メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Eluveitie の slania

2008-04-05 21:27:34 | メロディック・ハード
スイスのNew Wave Of Folk Metal Bandの2作目。

フィドルやティン&ロウ・ホイッスル、ハーディ・ガーディ、イーリアン・パイプ、マンドラやアコギなどを取り入れたHMは、今回もふんだんに聴かれる。
土台が重低音のしっかりしたHMだから、実に安定している。
そこに、民族楽器が踊るように、羽ばたくように舞っている。

デス声ボーカルがちょっと残念ではあるが、Eluveitieだと気にならないのはなぜか。
声を絞ったり、唸ったり、デスなりに変化をもたせているからだろうか。
ただがなりたてるのではなく、デス声で歌ってるのが凄いと思う。
それと、クリアな女性ボーカルがしっかりと地面に根ざしており、見事な対比となっている。

前作『Spirit』では、水の流れの音を配置したりして、自然や戸外をしなやかに表現していたのに、今作では聴かれない。
まるで、土着音楽のはずだったのに、宮廷に呼ばれて演奏させられたかのようで落ち着かない。
変にお行儀良くなってしまったのだ。
『Spirit』での奔放な土着性は、Eluveitie独自のものだったのに、アクが、クセがなくなってつまらない。
他のバンドとの違いが減ってしまった。

攻撃性は増したかも知れないが、叙情性はどこへ消えたのか。
吟遊詩人的な神秘性も激減してしまい、残念だ。

とはいえ、フォーク・トラッドを取り入れたHMとして、水準は高いと思う。
『Spirit』が素晴らしかったため、期待しすぎてしまったようだ。