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小沢昭一追悼上映:『経営学入門 ネオン太平記』

2013-02-22 00:11:27 | 映画
今日は新文芸座で映画。

『経営学入門 ネオン太平記』(1968/日活)
監督:磯見忠彦 脚本:今村昌平 撮影:姫田真佐久
出演:小沢昭一、古川潤子、古川由子、園佳也子、西村晃、松尾嘉代、吉村実子、春川ますみ、加藤武、北村和夫、桜井隆之介、三國連太郎、渥美清、桂米朝、小松左京、野坂昭如

先日亡くなった小沢昭一の追悼上映会ということで、今週は小沢映画ばかりが掛かっています。
実は昨日も『喜劇 爬虫類』(1968/松竹)と『スクラップ集団』(1968/松竹)を観てきました。
今日は『3匹の狸』(1966/東宝)との二本立て。

で、『経営学入門 ネオン太平記』は猛烈に楽しい映画。
主演の小沢昭一が、大阪のアルサロ支配人役を熱演。
こういうねちっこくて、ちょこまか動く役柄は、まさにうってつけ。

ストーリーは、東京本郷の古本屋の息子が、真面目な生活に馴染めず、大阪に流れてきてアルサロ(昔のキャバクラ)の支配人として、ホステスを叱咤激励したり、ライバル店と競争したり、地元のPTAの反対運動に対抗したり、と大忙しの毎日。
その一方で、元ホステスの奥さんと子供がいながら、美人の双子姉妹(古川潤子、古川由子)にもてたり、実に美味しい役を活き活きと演じています。

脇も、渥美清が、オカマバーのホステス役で和服の女装姿(!)を披露したり、若き桂米朝師匠と小松左京が渋ちんのサラリーマン役でアルサロに遊びに来てたり、野坂昭如がTVショーの司会役でちょっと出てたりと、やたらゴージャス。
みんな映画の現場に遊びに来てる感じ。

最後は、大阪御堂筋で水着姿のホステス100人位を支配人小沢昭一が先導してマラソン大会。
多分ゲリラ撮影なんだと思うけど、自由でアナーキーな映画屋の雰囲気が伝わってきます。

数年前、小沢昭一にはまって、夢中になって彼の本を読んだり、舞台を見たりした時期がありました。
でも、舞台を観に行っても、多分僕たちが最年少という位、若い人が客席にいません。
その時は、自分でイベントをよく開催していたので、若い人に小沢昭一さんの素晴らしさを知って欲しいと思い、企画を考えたり、ロフトの人に相談したりしたのですが、結局、勇気がなくて実現は出来ませんでした。
あの時、声を掛けておけばよかったなー、と後悔しています。

話す時の「間」がとにかく素晴らしくて、惚れ惚れする程の話術の持ち主でした。
ご冥福をお祈り申し上げます。

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