東京ナイト

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『世界屠畜紀行』

2009-02-21 23:01:17 | 
本は『世界屠畜紀行』(解放出版社)。
昨日トークショーを聞いたばかりの内澤旬子さんの書いた本。



この本は刊行されてすぐに購入していたんだけど、実はまだ読んでなかった。で、本棚にあったのを探して読み始めたら面白い!
タイトルの通り、世界中の屠畜場を巡るイラストルポなんだけど、国によって屠畜の環境、というか社会的位置づけがぜんぜん違って驚かされる。同じイスラム圏でもお祭り騒ぎのエジプトとひっそり行われるイランの違いや、同じアメリカでもオートメーション化された巨大工場(世界の牛肉の4%をひとつの工場でさばいちゃう)と昔ながらのやり方で繁盛する町の屠畜場兼肉屋さん、と知らないことばかり。登場する家畜たちも牛や豚、羊に加え韓国では犬までも・・・。

日本の屠畜場も沖縄と品川が紹介されている。映画「いのちのたべかた」とかである程度は見たことがあったけど、ふだん食べているお肉がどうやって作られているのかほとんど知らないことに改めて驚く。

本の最後で著者が小鴨を自宅で捌くシーンが出てくるんだけど、これまで散々、取材してきた百戦錬磨の彼女が小さな小鴨を前にたじろぐ場面がある。命と向き合う場面。
別に教訓的な本じゃないけど、やっぱり食べ物を粗末にしちゃいけないと、今更ながらに思ったよ。
いつか自分でも捌いてみたい。ホントに。
まあ、ちゃんとやれる自信はないけど・・・。

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