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『It Mama』連載:「子どもと自然とのふれあい」は科学的に証明されたメリット多数!&敏感な子の感覚

2017年05月16日 | 21世紀型子育て

自然に触れることって大切。

 

これは、私自身、子育て始めた当初から、

言葉や頭でなんとなーく「そうだよなあ」と思っていたことですが、

子育てを続ける中で、

今では体感レベルでとても納得しています。

 

まあ、「大切だから」というより、

実際は、「リフレッシュできてきもちー」から、

ちょこちょこ自然に触れるときをもつわけですが、

その「ベネフィット」についての様々な研究を知ることで、

ますます、自然の中で過ごしたい気持ちになりますよね。

 

「子どもが自然に触れることの大切さ」について、

改めて、ざっと整理してみますね。

 

 

1.  「自然を大切にしたい」という気持ちが育まれる

『It Mama』さんの記事にも紹介したのですが、

コーネル大学の研究によると、

子ども時代に、キャンプやハイキングやと自然の中で遊んだ子どもほど、

自然環境について、より「大切にしたい!」という気持ちを持っている、とのこと。

 ( Wells, Nancy M. and Kristi S. Lekies. (2006). “Nature and the Life Course: Pathways from Childhood Nature Experiences to Adult Environmentalism.” Children, Youth and Environments 16(1): 1-24. より)

 

そりゃそうですよね。

自然が、子ども時代の楽しい思い出の宝庫なわけですから。

次世代にも、伝えてやりたいなと思うでしょうね。

 

 


2.「環境リテラシー」アップ

米国をはじめとする研究者、教育者、ビジネスリーダー、政治家が

「21世紀に必須ですよ!」とする「21世紀型スキル」の中に、

「環境リテラシー」があります。

 

「21世紀型スキル」を提案する団体「P21(Partnership For 21st Century Learning )」によると、

「環境リテラシー」とは、

「・特に空気、気候、土地、食物、水、エネルギー、生態系との関係において、環境と環境に影響を与える状況と条件についての知識と理解

・社会が自然界に与えるインパクトについての知識と理解 (例えば、人口増加、人口開発、資源省比率など)

・環境問題の調査研究や分析、そして効果的な解決策についての正確な結論付け

・環境問題について個々人そして集団で行動を起こすこと(例えば、グローバルな活動に参加すること、環境問題についての行動をインスパイヤーするような解決策をデザインすることなど)」

http://www.p21.org/about-us/p21-framework/830より)

とのこと。

 

つまり、

人間の営みや社会のあり方が、

生態系などの自然環境にどんな影響を与えるのかを理解し、

行動を起こす力ですね。

 

21世紀は、世界中の国々が力を合わせ取り組まないことには

解決できない環境問題やエネルギー問題がたくさんあります。

「環境リテラシー」は確かに、これからを生きる子ども達にとって、

大切なスキルになってきますよね。

というか、生存のためにも、必要不可欠になるのでしょうね。

 

「環境リテラシー」を培うための一歩としても、

子ども時代に自然に親しむ機会を持ち、

「自然っていいなあ、大切にしたいなあ」という気持ちを育んでやりたいですね。

 

 

 

3、子どもの発達にとってメリット盛りだくさん

 『It Mama』さんにも、簡潔に紹介してありますが、 

「・学力の要「認知力」が高まる

・21世紀を生きるための必須スキル「創造性」が培われる

・集中力が高まり落ち着く(注意欠陥や多動の緩和)

・身体の健やかさが促進される

・ストレス低減などメンタルヘルスが向上する」

 

『オールアバウト』にも、個々の研究についてより詳細にまとめてあります。

・自然が子供に与える影響とは?自然を楽しむ10の工夫

 

認知力や創造性は、上のような実験調査なくして

「こうしたからこう」といった分かりやすい効果をはかることはなかなか難しいわけですが、

身体面&メンタル面へのベネフィットや「落ち着く」というのは、

私自身も、実生活の中で実感できますね。

 

 


5.自然環境は「敏感な子にもよいんですよ」とされますね

こちらのセラピストさんもそうですが、

ハイリーセンシティブチャイルドの支援に取り組むセラピストによる「HSCが健やかに育つ7つのヒント」

他にもHSCについての英語のウェブサイトでもちょこちょこと「自然の中で過ごすといいですよ」というアドバイスをみかけます。

 

ここからは全く持って私自身と子ども達が感じていることですが、

無意識的にも意識的にも、細かなことまで敏感に感じ取りやすい敏感な子にとって、

自然環境は、5感などの感覚を「ほどよく調整」してくれるんじゃないかなということ。

 

例えば、視覚について。

シュタイナー教育では、建物に直線や直角だけでなく、

曲線を用いるようにするといいますが、

それは、「子どもの感覚や感性にとってより無理がないから」

とウォルドルフの先生に聞いたことがあります。

メキシコのFairy Tale Strawbale Cottage

 

 

自然環境には、人工物のような直線や直角ってないんですよね。

例えばこの写真みてみてください。

 

背景の木々や葉に対して、

「人工物の柵」がいかに直線で直角か。

 

また

葉や枝は常に揺れ動き、

太陽の光も空の色も雲の形も、常に微妙に変化し続けているのに対し、

「人工物の柵」は、いかに静態的か。

 

人工物に囲まれてばかりの状態って、

感覚も不自然に「はりっぱなしだったり、緩みっぱなし」

だったりしやすいんじゃないかな、

そうしたことが、無意識レベルにも影響を与えることって、

特に敏感な子の場合あるのかもしれないなと。

 あくまでも私達の感覚です。

(・「自然ってなんでヒトの心身によいと思う?」と子供たちと話し合い、敏感な子に自然体験がススメられるわけ
 
人工物と自然の違いを写真を見ながら感じてみよう

 

 

それでもとにかく、「敏感な子」にとっても、多くの人にとっても、

自然は、メンタルヘルスや身体の健やかさにとっていい、

というのは、科学的にも明確なこと。

自然に触れるときを、取り入れていきたいですね。

 

「都会暮らしで難しい」という場合も、

記事でも紹介したように、

自然の映像や、街路樹なんかをみるだけでも、

メンタルが健やかになるという研究もありますから、

窓際でハーブを育ててみるとか、空を見上げるだとか、

「身近な自然」に触れるひとときを散りばめていくのも手ですね。

 

ということで、

上に書いてきたようなこといくつかが、コンパクトにまとまってます。

興味のあるかた是非どうぞ!

 ・「子どもと自然とのふれあい」は科学的に証明されたメリット多数! #10

 

みなさん、緑を空を見上げる日を!