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後藤竜二『12歳たちの伝説 1』

2009-11-03 14:40:00 | ノンジャンル
 朝日新聞で紹介されていた後藤竜二さんの'00年作品「12歳たちの伝説 1」を読みました。
 学級崩壊を通り越してパニック学級と呼ばれている6年1組の新しい担任は若い気の弱そうな女性で、自分が学校で虐めに会っていた時から一緒だというゴリラのぬいぐるみと共に現れます。先生がぬいぐるみを持ってくるのだから生徒も何を持って来てもOKとなり、教室はジャングルのようになります。一分間言いたい放題のコーナーを先生が作る一方、クラスの非協力的な5人が1年生の世話係になると、紙芝居を始めて大成功を収めます。登校拒否の生徒が保健室に通うようになり、彼が他の女子生徒を助けたことで嫉妬して彼を虐め登校拒否に追い込んだ女子生徒のことを恨んでいないと彼女に言うと、彼女は感激して教室で今後虐めは止めることを宣言します。感動した先生はその場でクラス全員に作文を書いてもらい、その素晴らしい内容を見てすぐに文集を作り上げます。翌日虐めはなくなり、皆が仲良く遊ぶようになるのでした。
 章ごとに話者が異なる構成でしたが、ストーリーがあまりにも稚拙であるような気がして、まったく乗れませんでした。リアル感に乏しいというか、人間が描けてないというか、私にはそのように感じられました。文部省推薦図書という言葉を思い出したりもしました。学級崩壊を解決する一つの方法として読みたい方にはオススメです。