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http://mylibrary.maeda1.jp/0559MajorEneosIdemitsu2021.pdf
2.売上高利益率 (続き)
(コロナ禍の影響少なく2年連続で利益率が向上したENEOS/出光!)
(2)2018年(度)~21年(度)売上高利益率の推移
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-5-13.pdf 参照)
2018年(度)から2021年(度)までの4年間の売上高利益率の推移を見ると、メジャーズと邦系2社の動きは大きく異なる。即ち、メジャーズ5社は2020年にいずれも利益率が大幅なマイナスに落ち込んだのに対し、ENEOS及び出光は2020年度、21年度ともプラスであり、しかも2年連続で利益率が向上していることである。
具体的に年(度)の推移を見ると、2018年(度)はChevronが9.3%で最も高い利益率を示し、以下ExxonMobil(7.2%)、Shell(6.0%)、TotalEnergies(5.5%)、bp(3.1%)、ENEOS(2.9%)、出光(1.8%)であった。2019年(度)はChevronの利益率が急下降(2.1%)したが、その他メジャーズ4社はほぼ横ばいであった。これに対してENEOS/出光両社は共にマイナスとなっている。これは先に「利益」の項でも触れたが、2020年初にコロナ禍が始まり、同年1-3月に大きな損失が発生しており、4-3月決算の邦系2社に影響したためである。
2020年(度)はコロナ禍が企業業績を大きく圧迫しメジャーズ5社を直撃している。利益率もbp(▲18.6%)を筆頭にExxonMobil、Shellは▲12%台、Chevron、TotalEnergiesも▲5%台の損失率となった。しかし邦系2社は原油価格の製品価格への転嫁を認める政府のエネルギー政策のおかげで損失を出さずプラスの利益率となっている。
2021年(度)は原油価格が回復、メジャーズ各社の利益率はいずれも2018年を上回っている。ENEOS/出光の2社は原油価格の転嫁に加え円安により在庫評価が高くなったことにより、前年度を上回る利益率を達成している。
(続く)
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