Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(327)

2020-04-16 00:10:00 | コラム
のっ「ぽ」→「ぽ」ーらんど(ポーランド)

ポーランドとカナダ出身の映画監督は侮れないよ―これ、専門学校時代の自分の口癖のひとつ。

そのことばにウソはないけど、なんかイヤな青年だな苦笑

シネフィルを鼻にかけているっていうかね。



ポーランドの映画なんて、よほどの映画好きじゃないと観ないんじゃね? などと思われがちだけど、知らず知らずのあいだに観ているひとも多いんじゃないかな。

以下、このひとたちをおさえておけばまちがいない「ポーランド出身の映画監督5選」。

問題があるとすれば、すでに3人が鬼籍に入り、存命であったとしても高齢であること。

そう、若い野心的な映画監督が育っていないようなのね。



アンジェイ・ワイダ、享年90歳



戦う映画監督として信奉者は多い。

なんといっても『灰とダイヤモンド』(58)だと思う、タイトルがすべてを物語る反戦映画の名作。

ほかに、『大理石の男』(77)や『コルチャック先生』(90)など。


クシシュトフ・キェシロフスキ、享年54歳

知性的な映画を映像美で撮るひとで、とくに日本で愛された。

これから・・・っていうときの訃報でショックを受けたなぁ。

代表作は『ふたりのベロニカ』(91)、
そして、『トリコロール』の3部作(93~94)。




イエジー・スコリモフスキ、81歳

「冬眠」時代を設けているので、監督作は多くない。
ただ、カムバックしたあとも鋭敏さは失われず、若いひとは熱狂するのではないかな。



代表作は『早春』(70)、『アンナと過ごした4日間』(2008)、『イレブン・ミニッツ』(2015)。


ロマン・ポランスキー、86歳



殺人事件の遺族になったと思えば、レイプ事件の加害者になったり。
私生活では「いろいろ」問題のあるひとだが、創る映画はハズレなし。

そういう意味では語りがいのある映画監督であり、そのうえで「たいへんに厄介」なひとなのだった。

代表作は『ローズマリーの赤ちゃん』(68)、『チャイナタウン』(74)、
そして、みんな大好き『戦場のピアニスト』(2002)。


アンジェイ・ズラウスキー、享年75歳

よい意味で、狂人。
繰り返すね、よい意味で。

このひとのすごさは、『ポゼッション』(81)を観れば分かる。




あすのしりとりは・・・
ぽーらん「ど」→「ど」きゅめんたりー。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(328)』
コメント
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