(注)本レポートはマイライブラリーで一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0448OilMajor2018-2ndQtr.pdf
2018.8.3
前田 高行
スーパーメジャーと呼ばれる五大国際石油企業(ExxonMobil、Shell、BP、Total及びChevron)の4-6月期決算が相次いで発表された。ここでは売上高、利益(総合及び上流部門、下流部門)、売上高利益率、設備投資および石油・天然ガス合計生産量について各社の業績を横並びで比較するとともに各社の四半期決算の推移を検証する。
決算の詳細は以下の各社のホームページを参照されたい。
ExxonMobil:
https://news.exxonmobil.com/press-release/exxonmobil-earns-4-billion-second-quarter-2018
Shell:
BP:
https://www.bp.com/en/global/corporate/media/press-releases/second-quarter-2018-results.html
Total:
https://www.total.com/en/media/news/press-releases/second-quarter-and-first-half-2018-results
Chevron:
https://www.chevron.com/stories/chevron-reports-second-quarter-net-income-of-3-4-billion
なお前期(2018年1-3月期)及び2009年から2017年までの通年の業績比較は下記レポートを参照されたい。
http://mylibrary.maeda1.jp/SuperMajors.html
1. 五社の4-6月期業績比較
(表:http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-22.pdf 参照)
五社を横並びで前年同期と比較すると売上高、総合利益及び天然ガス生産量ではShellがトップである。しかし設備投資、原油生産量および原油と天然ガスを合計した生産量の各部門ではExxonMobilが、上流及び下流両部門の部門別利益ではBP、売上高利益率はChevronがトップである。今期は各社とも売上及び利益が大きく伸びている。原油生産量ではExxonMobilがずば抜けて大きく、天然ガス生産量ではShellが他の4社をしのぎ最も多い。
(売り上げは各社とも前年同期比で3割前後の増収!)
(1) 売上高(図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-51.pdf 参照)
2018年4-6月の売上高は5社ともに前年同期に比べ3割前後の増収である。各社の原油・天然ガス生産量はExxonMobil及びShellは前年同期を下回り、BP及びChevronも微増に終わっている(本稿下記参照)。従って売り上げの上昇は原油天然ガスの価格がアップしたためと考えられる。因みにShellの決算資料で見ると、昨年第2四半期はバレル当たり平均45.62ドルであったものが、今期は66.09ドルに上昇している。2011年あるいは2012年のピーク時には年間平均価格が100ドルを超えたが、昨年第2四半期は4割、今期は6割まで戻っている。原油価格の上昇がそのまま各社の売上高の増加に反映されたと言えよう。
各社の売上高および対前年同期の増加幅は、ExxonMobilが735億ドル(27%増)、Shell968億ドル(34%増)、BP 754億ドル(34%増)、Total 525億ドル(32%増)、Chevron 422億ドル(23%増)であった。
(続く)
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