ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

カンボジアの田舎に行ってみよう 3

2015年11月28日 | カンボジア2015
2015年10月31日
今日は1日ケップを満喫する予定。天気晴朗波静か也。

朝食所はクラブマーケットに行って探すしかありません。
朝7時過ぎというと、まだまだ開いてない店が多く、
特にレストランは観光客相手ですから10時過ぎくらいでないとやっていません。
まだ準備中ではありますが、ローカルレストランらしき店で、「入っていいか?」と問うと、
ちょっと躊躇ったあと首を縦に振りました。

「クイッテウ(カンボジアの代表的な麺料理)」と言うと、OKが出ました。
麺らしきものが店先にあったので、これなら大丈夫だろうとの予想通りでした。
2ドルと、若干高い料金でしたが、朝食を抜くよりはましです。
カンボジアに限らず、東南アジアの麺料理はまずハズレはありません。



腹くちて宿に帰り、バイクを借りることにします。
1日6ドル(ガソリン代込み)で、ホテルで手配してくれます。
今回は用心のために国際免許証を持参しました。
カンボジアは、日本同様ウィーン条約加盟国なのです。ま、免許証がなくても、全然OKなんですけどね。

車種はスクーターで、オートマティックでないとギアの踏み方がよく分からないのです。
カンボジアではオートマのバイクは1~2割くらいでしょうか。
へにゃへにゃのヘルメットを被って、颯爽と出かけます。

最初は、ミニバンでケップに来るとき通った道を戻り、ケップマーケットに行ってみます。
地元のローカル市場です。大まかな地図はグーグルで調べてプリントしてあります。
宿から10キロはありません。車の通行量はたまに通るくらいで、楽勝です。


海の中のモニュメント。ケップ=蟹

市場には、肉・魚・野菜・果物・日用品等々、だいたいのものは揃うようです。
ここに来るまで、ほかに店らしきものはなかったので、みんな市場で買うんでしょうね。
クラブマーケットはカニを始めとした海産物だけで、
観光客が主な対象なので、少々お高い設定ではないかと思います。


ケップマーケット

果物のランブータンを1キロ1ドルで購入。
こんな片田舎の小さな市場でも、外国人と見ると、料金をドルで言ってきます。
「ブオンポアン?」と言うと、売り子の娘さんが嬉しそうに頷いてくれました。
「4,000リエル」と、カンボジア語の数字を言ったからでしょう。

これより先には行かないので、帰りは何かありそうな所に寄りながら帰ります。
結構無駄な公共事業と思われる建造物があります。
どこの国でも一緒ですな。


ケップ博物館だそうです。人影はありませんでした。


プノンペンの独立記念塔と全く一緒では?

いろいろ寄って、それでも10:30にはビーチに帰ってしまった。
広場にある食堂で茶でもしようかと行くと、昨日のトゥクトゥクの兄ちゃんに会いました。
「明日10時に行くから」と言うので、
「このバイクでカンポットに行くことにしたから、来なくていい」と言うと、
えらく悲しそうな顔になって、言葉も出ない状態です。
「ジョークだよ、明日待っているから」と言うと、破顔一笑。

広場にある食堂で、アイスコーヒーwithミルクを飲むことに。
暑くなってきた時間帯には、このベトナム風アイスコーヒーは堪えられません。



これで1時間は暇つぶしできます。
ポリス2人も含んだ隣のテーブルの客たちは賑やかです。
こんな所でサボってていいの?って、いいに決まっているよね。カンボジアだし、おまけにケップだし。

昼にはまだ早いので、カンポットへ通じる道を北に行きます。
途中テントを張って、賑わっているところがあります。
「写真を撮っていいかと」聞くと、快くOKしてくれました。
何のイベントかと訊きますが、言葉がよく通じません。
あとで分かったことによると、法事の集まりのようです。
日本の法事と一緒で、初七日や四十九日等、何回かあるらしいです。


故人に手向ける飾りでしょうか

さて、そろそろ昼です。クラブマーケットも賑わっている時間帯でしょう。
なるべく強突張りな感じでない女性を選んで、1キロ7ドルで購入。
できるだけ大きいのを選びましたが、ワタリガニなのでガラは小さいです。
カニを買うと、その場で食べるときはボイルするところに連れて行ってくれます。
タダじゃあありません。ボイル代1ドルです。

ボイルしたカニを持ち帰り、昨日飲み残した赤ワインで部屋食です。
生きたカニのボイルは新鮮です。足は小さいのであまり食べるところはないですが、
本体の身とカニ味噌は絶品です。





市場ではアイルランド人の青年がサトウキビ汁を片手にカニを堪能していました。
アメージングなんて言いながらむしゃぶりついておりましたよ。

4:00頃から再びバイクで出かけますが、ケップは本当に何もないのです。
国立公園の山の方に行ったところ、途中からはトレッキングの道になっていて、
バイクでは行けません。おまけに入山料を取ります。


ビーチと坊さん

引き返してまたぞろビーチまで行くものの、日陰でぼんやりしているのが関の山です。
無為こそ有益なれ。最近の旅行のスタイルです。

5時過ぎには宿に帰って、バイクを返し、5:30のサンセットを見て、そのまま昨日のキムリーレストランに行きます。


追い込み漁でしょうか水面を叩いて回る漁師さん






蟹籠と夕陽

イカの炒め物と焼きそば、アンコールビアで10.5ドルでした。


ところで、今日の午後、クラブマーケットで写真を撮りましたが、
体の不自由そうな老人が物乞いをしておりました。
少額のリエルが数枚あったので、彼の前の茶碗に入れておきました。
そのとき思ったのです。

今まで、旅行中に物乞いの人に会うことは度々ありました。
そのとき、「この国の、こういう状況を解決するのはこの国の人なんだ」と考え、
「私が今取るに足りない金額を恵んだとしても何の解決にもならない」と思い、
私は彼らを見ないようにしてきました。これは一面の真実ではあります。

でもふと思ったのです。自分はなんと近視眼的な視野しか持っていないのだろうか。
確かにこの国の問題ではあるが、自分も住むこの世界の問題でもあるのだということ。
取るに足りない金額であっても、切羽詰まるほどの状況で毎日を暮らしている人には、
決して取るに足りなくはないんだということ。

彼らの人生をどうにかできるほどの金額を渡すことはできない。
だけど、今夜の家族の一食の足しくらいにはなるかもしれない。
それでいいじゃないか、1キロのカニを一度に食べられるほどの旅をしているじゃないか。
出会った人の不幸を見ぬふりをするのはもう止めよう・・・と。
コメント (2)
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カンボジアの田舎に行ってみよう 2

2015年11月26日 | カンボジア2015
2015年10月30日 
今日はケップへ移動。ケップはプノンペンから南西にある海岸の村です。
カニの町として有名で、観光客用のバンガロー宿などが多くあります。

宿は朝食付きでなかったので、セントラルマーケットに行って見ました。
7時過ぎだが結構賑わっています。
西側入り口通路の右側に、いくつか食事を提供しているところがあって、
そこで食べている人の丼にはお粥が入っている。
これだこれだ。おばちゃんに丼を指さして、「これちょうだい」
大変美味でした。


セントラルマーケットの食べ所

お粥、美味しそうでしょう。5,000リエル

しばし宿で休憩して、9:00にチェックアウト。
ソリヤバスターミナルでミニバンを待つ。9:30過ぎに来たので乗り込みます。
バスが来たら案内の放送があるのだが全く分かりません。
窓口付近にいるスタッフに聞くしかないのです。
ま、結構親切に教えてくれます(英語で)。


ミニバンは楽です

16人定員のミニバンに、乗客は7人でした。
大型バスに比べて、3ドルほど高い分快適で、おまけに途中での乗降客がいないので早く着きます。
9:40出発するが、プノンペン市内は相変わらずの渋滞。
早めに手を打たないと、この渋滞は今後いろんなところに支障を及ぼしそうです。

郊外に出ると、ミニバンはかっ飛びます。
11時頃トイレ休憩があり、運転手はお食事。
アイスクリームを買って、プノンペンから実家に帰っている学生さんとバイク談義。
なんと、90CCくらいのHONDAに若者3人乗りで去っていきました。あかんやろ。


休憩所から見た国道は全線舗装で快適です

だいたい定時の13:00にケップに着きました。
ミニバンは、カンポット・ケップ行きのバスで、
実はカンポットの方が近いのだけれど、ケップを経由して、カンポットが終点です。
なぜなら、ケップは蟹が捕れるという一点を除いては本当に何もない田舎だからです。
ここを終点にしたら、運転手の泊まるような宿もないからでしょう。
カンポットは桁違いに賑やかな町です。

ケップのバス発着所はビーチのそばのロータリー付近です。
店が何軒かあって、ちょっと賑やかしいのですが、人はあまりいません。
ここで私ともう一組の4人が降りました。
さっそくトゥクトゥクドライバーがやってきます。

「どこに泊まるか?」定番の声かけです。
宿の名前を告げると、「2ドル」と言います。
「馬鹿言うな(これ日本語)、高い。1ドルにしろ」
「いや2ドルだ」と強気です。
「じゃあ、5,000(プラムポアン)リエル(1ドル=4,000リエル)でいいや」と言っても
「2ドルだよ。ガソリン高いんだ。」と譲りません。
強烈な日差しにも負けて、面倒くさくなって、2ドルで折れました。
宿まであっという間に着いて、「やっぱり1ドルだったな」とガックシ。
元気なときなら歩きでもよかったのだが・・・・。


カモを見つけて嬉しそうなトゥクトゥク運ちゃん。人は良かったですな

宿に着いて、入る前にトゥクトゥクの運ちゃんと交渉しました。
明後日のカンポットまでのチャーターについてです。
カンポットまではバスだと2ドルくらいで行くのですが、途中の塩田をみたいと思ったので、
少々高くてもトゥクトゥクで行こうと決めていたのです。
運ちゃんは、「10ドル」と言います。「高い」と言うと、
「25キロもあるんだ」みたいに言います。
で、「途中の塩田を見たいから寄ってくれ」と言ったら、「じゃあプラス2ドル」とのたまいます。
「じゃあ要らない」と宿に入ろうとすると、「いやいや、10ドルでいいから」と。
相場なんですけどね、いかにもディスカウントしたみたいな顔をしておりました。

さて、ホテルはケップ一番の賑わい所、「クラブマーケット(カニ市場)」に至近の宿です。
ここに決めたのは正解でした。
この宿からクラブマーケットまでは夜も明かりがついているのですが、
離れると懐中電灯無しでは困るほどの道です。
トゥクトゥクも夜はおりません。バイタクがいるのかなぁ。あまり当てにはできません。
本当に街灯もない、今の日本では想像もつかないような田舎も田舎なのです。


クラブマーケットの広場、右手が海です

ホテル代は先払いの2泊48ドル。食事無しです。
早速クラブマーケットに行きます。
しばしぶらぶらして、昼は、焼き魚を買って、
近くの店でいつのものか分からないほど店先に置いてあったであろう赤ワインと、
その店のは冷えてないので、隣のバーで冷えたアンコールビアの缶を一つ買って帰ります。
部屋食で昼を済ませます。昼からワイン。贅沢な1日です。


最初4,000リエルが、3,000リエルになりました。結構大きな魚でしょう

ワインのおかげか、本を読んでる途中で眠くなり、午睡。
午前10時頃から午後4時頃までの暑さは半端なく暑いのです。エアコン部屋で過ごすのが一番の贅沢です。

6時過ぎに夕食に出ます。


雲がきれいでした。遠くでは稲妻が光っていました

クラブマーケットに10軒以上ある海鮮レストランの並びの一番端の方にある、
「キムリーレストラン」に入ります。口コミで評判のいい食堂です。


キムリーレストランの外観は結構みすぼらしい。内観も立派ではないですが

海老の炒め物、チャーハン、アンコールビア2本、12ドルです。


海老はプリプリエ美味しかったです。チャーハンは量が多くて閉口しました

地元の人はこんな高い食事は食べません。観光客専用です。

最初は私一人でしたが、時間が過ぎるにつれ、団体客(明らかにロシア人の20人ほどの団体も)が何組か入り、


そんなに見つめないで・・・。照れちゃいます


7時過ぎから多くなってきました

大賑わいとなったので、8時前には店を出ました。
帰りに見ると、他のレストランはほとんど客がいません。
キムリーの一人勝ちのようです。



さて、評判のカニは明日ゆっくり食べることにしましょう。
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カンボジアの田舎に行ってみよう 1

2015年11月23日 | カンボジア2015
まずは、シェムリアップの「SAKE BAR Anji」カルロスさん、ごめんなさい。
帰国後1週間ほど体調を壊し、それが細君にも移って、今度は細君が1週間ダウン。
と、いろいろありまして、やっとブログに取りかかれます。
これからシェムリ編までは今しばらくお待ち下さい。やっと約束が果たせます。

さて、10月29日ベトナムエアのホーチミン経由でプノンペンに着いたのは、4:30頃でしょうか。
ビザは、今回はアライバルでなく、ネットでE-VISAを取得して行きました。
アライバルビザより7ドルほど手数料がかかりますが、
空港で書類をもらって記入しての手間がなく、速攻でイミグレを通過できるメリットがあります。
なお、E-VISA専用のイミグレレーンはカウンターにちゃんと表示してあります。
6~8レーンあるので悠々で通過できます。チェックも結構ゆるいです。

1万円を空港で両替したら、手数料などと言って1,000円ほどぼったくられてカチン。
空港での両替は、タクシー代と夕食代くらいに留め置くことが肝要です。
今回の印象としては、現地通貨のリエルよりアメリカドルの方が使い勝手がよいようです。
リエルしか使えないところはほぼありません。どんな田舎でもドルOKです。

空港からセントラルマーケット近くの宿まで、トゥクトゥクで9ドル。
距離的にはそんな無いのですが、3,4年前に比べると、車やバイクの量が半端なく多くなっています。
宿に着いたのは約1時間後の5時半でした。トゥクトゥクの運ちゃんも、
「毎日こんなだぜ」と言いながら近道をすると、こちらも渋滞。



ホテルは「ZING Phnom Penh」セントラルマーケットから徒歩2分。
翌日利用するソリヤバスターミナルにも徒歩2分というのが選んだ理由。
1泊18ドルという料金も魅力。朝食はつかないが、新しくて快適。





まずは、セントラルマーケットの西口正面から真っ直ぐ延びる道路沿いのレストランで夕食。
中華風の食堂で、メニューは全てドル表記で、アンコールビアと麺、点心の蒸し物2籠。
11,4ドルは現地感覚ではかなり高い。しかしぼられているわけではないようです。





その後ソリヤバスターミナルの窓口に行くと、明日のケップ行きチケットを売ってくれるそうです。
9:30のバスはミニバンだというので、座席表を見せてもらうと、独立席があります。
じゃあそれでと言って、7番の席をゲットして9ドルの言い値を支払い、チケットを受け取ります。
ホテルでチケットを確認すると、金額欄に32,000リエルと書いてあります。
着いたばかりで、頭も疲れ、為替の計算も混乱している隙を突かれ、1ドルぼったくられたのです。
まさかのバスチケット窓口でのぼったくり。全く予想もしなかったのが油断でありました。

ぼったくり文化が根付き始めたカンボジア。一昔前のベトナムに似てきました。
明日からは気を引き締めて参ろうぞ。
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