メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

SPL レンジャーズ戦

2008-04-18 21:56:33 | 中村 俊輔
俊輔が輝いた!!

SPLの上位2チームによる、4/16のグラスゴーのオールド・ファーム・ダービーで、
俊輔の所属するセルティックは、残り2分で劇的な勝利を挙げた!!(2-1)

この試合は、本当に素晴らしかった。
それは、これまでの試合とは内容が異なっていたからだ。


このところ、戦術の合わないセルティックは、攻撃して押してるものの、決勝点が奪えず、ストレスの溜まる試合を繰り返していた。
パスでつなぐのか、パワープレーでねじ込むのか、中途半端だった。

私としては、俊輔の類稀なパスセンスを生かしてスペースに走り込み、ダイレクトでボールを運び、最後裏を取ってシュートを決めるというパターンが見たかった。
が、やってることは、変わらぬサイドからのクロス入れと、FWの誰かに当たってという、狙いの見えない単純な攻撃。
中央を厚く人員を割いて守りさえすれば、どのチームだって点を与えずにすむ。
優位に立っていても、楽しくなかった。

そして、カウンターを仕掛けられ、事故みたいな得点を奪われ、負けてしまう。。

攻撃に、同じビジョンが見えていなかったのだろう。
なんせ、パスをつなぐタイプと、ガツガツ当たりに行くタイプの2通りがフィールドにいるのだから。


それがだ、16日のレンジャーズ戦では、激しい当たりの中に、サイドチェンジやダイレクトパスで、速い攻撃を仕掛ける意識が見えた。
守備も、中盤が間延びしてて、ずるずるとゴール前まで下がっていたのが改善され、中盤でのチェックが効果的になった。
その基盤になっているのは、足を止めずに走り回ることだ。
これで、自分達のペースに持ち込むことができた。
俊輔はボールを落ち着かせる必要を感じなかったため、即座にパスを出していた。

問題は、この日も得点力だった。
俊輔は「どんどん狙っていく」と話していたので、期待して見ていた。
そして、その時は来た。

前半20分、センターバックのコールドウェルの低くて速いパスを左足でトラップして前方へ落とすと、素早く3回歩を進め、左足を思い切り振り抜くと、ボールは魔球のように美しい弧を描いて、ゴールネットに突き刺さった。
その球筋は、右へ蹴ったかと思うとその後急速に進路を変え、大きく左にカーブし、飛びつくGKマクレガーの右手からどんどん離れて行った。
まるで、プレイスキックのような、正確な弾道。完璧だ。
30mも距離があったのに、回転をかけて蹴れるのが信じられない。
スピードがあんなにあったのに!
それも、どうしても落とせないレンジャーズとの大一番になのだ。

私は俊輔が得点したことに喜び、
ナイスシュートだったことに喜び、
勝利に直結するであろうことに喜んだ。
なんてカッコいいんだ!!
なんて誇らしいんだ!!

印象に残るゴールとは、このことを言うのだろう。
俊輔の生涯のベストは、CLのマンUでのFKだと思うが、このゴールはコンフェデのブラジル戦と並んで、その次に位置すると思う。
この先、俊輔を語る上で欠かせないだろう。
また、俊輔の歴史の場面に立ち会った。
これがうれしくなくて、何なんだろう??

試合はその後、レンジャーズのクエジャルの、ハンドによる俊輔のゴール阻止、
それで得たPKを、同僚のマクドナルドにかっさらわれてのゴール阻止(しかも失敗やん)と、
頭に来ることもあったが、最後にヤン・フェネホール・オフ・ヘッセリンクが決め、勝てて良かった。


ワタシ的には、出場停止のブラウンがいないことで、パワーと走力のガツガツサッカーをあきらめ、俊輔主体のパスサッカーを選択したことが、セルティックのまとまりを引き出したように思えてならない。
ヒンケルとのコンビネーションも良く、動きの連動性ができていた。

ブラウンは当たりが強く、運動量もあってタフな良い選手なのだが、タテへの突破が魅力なだけに、自分で行って、回りを使う(ワンツーとかで)のが少ない。
その辺が、俊輔と、チームとして、微妙にズレてしまったのではないかと思ってる。
もしも俊輔とブラウンとでコンビネーションができれば、恐ろしく強いチームになれると思うのだが。
かつて俊輔とペトロフがそうであったように。


とはいえ、この日の勝利は大きい。
セルティックが立て直しができたと信じている。
何よりも、最後まで集中が途切れなかった。
俊輔がシュートの意識を高く持っていた。

ちょっとでも打てるのなら、迷わずシュートしてほしい。
シュートすることによって、DFはシュートコースを抑えなければならず、同時にそれはパスコースが開くことになるのだから。
FWにゴールを決めさせるのもいいけど、ゴールはもっと気持ちいいぞ!