おなじみトーハクで開催中の「やまと絵」展、さほど心を動かされていなかったのだが、実は絵巻がたくさん出ていると知って急に行きたくなった。
今回予約が必要なのは週末だけ。平日のお昼頃なら適度な人の入り。
はじめさほど興味がなかったのは「やまと絵」と言えばこんな風景画を思ったから。
これは屏風絵だが、ぺろっとした山水が広がる景色、確かに中国の山水画とは違う日本の景色だが面白みもあまりない。
が、平安時代ごろからの絵巻物となるとこれは大好物。
源氏物語絵巻などもごく一部だが出ているし
信貴山縁起絵巻は米蔵や米俵が空を飛んで、お話は知らないけれど追いかける人々の表情を見るだけでこちらまで笑いたくなる。
さらに好きなのは百鬼夜行絵巻とか地獄草紙、病草紙。
おどろおどろしい景色を描きながらなんともコミカルで、日本の漫画やアニメはこういう絵巻のDNAを受け継いでいると思うのだ。
繊細な絵がほとんどなので会期中、展示替えが多いようだが、ちょうど見ることができた中で圧巻だったのは源頼朝の有名な肖像画。
こんなに大きかったのか、と驚くほどのサイズで、その端正な表情と共に大迫力。
昨年の東博150周年記念の国宝展もすごかったが、今回のこちらも国宝、重文だらけですごいクオリティー。
細かい絵巻物など息をつめて見るので、混雑と言うほどの観客ではないとはいえ列はなかなか進まず、観覧には時間がかかる。
この後は別の博物館にはしごしようと思っていたが、精が尽きてしまった。
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