ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

東野圭吾さんの新刊「虚像の道化師 ガリレオ 7」は中編4編のミステリーです

2012年08月24日 | 
 人気作家の東野圭吾さんの新作ミステリー「虚像の道化師 ガリレオ 7」が2012年8月10日に文藝春秋から発行され、書店に平積みされています。当然、購入し、すぐに読破しました。

 購入時に、少し驚いたのは、装丁が簡略版になっていて、価格が1350円(本体)と安すかったことです。普通ならば、1600円から1800円と値付けできるものです。



 想像するに、電子書籍の普及が始まった結果、紙の単行本をいくらか低価格化し、買いやすくしたのではないかと推定しました。

 この新作ミステリーは、“ガリレオ”と呼ばれる大学准教授の湯川学が探偵役を務めるシリーズの第7番目の単行本です。

 中編4編の中で、第一章「幻惑す」と第二章「心聴る」の二つが、これまでのシリーズらしい内容です。不思議な現象の背後に、ある特異な物理現象を起こす仕組みの装置が出てくるのが、これまでの“ガリレオ”シリーズのミステリーの定番のままです。

 本書は東野圭吾さんの作品を読み続けているファン向けになっており、探偵役の主人公の湯川准教授と、捜査内容を相談する警視庁捜査一課の草薙捜査員や内海薫捜査員との関係は特に説明されていません。この人間関係などの背景を知らない読者は、ニヤリとする個所を読み落とすことになりそうです。

 本書の続編として、2012年10月13日発売予定の「禁断の魔術 ガリレオ8」(発行は文藝春秋)が準備されています。本書同様にまた多数売れるミステリーになると想像できます。

 昨年2011年に東野圭吾さんの新作が3冊、別々の出版社から立て続けに発行されました。2011年3月3日発行の「麒麟の翼」(講談社発行)、6月6日発行の「真夏の方程式」(文藝春秋発行)、9月9日発行の「マスカレードホテル」(集英社発行)です。出せば、ヒットするミステリー作家として、紙媒体の救い主として出版社や書店などから期待されているようです。