メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

RushのPresto

2006-12-12 23:39:57 | メロディック・ハード
Rushの14作目。1989年作品。

Rushは、初期のギターサウンドバリバリ、ゲディ・リーの高音キンキンの頃が好きだったので、中期に入ると興味が薄れていった。
だんだん煮詰まってきているように思っていた。

Prestoはそう思っていた真っ最中のアルバムなので、レンタルで済ませてしまった。
印象的なメロディラインはないし、泣きのギターもない。
どの曲を聴いても、同じように思えた。
が、案外Prestoの評価が高いので、CDを持っておきたいこともあって聴いてみた。

あれっ、こんなサウンドだっけ??
1曲目のShow Don't Tellなんて、ベースラインやドラミング、そしてリフが攻撃的で、やけにカッコいい!!
Dream Theaterにも近い。
Dream Theaterに影響を与えたのは、テクニカルさだけでなく、リフもまたそうだったのだと、奇妙な感動を覚えた。

シンフォニックさはなく、ソリッドに削ぎ落とされている。
ギター、ベース、ドラムスという、最小限の楽器で何ができるか挑戦しているようだ。
結果、シンプルなギターでリフやアルペジオを弾いたり、切り口の鋭さで勝負となったが、それが逆に新鮮だ。
シンプルなだけに、決して古臭くならない。
シンフォロックからテクニカルなロックへと変貌を遂げた。
ジャズの要素が垣間見える。パンクの要素もある。
プルグレで言うと、初期がYES(危機)とすると、Prestoはクリムゾンだ(太陽と戦慄)。
もちろん、これまで通りの曲もあるが。

後になって、時代が追いついたのかも知れない。
私の趣向の変化もあろう。
叙情性はなくなったが、軽さの中に鋭利さがあって、これもまたいい。