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石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

IMF世界経済見通し(2025年4月):トランプ関税で大幅減速の世界経済(2)

2025-05-03 | その他
(安定成長を続けるインド、成長率4%に落ちた中国!)
2.主要国の2022-2026年GDP成長率推移 
 日本、米国、中国、インド及びサウジアラビア5カ国に全世界を加えた2022年から2026年まで5年間のGDP成長率の推移を見ると以下のとおりである。

 まず2022年の実績成長率はインドが7.6%と最も高く、これに次ぐのがサウジアラビアの7.5%であった。中国は世界景気回復遅れの影響で全世界平均の成長率(3.6%)を下回る3.1%にとどまり、米国は2.5%、日本は5カ国の中で最も低い0.9%であった。

 この順位はサウジアラビアを除き5か年を通じてほぼ変わらない。インドの成長率は、7.6%(2022年)、9.2%(2023年)と2年続けて高い水準を維持した。2024年以降2026年までは6%台前半にとどまっているが、それでも中国、米国、日本に比べ安定して高い成長率を達成している。

 インドに次いで成長率が高いのは中国である。同国の5か年間の成長率は3.1%→5.4%→5.0%→4.0%→4.0%であり、2022年以外は世界平均を上回る成長率を示している。但しかつてのような高度成長は望めず、現在はほぼ4%を維持している。

 サウジアラビアの成長率は7.5%(2022年)→▲0.8%(2023年)→1.3%(2024年)→3.0%(2025年)→3.7%(2026年)と毎年変動が激しい。同国のGDPは石油が太宗を占めており、世界の石油需要と価格に左右されることが原因と考えられる。

 米国と日本はインド、中国よりもかなり低い成長を余儀なくされており、2022年以降は米国は2%前後、日本は1%前後の成長率にとどまっている。両国の5か年の推移を見ると、米国は2.5%(2022年)→2.9%(2023年)→2.8%(2024年)→1.8%(2025年)→1.7%(2026年)であり、日本は0.9%(2022年)→1.5%(2023年)→0.1%(2024年)→0.6%(2025年)→0.6%(2026年)である。

(続く)

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