続きです)
もうひとつ、ISA口座を開設するのを慎重にしてほしい理由があります。
ISAのPRが多くなってくると、ついつい「日本版ISA」だけに目が行きがちですが、資産形成を考えるときには使える制度や商品をトータルで考えることが大切です。例えば、原則60歳まで引き出せないという”縛り”はありますが、利用できる人は、企業型確定拠出年金のマッチング拠出や、個人型確定拠出年金を優先的に利用したほうがいいケースもあります(掛け金が全額所得控除の対象になる)。それぞれの特徴を押さえた上で、自分にとっての最適な運用方法を考えたいものです。
繰り返しになりますが、制度のスタートは来年の1月です。まずは
①自分が使える制度を調べる・整理する
②ISAの制度を理解する
③金融資産全体で考えたときに、ISAではどの商品を利用したらいいか、どう活用したらいいかを考える
その上で、口座開設をする金融機関を決めても遅くはありません。個人にとっての「全体最適」を考えることが大切であって、「日本版ISAありき」ではないと思うのです。ましてや、現段階では「どの金融機関がISA対応をするのか」「ISA口座にどんな商品が入れられるのか」がまだわからないわけですから…。
誤解してほしくないのですが、ISA口座を開設するな、といっているわけではありません。金融機関選びは、じっくり検討してからにしましょうね!ということです。
<ご参考>
3/22(金)にk2k2東京主催で、個人投資家さん向けに「日本版ISAの勉強会&意見交換会」を行いました。金融庁の方から日本版ISAについて説明、次いで、質疑応答と意見交換を行いました。参加された方がブログでその時の模様を書いていますので、ご紹介します。
●"いい投資"探検日誌 form 新所沢「日本版ISAの勉強会&意見交換会に参加しました」
●セルフ・リライアンスという生き方「日本版ISA勉強会に参加しました」
●rennyの備忘録「日本版ISAを利用して非課税期間の恒久化を実現させよう!」
●セルフ・リライアンスという生き方「日本版ISA勉強会に参加しました」
●rennyの備忘録「日本版ISAを利用して非課税期間の恒久化を実現させよう!」
おっしゃる通り、自分が使える制度を「トータルに」理解したうえで、焦らずじっくり検討することが大事ですね。
今年の1月に絶対口座を開いていないといけない、ということもないですし、状況を見極めて判断しようと思います。