ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

旅の緊張感

2008年11月29日 | 世界一周記2008
今回の旅で、11月3日のサンパウロからは大学や学移連のOBと共に、
ブラジル観光のツアーに合流した。
ほとんどツアーで旅行していない身には、
このツアーというのがとても快適であると感じられた。

まず、ホテルからバス、バスから空港、その逆もまた、
ずっしりと重くなったバックパックを自分で運ばなくて良いのだ。
ホテルのチェックインも全て係のものがやってくれる。
パスポートを見せる必要もない。
まずは、ホテル探しから入るバックパッカーとは基本的に異なる。

いろんな施設への入場もまたしかり。
煩雑なことはほとんどしなくてよい。
その間、先輩などのツアー参加者と喋っていればよいのだから気楽なもんだ。
その分、旅先の緊張感というものが徐々に無くなってくる。

私はサイフを2個持って行き、ドルや航空券(eチケット控)を入れるやつと、
もう1個は、両替した現地通貨を入れるやつ。
前者にはパスポートも入っていて、こちらの方が重要。
現地通貨のサイフは、2,3日分の金しか入れないので、
盗られてもまあ許せる範囲である。

一人でいる間は、常にこのサイフやパスポートを確認し、
それは1日に数回にも及ぶことがあった。
しかし、ツアーに参加して数日すると、
財布の入ったポケットを触る回数が極端に減り、
寝る前に確認するだけになることもしばしば。

ツアーだといかに気がゆるむかとしみじみ思った。
逆に言えば、一人旅だと、随分気を張っているということを確認した。
旅の疲れというのは、肉体的な疲れもあるが、
この緊張感という一種のストレスによる疲れもあるのだろう。

しかしこれもまた個人旅行の一種の楽しみでもあるのだ。
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日本食

2008年11月22日 | 世界一周記2008
サンパウロのリベルターデ付近はかって日本人街と呼ばれ、
現在では東洋人街という名称になっている。
日本食レストランや、日本食品のスーパーが軒を並べ、
「ニッケイパレス」という日本人向けホテルもあり、
日本人が快適に過ごせる地域である。

ここで4日間1人で過ごしたが、毎日というか、毎食日本食を食べていた。
朝はニッケイパレスホテルのビュッフェで和食を。
昼はラーメン、うどん、焼きそば、ざるそば等々。
夜は野菜炒め定食や天ぷら定食、生姜炒め定食等々。
日本にいるのと何ら変わりないメニュー。

しかし、微妙に味が違うのだ。
食べるもの全てが、確かに日本食なのだが、何かが一寸ずつ違う。
どこがと問われてもはっきり答えられない程度に微妙に違う。
これが外国の日本食なのかと思ってしまった。

スペインのバルセロナで日本食レストランのバイキングがあったので、
少し高いが、久しぶりだったので入ってみた。
寿司から味噌汁、実にいろいろな料理があった。
寿司を作っている職人に日本語で話しかけたら言葉が通じない。
どうやら中国人経営のレストランで、従業員はみな中国人だった。
この手の日本食レストランは結構あるようで、エクアドルのキトにあるのもそうだった。
内装を見るとすぐに分かる。
その上、味が全く日本食ではない。

バンコクのショッピングモールには、熊本の有名店、桂花のラーメンもあるが、
回転寿司屋もあって、ここの従業員はみなタイ人なのだが、
「イラッシャイマセ」というかけ声で客の呼び込みをしている。
その発音と抑揚を聞くとほほえましくなる。
この回転寿司屋でもっとも美味しかったのは、熱い「あがり」だったというのも笑わせる。

持参した荷物の中にインスタント味噌汁があるが、
これは熱湯がないと食べられない。
GHなどの安宿ではなかなか食べられない。
ちょっとしたホテルになると朝食がついていて、紅茶用のお湯があるので、
カップで味噌汁を食べることが出来る。
一度仕方なく水に溶かして味噌汁を食べてみたが、これは駄目だということが分かった。

なるべくその土地の料理を食べるが、
たまには日本食を食べたくなるのは、60年も日本で生きたきた身には仕方ないのだろう。
えせ日本食でさえ懐かしくなるのだから、
つくづく自分は日本人なのだと思ってしまう。
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ブラジルサッカー

2008年11月19日 | 世界一周記2008
学移連ツアー団と合流する前に、是非サッカーを見たいということで、
FCサンパウロの本拠地で、インテルナシオナルとの試合を見に行った。
前節にFCサンパウロが首位に立ったということで、サポーターは大盛り上がり、
実に5万人の観客が押しかけた。

直前に夕立が来て、「カッパ」(本来ポルトガル語らしく、ブラジルでもカッパ)売りからカッパを買い、
もみくちゃになりながらスタンドへ。
その場所はサポーター席のすぐそばで、
こりゃあサンパウロが負けたらえらいことになるぞと思いながら、席に着いた。

試合が始まると、誰1人座っている者はなく、
立ちっぱなしでの応援である。
前半、コーナーキックからの得点がサンパウロの入ると、
スタンドは飛び跳ねて大喜び。
ほんとうにスタンドが揺れるのだ。
船酔いしそうな揺れに、一瞬不安になりつつも、サポーターと喜びを分かち合う。

その夜は、サンパウロが3対0で勝ち、サポーターは大満足の内に試合が終わった。
スタンドが揺れること数度、その度に不安になることも数度。
帰路についたが、タクシーは既に捕まらず、
バスはといえば、大渋滞で1時間に100mしか進まず、
仕方なくバスを降り、渋滞を抜ける道まで歩いて、ラッキーにもタクシーをゲット。
治安の悪いサンパウロ市内で、不安がよぎった帰路も無事にホテルまで帰ることが出来た。

それにしてもブラジルのサッカーは熱い。
点数が入った場面はよく思い出せないが、
その後のサポーターの歓喜は目に焼き付いている。
大観衆のウェーブや発煙筒の煙。
飛び跳ねるサポーターの応援で揺れるスタジアム。
大満足のサッカー観戦だった。
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