Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

にっぽん男優列伝(339)矢崎滋

2016-08-31 00:10:00 | コラム
47年9月2日生まれ、68歳。
東京出身。

だいぶあとになって知ったことですが・・・
俳優・矢崎滋(やざき・しげる)さんを知る前に、自分は、矢崎さんのお父さんに「無意識に」触れていました。

矢崎源九郎というひとは、アンデルセンの童話を翻訳していたからです。



驚きましたねぇ。
そんな父親の鋭い言語感覚に畏怖にちかい感覚を抱いた矢崎さんは、父親と同じ世界を志すか迷った時期もあったといいいます。
ただ、あまりにも父親が天才に過ぎて、諦めたのだとか。(それでも後年、マイケル・ケインによる演技論の翻訳をしたこともあります)




舞台とテレビの印象が強く、実際、映画のキャリアは少ないですが、個人的には『眠らない街 新宿鮫』(93)の演技が印象的ですね。

「―たった5年か。ひとごろしの道具を作って」

鮫島(真田広之)の同僚を演じ、物語に説得力を与えていました。


※こんなに若いころから、このCMやっていたのか~




<経歴>

東京大学(!)文学部英文学科を中退。

68年に劇団四季に入団、基礎から演技を学ぶ。

顔は「ややコミカル系」ですが、「実際に居そう」ということで、刑事役が多いです。
なんとなく、分かりますよね。


映画俳優デビュー作は、藤田敏八が監督した77年の『横須賀男狩り 少女・悦楽』。

それにしても。
このころのピンク映画のタイトルは、救いがないほどに「ド」直球で、かえって清々しいですよねぇ。


『希望ヶ丘夫婦戦争』(79)、『夜叉ヶ池』(79)、
『おさな妻』(80)、『ひめゆりの塔』(82)、『魚影の群れ』(83)、『ときめきに死す』(84)、 
『ミンボーの女』(92)、『手紙』(2002)、『ウィニング・パス』(2003)。

そう、主な映画キャリアは、この程度。

でも。
これ以上の映画キャリアを築いていても、映画ファンに知られていない俳優さんが居ます。

翻って。
矢崎さんは、「この程度」でありながら、ほとんどの映画ファンに名が通っていますよね。


テレビドラマやCMでの認知度によるもの―なのかもしれませんが、もう少しスクリーンに登場してほしいなぁ、、、と思っています。


次回のにっぽん男優列伝は、八嶋智人さんから。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『黒くなれ! + 8月コラムの目次』
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2 コメント

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お父様のことも (夢見)
2016-08-31 09:25:22
矢崎滋さんがマイケル・ケイン著の御本を翻訳されていることも知りませんでした

驚きました

随分 とぼけたお顔(ごめんなさい)なさっているのに

映画より 連続ドラマなどの役柄が浮かびます
こんばんわ~!(^^)! (ゆみ)
2016-08-31 19:30:42
矢崎滋さんの名前は私でも知っています。
何かどもりのような話し方をする印象がありますが、頭の良い方なのですね。

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