Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

白百合

2015-08-13 05:58:10 | コラム
花の名前を覚えられないクセして、女子に花を贈るのが好きでね。

というか。
ことばは悪いが、無難なんだよね。
花を贈れば、とりあえず外さないっていう。

ただ、そういう男子は多いだろうから、周りと差をつけるために、阿呆みたいにでかいものか、ちょっと珍しいものを用意するようにしている。

先日―。
旦那が居なければ口説いているかもしれない素敵な女子に、花を贈った。

落ち着いているひとなので胡蝶蘭でもいいが、さすがに高過ぎる。
ので、百合の花束にした。

白い百合、20輪。

いわゆる花キューピットのような、ネット注文タイプなので、どのくらいの花が届くのか分からない。
届いてびっくり、独り暮らしが使う冷蔵庫くらいのでっかいやつが届いた。

メッセージには、「○○さんファンクラブ・会員番号1番より」とある。

彼女は笑ってくれた。
うん、それでいい。
そのひとにとって、自分が忘れられない存在になってくれれば。

なんつって。


花の名前を覚えられないといっても、百合くらいは分かる。

映画ファンにとって花といえば・・・
『街の灯』(31)の名前の分からない花か、
『薔薇の名前』(86)になるかもしれない。



尤も後者はタイトルに冠せられているだけで、花はちっとも重要ではないけれども。
もっといえば、エーコの原作小説は読み応えがあって素晴らしいが、映画版は端折り過ぎて分かりづらかったかな。

ただ自分にとっては、花といえば百合だったりする。

終生の愛読書『それから』で、印象的に登場するからだろう。

朝日新聞で「再」連載中の本作も、まもなくクライマックスを迎える。


「僕の存在には貴方が必要だ。どうしても必要だ。僕はそれだけの事を貴方に話したいためにわざわざ貴方を呼んだのです」


すげーな代助。
やるなぁ代助。

真似していってみたいが、火傷するわな。

「君とエッチしたい」とヘーキでいえる男が、なにをいっているのかって話ではあるが。


それはそうと。
花は贈るいっぽうで、贈られたことはいちどくらいしかない。

寂しいという思いはない。

もらっても、すぐに枯らしてしまうだろうし。

サボテンは腐らせるし!
観葉植物まで、枯らしちゃったし!!

贈るほうも、コイツに花は似合わないと思っているところがあるのだろう。

それ正解!!

というわけで。
自分がもらうのはジッポーライターかビール券かワインか、、、そのあたりだね。


そのほうが性にあっているし、うれしい。

花はもらうものじゃなくって、贈るものなんだ。
少なくとも、キッタネー男子にとっては。。。






…………………………………………

明日のコラムは・・・

『「ビックル」って、なかなかに珍しい苗字なのである』
コメント (2)
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