今日はしずおか地酒研究会20周年アニバーサリー、秋の目玉企画のご案内です。
20年前の発足年、10月1日の日本酒の日に、浜松で開催された静岡県地酒まつりに合わせ、「女性と地酒の素敵なカンケイ」というパネルディスカッションを開催しました。80名を超える方々にお越しいただき、後日、静岡新聞紙面に記事まで書かせていただきました。当時まだ、女性が日本酒を語るというのはニュースな出来事だったんですね。ちなみにこのとき、当時まだ西武百貨店にお勤めだった松崎晴雄さんに初めてお会いしました。
20年目の今年、10月1日が土曜日ということもあり、ぜひ地酒まつりの前に「女性と地酒の素敵なカンケイ2016」をやろうと、dancyuの里見美香さん、酒食ジャーナリストの山本洋子さんにパネリストの打診もし、駅前の貸会議室も押さえ、開催準備をしていたところ、サールナートホールから話題の映画『カンパイ!世界が恋する日本酒』の公開記念イベントの相談を受けました。
私自身、8年前から地酒ドキュメンタリーを製作中で道半ばの身。これも何かの天命だろうと話を聞いてみると、10月下旬の公開予定で、できたらその前の10月の週末に先行上映会とキックオフイベントを希望とのこと。「ちなみにうちではこんなのを計画してるんですよ」と10月1日の予定をぶつけてみたら、「ぜひうちの劇場を使ってください」と有難いオファーをいただきました。そんなこんなでテーマを広義の「あなたと地酒」に変更し、『カンパイ!世界が恋する日本酒』にも出演した松崎晴雄さんにも急きょオファーを掛けて、日本を代表する豪華酒類ジャーナリスト3名を迎えての映画鑑賞会&トークセッションを開催することになりました。
いろんな方々の偶然&必然の出会いやサポートあっての20年だなあと、あらためてしみじみ感激しております。10月1日土曜日、映画を観て、ためになるお話を聞いて、呑み尽くす。地酒ファンのみなさま、ぜひとも静岡駅周辺に集結しましょう!!
『カンパイ!世界が恋する日本酒』公開記念
先行上映&トークセッション「あなたと地酒の素敵なカンケイ」
日時:平成28年10月1日(土)13:30~17:00
会場:サールナートホール 公式サイトはこちら
料金:2,500円(税込) ※先着200名・全席自由
チケットはサールナートホール窓口で絶賛発売中。
しずおか地酒研究会でも販売いたします。下記へ郵便振替にて代金をお送りください。入金確認後、郵送にてお届けいたします。
00810-4-81568 しずおか地酒研究会 (恐縮ですが振替手数料はご負担ください)
世界と静岡を熱くする日本酒ワールド、映画&トークでお試しあれ!
ここ数年、日本のみならず世界的にも日本酒がブームです。1970年代前半のピーク時には全酒類の30%近くを占めた日本酒の消費量は、数の上では約7%と激減していますが、これは昔でいう大手の普通酒マーケットが縮小したため。地方の小さな酒蔵がつくる特定名称酒、特に吟醸酒、純米酒の生産量・消費量は右肩上がりです。原料や製法にこだわり、丁寧に醸された蔵独自の味わいが、若者世代、女性、外国人といった新たなユーザーに評価されるようになったのです。
静岡県の酒蔵にもいち早くその変化が訪れ、酒通の間では「吟醸王国しずおか」と評価されています。酒どころのイメージがなかった静岡ゆえ、地元の飲み手が誰よりも地元の酒を誇りに思えるようになろうと1996年、飲み手主動の地酒愛好会「しずおか地酒研究会」が誕生し、地域密着で活動しています。
『カンパイ!世界が恋する日本酒』は、ここ数年の日本酒のドラスティックな姿を象徴するように、酒蔵に生きる人々のグローバルな活動が紹介されています。しずおか地酒研究会では設立20周年記念事業として、本作品の静岡での先行上映会に合わせ、日本を代表する酒類ジャーナリストの面々をお迎えし、トークセッションを開催します。
10月1日は日本酒の日。まずは映画館にて視覚と聴覚でたっぷり美酒を味わってみてください。そして当夜に開催される第29回静岡県地酒まつりin静岡2016(注)にもぜひ足をお運びください。
(注)毎年10月1日に開催される静岡県酒造組合主催の地酒まつり。静岡県内全酒蔵の銘酒が一堂に味わえる。今年はホテルセンチュリー静岡にて18時より開宴。入場料2500円。チケットはイープラスにて発売中。詳細は静岡県酒造組合HP(こちら)へ 。
プログラム
13:00~開場
【第一部】
13:30~主催者挨拶 鈴木 真弓(しずおか地酒研究会)
13:35~15:15 『カンパイ!世界が恋する日本酒』先行上映 (本編尺95分 + 予告編5分程度)
15:10~15:40 映画レビュー「世界と地酒の素敵なカンケイ」
映画に出演した松崎晴雄氏、映画レビュー執筆者の山本洋子氏に作品の魅力をたっぷり伺います!
ゲスト/松崎 晴雄氏(日本酒研究家) 、山本 洋子氏(酒食ジャーナリスト)
聞き手/鈴木 真弓(しずおか地酒研究会)
(10分休憩)
【第二部】
15:50~17:00 トークセッション「静岡の酒で広がるカンケイ」
吟醸王国と評される静岡の地酒を、第一線の酒類ジャーナリストが熱く語ります!
登壇/里見 美香氏(dancyu主任編集委員・静岡市出身)
松崎 晴雄氏(日本酒研究家)
山本 洋子氏(酒食ジャーナリスト)
コーディネーター/鈴木 真弓(しずおか地酒研究会)
映画『カンパイ!世界が恋する日本酒』
【解説】外国人として史上初めて杜氏となり、新商品を次々と世に送り出しているイギリス人のフィリップ・ハーパー、日本酒伝道師として、日本酒ワークショップや本の執筆などを通して奥深い日本酒の魅力を世界へと発信を続けるアメリカ人ジャーナリストのジョン・ゴントナー、そして、自ら世界中を飛び回り日本酒の魅力を伝えている、震災に揺れる岩手の老舗酒蔵を継ぐ南部美人・五代目蔵元の久慈浩介。まったく異なる背景を持つ3人のアウトサイダーたちの挑戦と葛藤を通し、日本だけにとどまらず、世界で多くの人々を魅了する日本酒の魅力的な世界を紐解いてゆく。
●監督:小西未来●出演:フィリップ・ハーパー、ジョン・ゴンドナー、久慈浩介 ほか
●2015年●日本・アメリカ●シンカ配給●95分
10/29(土)~静岡シネ・ギャラリーでロードショー! 公式サイトはこちら
◆ゲストプロフィール
松崎晴雄氏/酒類ジャーナリスト・日本酒輸出協会会長・『カンパイ!世界が恋する日本酒』出演者
日本酒輸出協会会長として世界に向けて日本酒のイメージ向上、普及啓蒙に努め、各種セミナーや試飲会等の行い、『カンパイ!世界が恋する日本酒』でもその活動ぶりが紹介されている。西武百貨店の酒類バイヤー・売場担当を経て97年に独立し、日本酒を中心とする酒類ジャーナリスト、コンサルタントとして活躍。日本酒に関する著書も多く、連載も数多くこなし、毎月数ヶ所で愛好家向けのセミナー講師も務める。純粋日本酒協会主催のきき酒コンテストでは、通算30回以上名人として認定され、「永久名人」として表彰されている。2001年より静岡県清酒鑑評会審査員を務める。
山本洋子氏/酒食ジャーナリスト・地域食ブランドアドバイザー
鳥取県境港市・ゲゲゲの妖怪の町生まれ。(株)オレンジページで「素食」「マクロビオティック」「郷土料理」「米の酒」などをテーマにした料理雑誌・編集長を経て独立。身土不二、一物全体を心がける食生活を提案し、「日本の米の価値を最大化するのは上質な純米酒」をモットーに「一日一合純米酒!」を提唱する。地域食ブランドアドバイザー、純米酒&酒肴セミナー講師、ジャーナリストとして全国へ。「感動と勇気を与える地方のお宝さがし」がライフワーク。編集した本に『純米酒BOOK』グラフ社刊、『厳選日本酒手帖』『厳選紅茶手帖』世界文化社刊がある。
里見美香氏/dancyu 主任編集委員
静岡市七間町生まれ。聖母幼稚園、青葉小学校、城内中学校、静岡高校と18歳まで静岡で過ごし、早稲田大学を経て、暮しの手帖社に入社。NHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のモデルで同社創業者の大橋鎮子氏のもと、季刊雑誌『暮しの手帖』編集者として6年半勤務。プレジデント社に移り、食をテーマとする月刊誌『dancyu(ダンチュウ)』に創刊から携わる。99年2月号で初めて第一特集のテーマとして日本酒を取り上げ、以来、毎年冬の定番企画となった。2005年、同誌編集長就任。その後、dancyu別冊編集長として『日本の発酵食』『絶品おかず365レシピ』などを刊行し、築地での食イベント「dancyu祭り」も立ち上げる。