気ままに

大船での気ままな生活日誌

徳川美術館&蓬左文庫&徳川園

2012-03-17 12:38:56 | Weblog
名古屋旅行の記事はこれが最後となる。徳川美術館そして隣接するは蓬左文庫(ほうさぶんこ)。楽しみにしていたところだ。尾張徳川家といえば、御三家筆頭の大大名。お宝もたくさん継承しているはずだ。徳川家康の本好きは有名で、古本屋業界では神様みたいな存在だと、古本屋さんで作家の出久根達郎さんのトークで聞いたことがある。その家康が死んだときに、この尾張徳川家にも駿河御譲本とし分与された。それが、現在の蓬左文庫に継承されている。

バスを降り、まず目に入ったのは、蓬左文庫の看板。もちろん、入場する。東洋文庫ミュージアム風な文庫をイメージしていたが、そうではなく、ここでは、狭い玄関ホールに、”河内本源氏物語”の複製本、古地図などが展示されているだけであった。蔵書は2万冊、絵図2千枚もあり、閲覧も付属の図書館で可能とのこと。展示は隣りの徳川美術館で行っているとのことだった。で、さっそく、徳川美術館へ。

特別展、”尾張の徳川家の雛まつり”の大きな垂れ幕が。まず、これから紹介しよう。圧巻は三代夫人にわたる雛段飾りだろう。最上段に内裏雛、4,5段にわたって三人官女、五人囃子をはじめとする御所人形、毛植え人形、雛道具などが飾られている。そして、”さまざまな人形・雛道具”では、犬張子、御所人形、若君、姫君など、”町屋の雛”では享保雛、古今雛、有識雛などが展示されている。加えて、”かね姫さまの雛人形、雛道具”、”尾張徳川家伝来の雛道具”も。

そして常設展。第一展示室 ”武家のシンボル/武具・刀剣”、第二展示室 ”大名の数奇/茶の湯”、第三展示室 ”室礼/書院飾り”(大名の公式行事に用いられた広間に飾るさまざまな道具類)、第四展示室 ”武家の式楽”(能文化の美術品)、第五展示室 ”大名の雅び”(姫君たちが持参した婚礼調度品、大名が私的な生活で所持した奥道具など)、第六展示室 ”王朝の華”(国宝「源氏物語絵巻」について、映像やパネルで解説)。千利休作、”泪の茶杓”も3月4日まで特別展示されていたようだ(残念)。徳川美術館が、”「大名道具とは何か?」「近世大名とは何か?」という問いに答えることのできる我が国唯一の美術館です”と誇るだけのことはある、と思った。

そして、蓬左文庫の展示品。ふたつの特集展示があった。”琉球漆器の美”と”アジアの風”。沖縄返還40年ということで家康に贈られた琉球ゆかりの品々が。王府の祭器と楽器とともに、琉球楽器図巻、琉球歌舞音楽図巻なども展示されていた。一方、重要文化財、”高麗史節要”や林子平編”三国通覧図説など、そして場違いのように、ちょこんと香木があり、ほほえましかった。健康に気遣う家康が各地から集めたのだろう。

雨の中、外に出た。そして徳川園へ。尾張藩2代藩主徳川光友の隠居所の大曽根御屋敷跡地へ2005年に築造された池泉廻遊式の大名庭園とのこと。園内に配置された山、大曽根の瀧、渓流、龍仙湖、牡丹園、菖蒲田はそれぞれ、木曽山脈、木曽三川、伊勢湾、濃尾平野に見立てられてのものだそうだ。また園内の龍門の滝は、尾張藩江戸下屋敷戸山荘跡(現在の早稲田大学戸山キャンパス)から発掘された龍門の瀧の遺構を移設したものとのこと。

二泊三日の旅行だったが、名古屋は、お城だけではなく、文化、食文化、と見(味も)どころ満載の都市であった。お城がみえるホテルも、とてもよかった。実は、ぼくら新婚旅行の最後の日の、名古屋のホテル(別のホテルだが)の部屋からもお城が正面に見えたのだ。そのホテルの横を通ったとき、なんとなく照れくさかった(汗)。

。。。。。

蓬左文庫



河内本源氏物語(複製)



徳川美術館


徳川園


龍門の滝




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