ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

獺祭のこと

2016年06月16日 | 酒と料理と
未だに余震がある中で、本震から2ヶ月目の今日。
酒の話を地震後のブログ再開に持ってくるとはと何事かと、お叱りを受けるかもしれませんが、
少しは余裕が持てるようになったと、お許し下さい。

先日東京駅に行く機会があって、在来線から新幹線に乗り継ぐ場所に来た。
JRジパングクラブに入会しているので、
その特典を使って、仙台までの新幹線チケットを3割引で購入するのだ。
ジパングクラブの会費は3,000円だが、新幹線を1回使えば会費は回収できる。

それはさておいて、そこの地下にショッピング街があって、
お土産や弁当を売っている。
昨夜、タイ料理を肴に友人夫妻と飲んだので、あまり食欲がない。
ぐるっと1周して、結局柿の葉寿司の6個入りを車内の昼食弁当として購入。

会計を待っている途中外に目をやると、ガラス越しに通路向かいの酒屋の棚が見える。
柿の葉寿司を下げてその酒屋に入ってみると、「獺祭等外米23」という瓶がある。
えっ、今最も手に入りにくい酒の一つ「獺祭」が、しかも等外米というのは何だ?

瓶を手に取ってみると、くず米として処理していた山田錦を使って造った酒だ。
等外米なので、23%精米にもかかわらず、大吟醸表示はできないらしい。
また、等外米で造った酒は足が速いので、3ヶ月くらいで味が落ちるということだ。
そういった話を店員のお兄さんから聞きながら、ムクムクと飲んべえのスケベ心が頭をもたげる。
これで2,500円なら御の字だろう。仙台で仲間たちと一緒に飲むべえ、と1本手に取る。



で、飲んだ話。
仲間の一人に獺祭に詳しいのが一人いて、それでもこの瓶は初めて目にするらしい。
日本酒好きが4人いて、皆の感想はほぼ一緒。
旨い!
香りは結構華やか、すっきりと流れて、だがそれほど辛くはない。
う~む、獺祭恐るべし。
等外米で酒を造るという発想、それをこのレベルまでの酒にする技術、
昨年大きな工場を造ったからできることなのか。

東北には3泊4日して、そのうち一晩は、山形市で十四代を8種類ほど飲んで東京のその店に帰ったが、
残念ながら、獺祭は既に姿を消しておりました。
当然です、私が買ったとき既に3本しか残っていなかったのだから。
十四代のどの酒よりも印象に残った「獺祭等外23」。
今度はいつ出るのか。なにぶんにも、賞味期限3ヶ月という規格外の酒ですからね。
しかも獺祭というメジャーブランドですから、無理かな。
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