続いて、Q&Aです。
――NISA口座の口座獲得目標、拡大の秘策は?
A(中野さん)目標は1万5000口座。現在、申込は8000口座程度。口座保有者6万人のうち、セゾン投信だけで資産形成を行っている人たちは約3割いるので、その方たちには口座を開いてほしい。
――コモンズ30ファンドについて。今期、成績がよくないが、さわかみファンドと入れ替えたのにどう思っているのか? 当初の姿勢と変わってきているようにも感じるが…。
A(瀬下さん)コモンズ30ファンドについては再デューデリ(=デューデリジェンス。投資対象に十分な価値があるのか、リスクは等々を詳細に調査すること)をしているところ。比率も若干(期首から)下げている。
変わっているところと変わっていないところがある。変わっていないのは銘柄選定。第7期下がっているのは、銘柄選択によるもの。例えばコマツなど環境がよくなかったものもある。変わったのはアセットアロケーションの仕方。現金の比率を変えるようになっているし、当初(組入銘柄への)均等投資だったものが銘柄によってウエイトをかけるようになっている。選定時には均等投資だったのが変わってきた。ファンド選定で重視しているのは「説明の一貫性」。そのため、再デューデリをしているところだ。
<2014.04.21追記>
瀬下さんが「再デューデリ中」と答えていたコモンズ30ファンドですが、2014年3月度の運用レポートでその結果について記載されています
→「コモンズ30ファンドについては…(省略)…資産配分の役割が大きくなったことなどが、達人ファンドの運用方向性と異なると判断に到り、一旦全て売却することと致しました」。
<参考>セゾン資産形成の達人ファンド 2014年3月期運用レポート(簡易版)
Q達人ファンドの運用報告書の「当期の投資スタンス」に「投資先ファンドの状況を勘案しながら資産配分を行いました」とあるが、具体的にどういうふうに考えて、どう決めているのか?
A(瀬下さん)ファンドについては、四半期に1回、当初決めた比率のままでよいかを検討している。具体的には「(ファンド)マネジャーの評価」。定量評価も行う。
では、そもそもの資産配分はどう決めているか。時価総額をみつつ、不人気の市場を厚めにしたい部分もある。逆バリの運用。今期は後半、新興国の比率を増やした。
Q達人ファンドの投資先のファンドも含めた(実際にかかった)総コストを教えてください。
A(瀬下さん)マンスリーレポートにも記載しているとおり、実質的な信託報酬は「年1.3%±0.2%(概算)」。実際には売買手数料なども加えたものが正確な数値だが、現時点ではそこまでは細かく出せない。ただ、投資先にファンドは(銘柄を)頻繁に売買しないし、売買回転率が100%を超えるものは投資先のファンドには入っていない。
A(中野さん)コストの開示について、重要性は認識している。エクスペンスレシオの開示なども検討していきたい。
続く…