・ニッポン」の2部のディスクジョッキーをオペラ歌手を名乗りやっていた頃から知っていて、この当時の放送は、テレビの「進め!電波少年」の最盛期と同じぐらいの面白さで、それ以来ずっと注目してきました。そのうちテレビにもでるようになり、実は落語家の落伍者で、オペラ歌手というのは三遊亭楽太郎師匠の目を盗んで仕事をしていたから名乗っていたと知りました。
 その伊集院氏の最初のエッセイ集ということで、当然面白いものと期待していたのですが、読んでみると、これが内容が普通であまり面白くない。あえて面白いところを探すと、「伊集院光新聞」を発行しているクラスの担任から手紙をもらい、札幌ロケで1日空きができたので、予告無しでそのクラスを訪れると、熱烈に歓迎され帰ったのですが、何で伊集院光新聞なのか聞くのを忘れた(p.58~61)、友人と歩いていたら、怖いお兄さんに囲まれて、短パンのすそからモリッとうんこを転がした事件(p.101)、篠岡という宛名で領収書を書いてもらおうとすると「シモオタ様」「シヌーカ様」「スヌーカ様」「下馬様」「塩野谷様」「白馬様」「しろうさ様」「しぼうや様」などに聞き間違えられる(p.111)、バリバリの不良だった中学生3年が、卒業文集など書かなかったので、一年生の時に書いた「彦一は聞き耳頭巾を燃やして良かったと思いました。でももったいないとも思いました。」で締めくくられる「彦一とんち話を読んで」という作文を卒業文集に載せられてしまったこと(p.117)、飲み屋横丁にこじゃれたレストランがオープンし、始めは表に「当店は1コースのみのメニューを真心と自身を持ってお届けします」、裏に「天使が見ていますよ」に赤ちゃんがおしっこをしているイラストの看板が立っていて、客もポツポツだったのが、少しすると表が「コース以外も始めました。」、裏が「立ち小便は犯罪です」に変わり、またしばらくたつと表が「ランチ各種定食あります」、裏が「立ちションベン現行犯警察に突き出す!」、そして最後には表が「本日メンチ定580、アジフライ定580」となり、裏は「立ちションベン見つけたらチンポぶった切る! 公衆便所→」となって、お客も結構入るようになった(p.122~3)ぐらいでしょうか。
 過剰な期待をしなければ、割りに楽しく読めるのではないでしょうか? というかタレントが書いたエッセイというのはこんなものなのかもしれません。もしかしたら面白い方かも。ぜひご自分で読んで、判断してみてください。