メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

amorphis の silent waters

2007-12-02 22:43:01 | メロディック・ハード
フィンランドのメロディアスで民族的なメタルバンドの8作目。

全体的に暗く哀愁が漂っている。
ボーカルのTomi Joutsenは、デスヴォイスとクリアな声をうまく使い分けている。

1曲目の“Weaving The Incantation”は、攻撃的な中にも静の部分があって、展開が最高にカッコいい。
タイトルナンバーである3曲目の“Silent Waters”は、民族的な要素を取り込みながらも、ピアノの格調高さも加わり、切なさやるせなさをも感じさせる珠玉の作品となっている。
感触としては、Sonata Arkticaの『Winter Hearts Guild』だ。
クリアボイスで、切々と歌いかけるのは、魂を揺さぶる。

続く4曲目の“Toward And Against”は、デス声のパートが多いが、ギターやクリアボイスがメロディアスなので、全然苦にならない。
そればかりか、デス声がクリアに変化すると、霞がかった全体像がはっきり見えてくるといった、ドラマティックさを与えるようでいい。

ギターソロはそれほどはないが、メロディを押さえて堅実に弾いてるのに好感が持てる。
攻撃的でなく、リフもあるわけじゃない。

6曲目の“Her Alone”は、フォーキーだ。
ゆったりしたリズムは、Pain Of SalvationやPorcupine Tree系だ。
深みと広がりがあり、彼らのような難解さはなくて聴きやすい。
内省的になりながらも、深刻になりすぎなくてちょうどいい。

8曲目の“Shaman”は、Blackmore's Nightにやってもらいたいような曲だ。
リッチー臭のあるギターによるメロディの繰り返し(リフ?)が、トラッドな抑揚のあるリズムに映える。
力強い声に、確かなパワーが宿っている。

amorphisって、こんなにメロディアスなバンドだったんだ。
デス声にすっかり騙されていた。
聴き終わってみれば、デス声の攻撃的な曲がもっとあっていいとさえ。
名作と言われる7作目の『Eclipse』を聴き直したくなった。