(英語版)
(アラビア語版)
Part I:「イスラエル、イラン核施設を空爆す」(102)
第35章 虚空に消えた「ダビデの星」(3)空中爆発する小型核弾頭(4/4)

『アブダラー』の首からはずれ宙に漂うロケット。小さくて丸い円盤状のロケットは爆発の衝撃で新たな動きを始めた。超高温の気流がロケットに迫ったが、爆風に吹き飛ばされたおかげで内部が高熱に晒されることはなかった。核爆発のエネルギーが重力圏を脱出するに十分なスピードをロケットに与えた。こうしてロケットは地球を背に宇宙へと飛び立った。
重力圏を脱して宇宙に飛び出したロケット。その軌道は正確にある方向を目指していた。そしてロケットの内部には真空と超低温の宇宙空間で冬眠状態に入った或る生命体がひそんでいた。その生命体は長く果てしない故郷への旅路についたばかりであった。
(Part I完)
荒葉一也
(From an ordinary citizen in the cloud)
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