今日の出来事

毎日のことを少しづつ。

はぎれ

2006年02月09日 | 着物のこと
オットの実家の近くで毎回

「和布パッチワーク用に布あります」

と書かれた骨董店を見るたびに「入ってみたいなあ」と思っていました。
ウインドウにはやや色あせたむかーーしの着物がかけてあったり。

お昼休みにいよいよ勇気を出していってみました。
しかし入り口が閉まっています。

休みかな?
チラッと覗いてみると明かりはついています。
さてどうしようと見てみると
「御用の方はこのベルを押してください」
とチャイムがありました、ありましたが…
その前に沢山の壺やら水の入った鉢やらがごろごろしていて
とてもそのチャイムの前まで届きません。
どーやって鳴らせというんだろうか
途方にくれていると一つの壺の上に長い棒のようなものが置いてありました。

もしかしてこれで押すんだろうか?
骨董の棒だったら困るなあと思いながらもそれを使って思いっきり押してみました。
しかしうんともすんともいいません。
やっぱり誰もいないのかな?しかしせっかく来たのに、とやけくそになってゴンゴン押しまくってしまいました。
するとおかみさんの様な人がやっと出てきてくれました。

「あのう…はぎれを見たいんですけど…」

しかしはぎれ類や着物類はしまってあって前もって連絡しないと出していただけないそうでした。
しかし、手前のかごに無造作に入れられたやや汚れた刺繍半襟、
かけられていた紫に大輪の芍薬か牡丹が染められたちりめんのはぎれに
「なんか良い物あるかも」

そこで夕方また改めてくるのでお願いしますととりあえずお昼は戻りました。

夕方再びお店に行くと風呂敷3つくらいの布がでんっと出してありました。
その中を一つづつご主人が開けて見せてくれました。
やっぱりかなり汚れたものが多く
「無理かなあ」と思いながら眺めていました。

でもその下のほうから何とかよさ気なはぎれを。
一枚はモスリンのような昔袖だったと思われるもの、それを二枚。
もう一つは「化繊かな?」と思うほどつるつるした生地。
それと赤のちりめんに綺麗な刺繍の半襟。
半襟は刺繍部分がかなり汚れていたけど
「あろたらえんやんか」
と店主と奥さんに言われて購入。
全部で2,000円でした。

店主は「この半襟だけでも2,000円もらわなあかんなあ」
と言っていましたが値引きしてくれました。

おまけにおかみさんが
「コーヒー飲む?」とコーヒーまで
このお店では年に一度蔵出しと言って倉庫の着物を駐車場で売り出すそうです。

また様子を見に行ってみよう。


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