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村上春樹編訳『月曜日は最悪だとみんなは言うけれど』

2010-01-03 14:19:00 | ノンジャンル
 朝日新聞で紹介されていた、村上春樹さん編訳の'06年作品「月曜日は最悪だとみんなは言うけれど」を読みました。
 D・T・マックス「誰がレイモンド・カーヴァーの小説を書いたのか?」は、カーヴァーの作品のかなりの部分を編集者のゴードン・ティッシュと妻のテス・ギャラガーが書いたのではという指摘。
 リチャード・フォード「グッド・レイモンド」は、カーヴァー追悼のエッセイ。
 ティム・オブライエン「私の中のヴェトナム」は、ヴェトナムを25年ぶりに訪れた記録と回想。
 ティム・オブライエン「ノガレス」は、中年女性が運転手に雇った男に一目惚れするが、その男が密輸業者でうまく利用されるも、まだ好きであるという話。
 ティム・オブライエン「ルーン・ポイント」は、浮気先のビーチで相手に溺死された女性の話。
 ジョン・ポール・ニューポート「ジョン・アーヴィングの世界(改訂版)」は、ジョン・アーヴィングのポートレイト。
 トム・ジョーンズ「私は‥‥天才だぜ!」は、著者が本と出会ってからの半生。
 デニス・ジョンソん「シークレット・エージェント」は、フリーランスの作家だった私が現在日雇いで働いている話。
 村上春樹「翻訳の寿命は、いったいどれくらいのものなのだろう」は、翻訳をめぐるエッセイです。
 「拳闘士の休息」で衝撃的だったトム・ジョーンズの文章もここでは迫力に欠け、全体を見ても強烈に面白い文章には出会えませんでした。以前村上さんのエッセイを読んだ時、まったく受け付けなかったことが思い出されます。村上さんとは相性が良くないのかもしれません。アメリカの現代作家のプライベートな部分に興味のある方にはオススメかも。