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この子が目指してることって何なの?「困った行動」の背景にある子供心理を読み解く方法紹介1

2018年02月02日 | 思慮あるしつけ(discipline)

今日は、

「子どもの行為の背景」について、

アドラー心理学を基にした「しつけ」についてのロングセラー本の著者、

そして教育心理学博士でもあるジェーン・ネルセン氏らの解釈を紹介しますね。(*)

 

私自身、試し、省み、また試しとしてきたなかで、

「確かに、使える場合も多い」と思っています。

 

こちらにも書きましたが、

『It Mama』寄稿:ママの「~しなさい!」はNG?子が自ら考え行動できるようになる方法&子どもが欲するのは「自分は大切な一員」と感じられること?

アドラー心理学では、

子どもが根本的に欲しているのは、

「自分は大切な一員(belonging and significance)」と感じられること

とします。

 

これって、私自身、

家庭であっても、教室であっても、

そうだよなあと感じてるんですが、

みなさんも、そう思いませんか?

 

それほど問題を起こすこともなくハッピーにその場にいる子たちは、

「自分はこの場で大切な一員」と満たされていて、

問題を起こす手のかかる子は、

この「自分はこの場の大切な一員」という気持ちが、

何らかの理由で満たされていない、

子どもたちを見てきて、確かに、そんな面があるよなあと思います。

 

自分はこの場に属せない、

自分はこの場で必要とされていない、

自分はこの場で邪魔にさえ思われている、

子どもたちは、そう感じる時、

何とかして、

「自分は大切な一員」という気持ちを満たそうと、

「誤った目標」に向かって突き進んでいきます。

 それが、「困った行動」となって表れるんですね。

 

その仕組みを、ネルセン氏は、

大人が抱く感情を基に、

こんなように解説していきます。

 

 

1. 子どもの「誤った目標」:過度のアテンション

 

大人が抱く感情:

子どもの行動にイライラする、不安になる、罪悪感を感じる

 

そこで、

・細かく注意する。

・子どもができることもしてあげる。

と繰り返すとします。

 

そして、子どもが、

一旦困った行動を止めても、何度も繰り返す

一対一で向き合うと困った行動を止める

と反応するとします。

 

すると、子どもは、

「特別なアテンションを受ける時だけ自分は大切」。

「あなたが僕(私)のことで忙しくしている時だけ自分は大切」

と信じるようになります。

そして、ますますその「誤った目標:過度のアテンション」に向かって行動をするようになる、

というわけです。

 

そして、大人の次のような思いや気持ちが、

この「誤った目標:過度のアテンション」を達成しようという子どもの行動を

ますます助長します:

・あなたが困った様子を見るより、私がしてあげた方が楽。

・子どもがハッピーでないと罪悪感を感じる。

・失敗は学びの最高の好機なんて実践できない。

・あなたが残念な気持ちを乗りこえていけるとは思えない。

 

子どもがこうした「困った行動」から暗に示していることとは、

僕(私)に気づいて。

僕(私)を有効に巻き込んで。

といいます。

 

 

 

 2.誤った目標:パワーゲームに勝つ

 

大人が抱く感情:

子どもの行動にムカッとする、挑戦されてる、なめられてる、負かされると感じる

 

そこで、

・争う

・子どもの言うとおりにする

・このままではすまないわよ、正しくありたいと思わせてやる、

と繰り返すとします。

 

そして子供が、

・より強烈な行動をとる

・反抗して従わない

・親や先生が動揺し困ると、勝ったと感じる

と反応するとします。

 

すると、子どもは、

・自分がボスでコントロールできて誰も自分のボスにはならないときだけ、自分はこの場に属している。

・あなたは私に「~させる」ことはできない。

と信じるようになります。

そして、ますますその「誤った目標:パワーゲームに勝つ」に向かって行動をするようになる、

というわけです。

 

そして、大人の次のような思いや気持ちが、

この「誤った目標:パワーゲームに勝つ」を達成しようという子どもの行動を

ますます助長します:

・私がコントロールするのであって、お前は私の言うことをするんだ。

・お前にどうするべきか教え、説教し、お前がしないときは罰をあたえることが、

お前がよりよくなろうとする意欲を高めるために最高の方法。

・お前の力を、より役に立つ形で貢献することを教えるのは大切じゃない。

 

子どもがこうした「困った行動」から暗に示していることとは、

僕(私)に手伝わせて。

僕(私)に選択肢をちょうだい。

といいます。

 

 

 

「誤った目標に突き進む 」からの方向転換の鍵

こうして、大人自らの、

イライラ、不安、罪悪感、怒り、なめられるといった感情から、

子どもの行動の心理を紐解いていくんですね。

 

私自身も、初めのころは、「えっ?」と思ったんですが、

繰り返してみる内に、へ~、ふ~ん、なるほどね~、

と何度も何度も思いましたよ。

 

そして、家庭でも、教室でも、

子どもたちへの対応を考える上で、

役に立っています。

 

 一回、目を通して身につけられものでもないですから、

何度か、読み、省み、試しとしてみてくださいね。 

 

自分は今、

子どもに対し、どんな感情を持っているのでしょう?

そして、どう行動しようとしているのでしょう?

 

すると、

こうした「誤った目標」への連なりに気づき、

方向を変えていくことができるかもしれません。

 

方向を変える鍵は、

上にあげたような、

「困った行動」を通して子どもが暗に示していることを念頭に、

その子が、より有意義に「自分は大切な一員と感じられる」接し方をすること。

 

それには、まず、自分の感情に気づき、

自分がどんな行動をとっているのかに気づくことです。

例えば、

イライラから、こまごま注意し続けている。

不安感から、先回りをして手を出している。

怒りやなめられては困るという気持ちから、何としてでも従わせようとしている。

といった行動に気づきます。

 

そして、大人自らの行動を変えていきます。

また詳しく、書きますね。

 

そして、あともう2つ「誤った目標」が提示されてるんですが、

今日は時間切れです。

 

ひとまず上の2つについて、

是非、試してみてくださいね。

 

 

 

 

さて、明日は勤務先の学校で、

簡単ディベートをします。授業準備完了。楽しみです。

家庭でも楽しいですから、また報告しますね。

 

今日は夕方から、

長男たちロボティックスティームが泊まりで他州です。

 

昨夜は、長男、友人宅にてその準備で、夜中に帰宅したんですが、

朝、「どうやって戻ってきたの?」と聞いたら(←ごめんね、ママ寝落ち)

「We walked」とだけ答えて、またスヤスヤ。

 

「We?」と思いながらも、朝ごはんや弁当作ったりとバタバタし、

ふと階下の部屋にいくと、

昨夜は使わず空のはずのベッドに「とても長い人」が横たわっていて、

思わず、「う、うわああっ!」と叫んで、起してしまいましたよ。

 

真夜中、お友達と2人で歩いて戻ってきたようです。

昨日はそのお友達、誕生日だったんですよね。

ロボット三昧、そして真夜中の散歩(氷点下40分)で18歳。

ああ、青春ですね。

 

10歳離れの兄弟。

 

みなさん、温もり溢れる週末を!

 

(*)参考資料:『Positive Discipline』by Jane Nelsen


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