メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Judas Priest の Nostradamus

2008-07-20 23:20:22 | メロディック・ハード
英国のベテランHMバンドの16作目。
今回はコンセプトアルバムに挑戦している。
テーマはあのノストラダムスの、重く苦しい不遇な生涯。

何の予備知識もなく聴いたら、あまりにもシンフォニックでびっくりした。
それは、硬質な攻撃性が影を潜め、ロブのシャウトというかスクリーミングも減ったからだ。
高音よりも、中低音でしっとりと歌っている。
が、シンフォニックでプログレ的なサウンドを好む私には歓迎だ。
ギター・シンセを使ったという、深みと奥行きのある分厚いサウンドに乗って、ロブのストーリーテラーとしての歌が続く。
時に激しく、時に暗く落ちていくように。。

私は過去にセカンドの『Sad Wings Of Destiny』でJudasに目覚め、『British Steel』で見放したといういきさつがあるので、他の人とはどうしても違った感想を持ってしまうが、
彼らがこれまでとは全く違ったシンフォニックな楽曲志向を試すという冒険と探究心は、素直に称えられると思う。
何も『Painkiller』だけがJudasの魅力じゃない。
暗く重く深刻な本作も、楽曲の魅力を余すことなく伝えているのだ。
特にDisc1は、もどかしいさと閉塞性をも感じさせる。(単調でもあるが)
全体的に、ボリュームがあるだけに、聴き込むほどに魅力が出てくる。

私が気に入ったのは、広がりの出てくるDisc2の2曲目の“Exiled”と3曲目の“Alone”だ。
内面に食い込んでいくような、沈痛な1曲目の“Solitude”のピアノの後、スローで重いビートに乗って、ロブの深刻な歌が続く。
ギターはまとわりつくようなのと、風のように軽やかなのの2種類。宇宙的な空間の広がりもある。
アコギで始まる“Alone”に移ると、シンセの美しさが引き立つ。
そして、スローがじわじわと盛り上がり、ミディアム・テンポになると、歌メロのメロディアスさが強調され、終盤の流麗なギターソロに繋がる。
この辺りの感触が、『Sad Wongs Of Destiny』の“Dreamer Deceiver”や“Victim of Changes”を彷彿させるんだなぁ。


とはいえ、2曲ある疾走曲がやっぱりいい。
“Rersection”と“Nostradamus”だ。
今までの鬱憤を晴らすかのように、ギターリフはガンガン重低音を鳴らし、ヒステリックなハーモニクスが耳につくどころか心地いい。
バスドラは連打で押しまくる。
ロブの断末魔の叫び!コレがなくちゃね。
グレンとKKのギターソロは、ひねりが利いてて別の洒落っけがあり、思わず耳を傾けてしまう。オリジナリティたっぷりだ。
う~ん、すごいっ!!


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2 コメント

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私も… (まいるど)
2008-07-21 18:43:07
非常に、シンフォニック過ぎたので、masshさんが最後に挙げた2曲はJUDAS PRIESTらしさ全開と感じました。
それからTBさせてもらいます。
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疾走を超えて (massh@まー)
2008-07-23 00:06:37
誰が何と言っても“Rersection”と“Nostradamus”ですよね。
疾走曲とかを超えた凄みと曲展開の妙があります。
これがなかったら。。失敗作かもね。

TBありがとう。今後ともよろしくね。
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