季節の花と言葉の花束

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季節の花「女郎花(おみなえし)」

2017-09-27 04:24:13 | 暮らし
名言名句(16)

「鰯雲(いわしぐも)人に告ぐべきことならず」 加藤秋邨

鰯雲は仰いでいると、様々な想いが湧いてきます。

「告ぐべきこと」がいったい何なのか、それはきっと、

自分の胸の中にじっと秘めておきたいことがらなので

しょう。人には、必ずこういう状態にぶっかることが

あります。他人には決して言えない、自分一人の秘め

ごとは、悲しみの色合いで、いつまでもそっとしておき

たいものです。鰯雲は「広辞苑」第三版によると「巻積

雲または高積雲で、高度五千~一万三千メートルに生ずる。

鯖雲・鱗雲・羊雲とも呼ばれ、漁夫は鰯大漁の兆しとする」

とあります。秋を感じさせてくれ鰯雲は、いろんな俳句に

詠まれていますが、秋邨のこの俳句ほど、実感のある句は

少ないでしょう。

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月から咲いている花「女郎花(おみなえし)」

開花時期は、 7/ 5 ~ 10/10頃。
・黄色い清楚な5弁花。
 山野に生える。

・「おみな」は「女」の意、
 「えし」は古語の
 「へし(圧)」で、
 美女を圧倒する美しさから
 名づけられた。

 また、もち米でたく
 ごはん(おこわ)のことを
 「男飯」といったのに対し、
 「粟(あわ)ごはん」
 のことを「女飯」といっていたが、
 花が粟つぶのように
 黄色くつぶつぶしていることから
 「女飯」→「おみなめし」
     →「おみなえし」
 となった、
 との説もある。

・漢字で「女郎花」と
 書くようになったのは
 平安時代のなかば頃から、
 と言われている。


・根は漢方薬になる。

・「男郎花(おとこえし)」
 という花もあり、
 こちらは白い花。
 形はそっくりだが
 女郎花より
 「力強く」見えるとのこと。


・別名
 「粟花」(あわばな)、
   黄色い花が
   粟に似ているから。

 「思い草」(おもいぐさ)。


・8月16日の誕生花(女郎花)
・花言葉は
 「約束を守る」(女郎花)


・「手にとれば
  袖(そで)さへ匂ふ  女郎花
  この白露に 散らまく惜しも」
   万葉集 作者不詳

 「女郎花 秋萩凌ぎ さを鹿の
  露分け鳴かむ
  高円(たかまど)の野そ」
   万葉集 大伴家持

 「さを鹿の
  己が棲む野の 女郎花
  花にあかずと
  音をや鳴くらむ」
   金槐和歌集 源実朝

 「ひょろひょろと
  猶(なお)露けしや 女郎花」
   松尾芭蕉



(季節の花300より)