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ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

『敗者のゲーム-金融危機を超えて』を読み解く

2011-05-10 09:49:08 | リンク
日曜日に『敗者のゲーム 原著第5版』刊行記念 「チャールズ・エリス著『敗者のゲーム-金融危機を超えて』を読み解く」というセミナーに行ってきました。スピーカーはI-Oウェルス・アドバイザーズ代表の岡本和久さん。参加者には「敗者のゲーム」がプレゼントされましたが、私は購入済だったので、こちらは次回「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ(東京)」のプレゼントにしたいと思います。

「敗者のゲーム」をサブテキストにしながら、岡本さんが基本的な考え方を100分にわたり解説していくれるという贅沢なものでした。
年金運用に従事していた岡本さんと、当時年金コンサルだったチャールズ・エリスが会って話をした時のエピソードなども面白かったです(まだ他でもセミナーがあるかもしれないので内容は伏せておきます)。

内容は
- 敗者のゲームとは?
- リスクとリターンを学ぶ
- インデックス運用のメリット
- 運用は複利とA・R・Cで十分
- 簡単「和風」資産運用法

図解を駆使して分かりやすく説明したり、データを検証したり。この辺の内容は「本の何ページ~書いてあるよ」というのも指摘してくれるので、よい復習になりました。中でもインデックス運用の理論的変遷のくだりはよくまとまっていて、本を読んだことがない人でもよくわかる内容でした。

具体的には
「Phase1/効率的市場仮説とランダム・ウォーク」
「Phase2/敗者のゲーム理論」
「Phase3/アクティブ投資の算術論」(アクティブ全体を合わせるとインデックス=市場全体。そこからコストが引かれるからアクティブ運用全体ではマイナス・サム)
となります。

今回の第5版は(リーマンショックを受けて)個人投資家向けの助言の章を新たに加えています。以前読んだ方も、未読の方も、改めて目を通してみると新たな発見があるかもしれません。

質疑応答についてはまっきーがまとめてくれているので、そちらをご覧ください。
・まっきーの議事録